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公開番号2025134221
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-17
出願番号2024031989
出願日2024-03-04
発明の名称ポリフェノール生合成促進方法
出願人国立大学法人東海国立大学機構
代理人弁理士法人あいち国際特許事務所
主分類A01G 7/06 20060101AFI20250909BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】植物を生育する土壌にプラズマ照射水溶液を供給することなく、植物におけるポリフェノールを生合成可能な部位のポリフェノールの生合成を促進させることが可能なポリフェノール生合成促進方法を提供する。
【解決手段】ポリフェノール生合成促進方法は、ポリフェノールを生合成可能な部位を有する植物における上記部位に対して、L-乳酸ナトリウムを含有する水溶液に大気圧プラズマを照射してなるプラズマ照射水溶液を与える処理を行う工程を有する。ポリフェノール生合成促進方法は、上記部位におけるポリフェノールの蓄積量を増大させることができる。上記処理は、上記部位に対してプラズマ照射水溶液を注入または塗布することにより行うことが好ましい。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
ポリフェノールを生合成可能な部位を有する植物における前記部位に対して、L-乳酸ナトリウムを含有する水溶液に大気圧プラズマを照射してなるプラズマ照射水溶液を与える処理を行う工程を有する、ポリフェノール生合成促進方法。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記部位に対して前記プラズマ照射水溶液を注入または塗布することにより前記処理を行う、
請求項1に記載のポリフェノール生合成促進方法。
【請求項3】
前記処理を行う前記部位は、前記植物から切り離されている、
請求項1に記載のポリフェノール生合成促進方法。
【請求項4】
前記ポリフェノールは、アントシアニンである、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のポリフェノール生合成促進方法。
【請求項5】
前記処理を行う前記部位は、未熟な果実部である、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のポリフェノール生合成促進方法。
【請求項6】
前記植物は、オランダイチゴであり、
前記処理を行う前記部位は、前記オランダイチゴの未熟な果実部である、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のポリフェノール生合成促進方法。
【請求項7】
前記果実部が、全体が白い白色果の状態から全体が赤く色づいた状態であるフルレッドの状態になる前までのいずれかの段階において、前記処理を行う、
請求項6に記載のポリフェノール生合成促進方法。
【請求項8】
前記処理を行う前記部位に対する前記プラズマ照射水溶液の付与量が、前記部位の体積の0.75%以上10%以下である、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のポリフェノール生合成促進方法。
【請求項9】
前記処理後、前記部位を、温度25℃以下で6時間以上72時間以下保持する、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のポリフェノール生合成促進方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリフェノール生合成促進方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
植物において生合成されるポリフェノールは、色素や苦み・渋みなどの成分として知られ、高い抗酸化作用を有している。代表的なポリフェノールの1つとして、例えば、アントシアニンが知られている。
【0003】
従来、農作物の果実などにおけるポリフェノールを増加させる試みがなされている。例えば、特許文献1には、L-乳酸ナトリウムを含有する第1の水溶液を準備する水溶液準備工程と、第1の水溶液に大気圧プラズマを照射して第2の水溶液とするプラズマ照射工程と、イチゴなどの農作物を生育する土壌に第2の水溶液を供給する水溶液供給工程とを有する農作物の生産方法が開示されている。同文献には、上記農作物の生産方法により、イチゴにおけるアントシアニンを増加させることができた点が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6758681号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の技術は、植物におけるポリフェノールを生合成可能な部位のポリフェノールの生合成を促進させるために、その植物を生育する土壌にプラズマ照射水溶液を供給しなければならないという制限があり、改善の余地がある。
【0006】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、植物を生育する土壌にプラズマ照射水溶液を供給することなく、植物におけるポリフェノールを生合成可能な部位のポリフェノールの生合成を促進させることが可能なポリフェノール生合成促進方法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、
ポリフェノールを生合成可能な部位を有する植物における前記部位に対して、L-乳酸ナトリウムを含有する水溶液に大気圧プラズマを照射してなるプラズマ照射水溶液を与える処理を行う工程を有する、ポリフェノール生合成促進方法にある。
【発明の効果】
【0008】
上記ポリフェノール生合成促進方法は、上記構成を有している。そのため、上記ポリフェノール生合成促進方法は、上記植物の部位におけるポリフェノールの蓄積量を増大させることができる。それ故、上記ポリフェノール生合成促進方法によれば、植物を生育する土壌にプラズマ照射水溶液を供給することなく、植物におけるポリフェノールを生合成可能な部位のポリフェノールの生合成を促進させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、実験例1にて実施した一実施形態のポリフェノール生合成促進方法の流れを説明するための図である。
図2は、実験例1にて得られた、各処理を行ったオランダイチゴの未熟な果実部の処理当日および処理2日後の外観写真を示した図である。
図3は、実験例1にて得られた、各処理に用いた処理液の種類(横軸)と総アントシアニン含有量(縦軸)との関係を示した図である。
図4は、実験例2にて得られた、各処理を行ったオランダイチゴの未熟な果実部(白色果)の処理当日および処理3日後の外観写真を示した図である。
図5は、実験例2にて得られた、各処理を行ったオランダイチゴの未熟な果実部(緑色果)の処理当日および処理3日後の外観写真を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本実施形態のポリフェノール生合成促進方法について、詳細に説明する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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