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公開番号2025135492
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-18
出願番号2024033384
出願日2024-03-05
発明の名称香り情報提示装置及び方法
出願人国立大学法人 奈良先端科学技術大学院大学
代理人弁理士法人グローバル知財
主分類B01J 4/00 20060101AFI20250910BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】ユーザの嗅覚へのアプローチで感じる飲料の味覚や風味を変化させ、知覚する味の甘さ増幅と味の満足度向上を図ることのできる香り情報提示装置及び方法を提供する。
【解決手段】装置本体2、香りユニット3、Y字型ストロー6及び蓋付きカップ7で構成される。装置本体2には、空気圧ポンプ4が設けられる。香りユニット3は、香り付コットン5を収容し、装置本体2に対して空気圧ポンプ4を覆うように取り付けられる。蓋付きカップ7は、カップ7a及び蓋7bから成る。空気圧ポンプ4の駆動により、香りユニット3の上方から空気8aを取り込み、香りを含んだ香り付空気8bを下方に噴射する。香りユニット3、蓋7b及びY字型ストロー6により形成される内部空間により、香り付コットン5に染み込んだ香りを含んだ香り付空気8bと飲料9を、飲用者の口中に同時に届けることができ、口中香の提示を実現する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
カップに収容された液体の飲用に用いる装置であって、
香料が担持された香料担持部材と、
前記香料を含む気体を噴射する噴射手段と、
前記気体と前記液体を同時に飲用者の口中に届ける気液誘導手段、
を備えることを特徴とする香り情報提示装置。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記気体の噴射圧を制御する圧力制御手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の香り情報提示装置。
【請求項3】
飲用者の飲用動作を検出する動作検出手段を更に備え、
前記圧力制御手段は、検出された前記飲用動作に基づいて、前記気体の噴射圧を制御することを特徴とする請求項2に記載の香り情報提示装置。
【請求項4】
前記気液誘導手段は、一端が2つに分岐した分岐型ストローが前記噴射手段に接続されることにより形成される内部空間であることを特徴とする請求項1に記載の香り情報提示装置。
【請求項5】
前記気液誘導手段は、前記カップに取り付けられ、前記噴射手段に接続される開口部が設けられた蓋部により形成される内部空間であることを特徴とする請求項1に記載の香り情報提示装置。
【請求項6】
前記気液誘導手段は、ストローの飲み口側開口部と、前記噴射手段に接続されるチューブの飲み口側開口部が、接続されることを特徴とする請求項1に記載の香り情報提示装置。
【請求項7】
前記噴射手段は、空気圧ポンプと、駆動回路と、昇圧回路、を備えることを特徴とする請求項1に記載の香り情報提示装置。
【請求項8】
前記動作検出手段は、加速度と角速度の少なくとも何れかに基づき、飲用者の飲用動作を検出することを特徴とする請求項3に記載の香り情報提示装置。
【請求項9】
前記香料担持部材は、香料が担持される複数部材の切り替え機構を備えることを特徴とする請求項1に記載の香り情報提示装置。
【請求項10】
前記噴射手段は、スイッチ操作により行われることを特徴とする請求項1に記載の香り情報提示装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料を飲む際の口中香を制御して飲料の味覚を変化させる技術に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
糖分入り飲料(SSB:Sugar-sweetened beverages)は、私たちの食生活において主要な糖分摂取源となっている。特に低所得国や中所得国においては、消費パターンの増加は都市化や経済発展に伴い、これら飲料の入手可能性が増加したため、多くの低所得国や中所得国でSSBの摂取量が増加している。また習慣的なSSBの摂取は、肥満や糖尿病、心臓病などの心疾患のリスクが高まるため、SSBの摂取量を低減させる取り組みが必要である。これまでSSBの摂取量問題を解決するための施策がいくつか提案されている。これら手法により、一時的にSSBの摂取を低減することは可能であるが、砂糖が少ないまたは無糖の飲料水は、味が物足りなく感じられることが多い。結果的に、糖分含有量が少ない飲料を選択するという習慣が長続きせず、甘い飲み物を常飲する元の生活に戻ってしまうケースが多い。
【0003】
人の味覚のうち75~95%は香りによる影響であると言われており、一般的に我々が「味」として認識している大部分は匂いが占めている。つまり、香りを制御することで人の味覚を変化させることができる可能性がある。
そこで、本発明者らは、「味」として認識する大部分を香りが占めていることに着目し、飲み物を飲む際に甘い香りを提示することで、知覚する甘さを増幅するマグカップ型の嗅覚デバイスを既に提案している(非特許文献1を参照)。本デバイスにより、香りによって知覚するコーヒーの味の甘さ増幅を実現しているが、味の満足度向上には至っていない。
【0004】
また、液体容器および香料ユニットを備えた飲料容器が知られている(特許文献1を参照)。これは、蓋に香りユニットがついており、飲み口を吸うと飲料と香りのついた空気が口に運ばれる。これによって嗅覚の錯覚により、対応する風味の液体を飲んでいると錯覚させるものである。しかしながら、特許文献1の容器では、冷たい飲料しか飲むことができず、口に入る香料の量を調整することができないため、好みの味に調整しづらいという問題がある。
【0005】
また、香りのカートリッジ、香りを噴射する嗅覚デバイスが知られている(特許文献2を参照)。これは、香りのカートリッジの提案と、6つの香りのカートリッジを備え、空気圧ポンプの流量を調整し、香りを噴射するものであるが、専用の香りカートリッジが必要であり、また、飲料用としては利用できないという問題がある。
【0006】
また、味覚、嗅覚、色覚をペアリングするバーチャルカクテルグラスが知られている(非特許文献2を参照)。これは、カクテルグラスの飲み口に電気刺激、鼻付近に香り、飲料にRGBライトを照射するデジタル介入で、ユーザに多感覚フレーバー体験を実現する飲料装置であるが、香りが鼻先にしか提示できず、また、日常的に使用するにはデバイスが大きいという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
DE-U1-202016004961
特開2021-069975号公報
【非特許文献】
【0008】
D. Mayumi et al., “Aromug: Mug-type Olfactory Interface to Assist in Reducing Sugar Intake”, The 5th International Workshop on Computing for Well-Being (WellComp 22), pp.183-187, 2022-9-15.
N. Ranasinghe et al., “Vocktail: A Virtual Cocktail for Pairing Digital Taste, Smell, and Color Sensations”, MM17: Proceedings of the 25th ACM international conference on Multimedia, pp. 1139-1147, 2017-10.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このように、糖分過多の問題を解決するためには、糖分摂取量を削減することが必要であるが、自然に糖分摂取量を低減させる手法がないのが実情であり、人々の日常的な飲料からの糖分摂取量を削減するための新たな解決策が求められている。また、従来技術では、香りの量が調節できない、或いは日常生活で利用できるサイズではないといった問題がある。
【0010】
かかる状況に鑑みて、本発明は、ユーザの嗅覚へのアプローチで感じる飲料の味覚や風味を変化させ、知覚する味の甘さ増幅と味の満足度向上を図ることのできる香り情報提示装置及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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