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公開番号2025118076
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2024013168
出願日2024-01-31
発明の名称可変超伝導位相シフタ、ダイオード素子および整流器
出願人国立大学法人東海国立大学機構
代理人個人
主分類H03H 11/16 20060101AFI20250805BHJP(基本電子回路)
要約【課題】外部磁場に依存することなく、任意の位相のシフトを実現する位相シフタを提供する。
【解決手段】可変超伝導位相シフタ110は、π-接合30と、第1インダクタ31と、第2インダクタ32と、電流入力部と、電流出力部34と、を含む超伝導ループで構成される。π-接合30は、前述の通り、第1超伝導電極と、第2超伝導電極と、第1超伝導電極と第2超伝導電極との間に挟まれた強磁性体からなる障壁層と、から構成される。超伝導ループを電流入力部33から電流出力部34にたどったとき、第1インダクタ31はπ-接合30と同じ側にあり、第2インダクタ32はπ-接合30と反対側にある。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
π-接合と、第1インダクタと、第2インダクタと、電流入力部と、電流出力部と、を含む超伝導ループで構成され、
前記π-接合は、第1超伝導電極と、第2超伝導電極と、第1超伝導電極と第2超伝導電極との間に挟まれた強磁性体からなる障壁層と、から構成され、
前記超伝導ループを前記電流入力部から前記電流出力部にたどったとき、前記第1インダクタは前記π-接合と同じ側にあり、前記第2インダクタは前記π-接合と反対側にあることを特徴とする可変超伝導位相シフタ。
続きを表示(約 940 文字)【請求項2】
前記第1インダクタのインダクタンスをL

、前記第2インダクタのインダクタンスをL

、前記π-接合のインダクタンスをL
jj
とし、L
total
=L

+L

+L
jj
とおき、A=L

/L
total
とおくと、前記電流入力部と前記電流出力部との間に位相差は、Aπとなることを特徴とする請求項1に記載の可変超伝導位相シフタ。
【請求項3】
前記第1インダクタのインダクタンスL

および前記第2インダクタのインダクタンスをL

は可変であることを特徴とする請求項2に記載の可変超伝導位相シフタ。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の可変超伝導位相シフタと、前記可変超伝導位相シフタを含むdc-SQUID素子と、を備え、
前記dc-SQUID素子は、第1の0-接合と、第2の0-接合と、dc-SQUID電流入力部と、前記第1の0-接合と前記dc-SQUID電流入力部との間の第1dc-SQUIDインダクタと、前記第2の0-接合と前記dc-SQUID電流入力部との間の第2dc-SQUIDインダクタと、を含む超伝導ループで構成され、
前記第1の0-接合は、前記第1dc-SQUIDインダクタに対して反対側が前記可変超伝導位相シフタの電流入力部に接続され、
前記第2の0-接合は、前記第2dc-SQUIDインダクタに対して反対側が前記可変超伝導位相シフタの電流出力部に接続されることを特徴とするダイオード素子。
【請求項5】
前記第1dc-SQUIDインダクタのインダクタンス値と、前記第2dc-SQUIDインダクタのインダクタンス値とは異なるか、または、
前記第1の0-接合の臨界電流値と、第2の0-接合の臨界電流値とは異なることを特徴とする請求項4に記載のダイオード素子。
【請求項6】
請求項5に記載のダイオード素子を備えることを特徴とする整流器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、可変超伝導位相シフタ、ダイオード素子および整流器に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
電流注入点等によって非対称性を持たせた長いジョセフソン接合と、磁場発生部と、から構成され、数mVの電圧領域で動作可能なダイオードが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-170329
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ジョセフソン接合を含む超伝導ループを用いた超伝導デバイス・回路は、そのループが量子化条件(超伝導巨視的波動関数の位相をループに沿って一周積分したときに2πの整数倍になること)を満たす必要がある。この超伝導ループに電流を入力したり、磁場を印加したりすることにより、その位相を変化させてデバイス・回路動作を実現する。
【0005】
特許文献1に開示された技術は、ジョセフソン接合の臨界電流に非対称性を生じさせてダイオードとしての機能を実現するために、外部磁場を与えて素子を磁化させている。これは、素子を超伝導化するときにキュリー温度直下で磁化を与える必要があるため、大きな手間を要する。
【0006】
本開示はこうした状況に鑑みてなされており、その目的は、外部磁場に依存することなく、任意の位相のシフトを実現する可変位相シフタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本開示のある態様の可変超伝導位相シフタは、π-接合と、第1インダクタと、第2インダクタと、電流入力部と、電流出力部と、を含む超伝導ループで構成される。π-接合は、第1超伝導電極と、第2超伝導電極と、第1超伝導電極と第2超伝導電極との間に挟まれた強磁性体からなる障壁層と、から構成される。超伝導ループを電流入力部から電流出力部にたどったとき、第1インダクタはπ-接合と同じ側にあり、第2インダクタはπ-接合と反対側にある。
【0008】
ある実施の形態では、第1インダクタのインダクタンスをL

、第2インダクタのインダクタンスをL

、π-接合のインダクタンスをL
jj
とし、L
total
=L

+L

+L
jj
とおき、A=L

/L
total
とおくと、電流入力部と電流出力部との間に位相差は、Aπとなってもよい。
【0009】
ある実施の形態では、第1インダクタのインダクタンスL

および第2インダクタのインダクタンスをL

は可変であってもよい。
【0010】
本開示の別の態様は、ダイオード素子である。この素子は、可変超伝導位相シフタと、可変超伝導位相シフタを含むdc-SQUID素子と、を備える。dc-SQUID素子は、第1の0-接合と、第2の0-接合と、dc-SQUID電流入力部と、第1の0-接合とdc-SQUID電流入力部との間の第1dc-SQUIDインダクタと、第2の0-接合とdc-SQUID電流入力部との間の第2dc-SQUIDインダクタと、を含む。かつ、dc-SQUID素子の超伝導ループを形成するために、第1の0-接合の第1dc-SQUIDインダクタとは逆側に、可変超伝導位相シフタの電流入力部が接続される。第2の0-接合の第2dc-SQUIDインダクタとは逆側に、可変超伝導位相シフタの電流出力部が接続される。
(【0011】以降は省略されています)

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