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公開番号2025134933
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-17
出願番号2025106395,2023209126
出願日2025-06-24,2017-05-11
発明の名称化粧料
出願人日本精化株式会社,フジ日本株式会社
代理人弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類A61K 8/73 20060101AFI20250909BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】水への溶解性が高く、処方中の安定性に優れ、使用感にも優れる化粧料を提供する。
【解決手段】全イヌリンの平均重合度が13~23であり、
全イヌリン100質量%中、重合度が5~29のイヌリンを95質量%以上含むイヌリン組成物を含有することを特徴とする皮膚洗浄剤(但し、下記(5)、(6)、(7)及び(8)の皮膚洗浄剤を除く。)。
(5)前記イヌリン組成物を含む粉末組成物を含有する皮膚洗浄剤。
(6)油性成分と前記イヌリン組成物を含む水中油型乳化組成物を含有する皮膚洗浄剤。(7)(a)機能性油性成分の少なくとも1種を含有する油性成分、(b)ショ糖脂肪酸エステル及び/又はポリグリセリン脂肪酸エステル、並びに、(c)リン脂質を含有する皮膚洗浄剤。
(8)カロチノイド類、又は、高度不飽和脂肪酸を含有する皮膚洗浄剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
全イヌリンの平均重合度が13~23であり、全イヌリン100質量%中、重合度が5~29のイヌリンを95質量%以上含むイヌリン組成物、並びに、シロキクラゲ多糖体、ヒアルロン酸、キサンタンガム、アルギン酸、グアーガム、カチオン化グアーガム、カラギーナン、ジェランガム、アガロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及びセルロースナノファイバーからなる群から選択される1種以上の水溶性多糖類を含有する化粧料(但し、下記(1)及び(2)の化粧料を除く。)。
(1)N-アシルアミノ酸ジエステルを少なくとも含む油性成分を含む水中油型乳化組成物を乾燥して得られる粉末組成物を含有する化粧料。
(2)N-アシルアミノ酸ジエステルを含む分散粒子が油相として水相中に分散された乳化物を含有する化粧料。
続きを表示(約 83 文字)【請求項2】
前記水溶性多糖類がシロキクラゲ多糖体、ヒアルロン酸、及びキサンタンガムからなる群から選択される1種以上である、請求項1に記載の化粧料。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は化粧料に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
イヌリンは多糖類の一種で、広く自然界に分布しており、ダリア、キクイモ、オグルマなどのキク科植物の塊茎やチコリの根などにコロイド状に存在している。その構造は、スクロースのフルクトース側にD-フルクトースがβ-(2→1)結合で脱水重合したものである。このような植物由来のイヌリンは、植物の種類によって多少の差異があるものの、その重合度の分布としては約8~60の範囲にあり、平均重合度は約30前後であることが知られている。
【0003】
イヌリンを製造する方法としては、前述のような植物から抽出する方法が知られており、工業的にも利用されている。また、上記のようなイヌリンを抽出し得る高等植物には当然のことながらイヌリンを生成する酵素が含まれており、そのような植物から抽出して得られた酵素を使用してイヌリンを生成する方法が知られているが、植物体より酵素を大量に調製するのはかなりの時間と労力を要するが故に、工業規模での利用は現実的ではない。
また別の方法として、微生物の酵素を利用してイヌリン類似物を製造する方法が知られている。例えば、アスペルギルス・シドウィ(Aspergillus sydowi)の分生胞子又は菌体処理してイヌリンタイプの構造を有する物質を得る方法や、アスペルギルス(Aspergillus)属又はフザリウム(Fusarium)属に属する微生物の産生する酵素によりイヌリン類似物を得る方法、ストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)に属する微生物の産生する酵素によりイヌリン類似物を得る方法などが報告されている(特許文献1の背景技術参照)。しかしながら、これらの微生物の酵素を用いて生成される化合物は、イヌリンと同様にフルクトースがβ-(2→1)結合で脱水重合した構造を主とするが、その性質が植物由来のイヌリンとは大きく異なるため(その分子が巨大である、あるいは結合形式が異なる等)、イヌリンと区別してイヌリン型ポリフラクタンと呼ばれる。
【0004】
一方で近年、微生物の酵素を用いてイヌリンを製造する新たな方法として、バチラス属に属する微生物に由来する酵素を用いる方法が開発されている(特許文献1、2)。この方法によると、植物由来のイヌリンと同構造で平均分子量の近いイヌリン組成物を得ることが可能である。また、合成条件を調整することで平均重合度を制御することができ、かつ、重合度の分布が狭いイヌリンを得ることができる。このような方法で得られるイヌリンについては、主に食品への利用が試みられている(例えば特許文献3、4、非特許文献1)。
【0005】
イヌリンの化粧品への応用としては、特許文献5にイヌリンを配合した皮膚化粧料が開示されており、べたつきがなく、なじみのよい保湿剤として有用であることが記載されている。この文献で使用されているイヌリンはアスペルギルス・シドウィの分生胞子を用いて得られたものであり、その分子量は10,000~10,000,000と記載されて
いる。特許文献6、7にはイヌリン又はその誘導体が、皮膚細胞に対して種々の生理活性を有することが記載されている。これらの文献で使用されているイヌリンは植物由来のものであり、その平均重合度は5~30と記載されている。特許文献8にはイヌリンをリンスオフ化粧品のコンディショニング剤として、陽イオン重合体の代替として有用であることが記載されている。この文献で使用されているイヌリンはチコリ由来ものであり、重合度が2~70の範囲で、平均重合度が10~12と記載されている。すなわち、植物由来
のイヌリンや従来から知られている微生物の酵素に由来するイヌリン型ポリフラクタンについては、化粧品用途への応用はすでに知られている。しかしながら、これらの植物由来のイヌリンや微生物の酵素に由来するイヌリン型ポリフラクタンは、化粧品での使用にあたって、水への溶解性が十分でなく、処方中での析出や濁りの原因となる問題があり、また使用感も必ずしも満足いくものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第4676672号公報
特許第4307259号公報
特許第4275189号公報
特開2014-140324号公報
特開平04-352714号公報
特表2004-501175号公報
特表2004-501176号公報
特表2007-525488号公報
【非特許文献】
【0007】
ジャパンフードサイエンス Vol.45 2月号p.18~24、2006年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のような事情に鑑み、本発明の目的とするところは、水への溶解性が高く、処方中の安定性に優れ、使用感にも優れる化粧料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、全イヌリンの平均重合度が13~23であり、全イヌリン100質量%中、重合度が5~29のイヌリンを95質量%以上含むイヌリン組成物を使用することで、水への溶解性が高く、処方中の安定性に優れ、使用感にも優れる化粧料を提供できることを見出した。本発明者らは、かかる知見に基づきさらに研究を重ね、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明は、以下の化粧料を提供する。
項1.
全イヌリンの平均重合度が13~23であり、
全イヌリン100質量%中、重合度が5~29のイヌリンを95質量%以上含むイヌリン組成物を含有することを特徴とする化粧料。
項2.
さらに水溶性多糖類を含有する、項1に記載の化粧料。
項3.
前記水溶性多糖類がシロキクラゲ多糖体、ヒアルロン酸、及びキサンタンガムからなる群から選択される1種以上である、項2に記載の化粧料。
項4.
皮膚洗浄剤である、項1~3の何れかに記載の化粧料。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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