TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025133597
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-11
出願番号
2024031635
出願日
2024-03-01
発明の名称
排ガス浄化装置及び排ガス浄化装置の製造方法
出願人
トヨタ自動車株式会社
,
株式会社キャタラー
代理人
弁理士法人平木国際特許事務所
主分類
B01D
53/94 20060101AFI20250904BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】高いOSCを有し、且つ、高温環境に曝された後も高効率に有害成分を除去することができる排ガス浄化装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】排ガス浄化装置は、上流端及び下流端を有する基材と、前記下流端と第一位置との間の第一領域に形成された第一触媒層と、前記上流端と第二位置との間の第二領域に形成された、第二ロジウム粒子を含む第二触媒層と、を備える。前記第一触媒層は、第一ロジウム含有触媒及び第一セリウム含有酸化物を含む。前記第一ロジウム含有触媒に含まれる第一ロジウム粒子の粒径分布の平均は2~10nmである、前記第一ロジウム含有触媒に含まれるロジウムの総重量を基準とする、前記第一金属酸化物担体に固溶しているロジウムの量は17重量%未満である。前記第一触媒層のセリウム含有量(g/L)は、前記第二触媒層のセリウム含有量(g/L)の1倍以上である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
排ガス浄化装置であって、
排ガスが流入する上流端及び前記排ガスが排出される下流端を有する基材と、
前記下流端と前記下流端から前記上流端に向かって第一距離を隔てた第一位置との間の第一領域に形成された第一触媒層であって、前記第一触媒層が、第一ロジウム含有触媒及び第一セリウム含有酸化物を含み、前記第一ロジウム含有触媒が、第一金属酸化物担体及び前記第一金属酸化物担体に担持された第一ロジウム粒子を含み、前記第一ロジウム粒子の粒径分布の平均が2~10nmであり、前記第一ロジウム含有触媒に含まれるロジウムの総重量を基準とする、前記第一金属酸化物担体に固溶しているロジウムの量が17重量%未満である、第一触媒層と、
前記上流端と前記上流端から前記下流端に向かって第二距離を隔てた第二位置との間の第二領域に形成された、第二ロジウム粒子を含む第二触媒層と、
を備え、
前記第一領域における前記基材の体積を基準とする、前記第一触媒層のセリウム含有量が、前記第二領域における前記基材の体積を基準とする、前記第二触媒層のセリウム含有量の1倍以上である、排ガス浄化装置。
続きを表示(約 940 文字)
【請求項2】
前記第一ロジウム含有触媒に含まれるロジウムの総重量を基準とする、前記第一金属酸化物担体に固溶しているロジウムの量が3重量%以下である、請求項1に記載の排ガス浄化装置。
【請求項3】
前記第一領域における前記基材の体積を基準とする、前記第一触媒層のセリウム含有量が、前記第二領域における前記基材の体積を基準とする、前記第二触媒層のセリウム含有量の1~9倍である、請求項1に記載の排ガス浄化装置。
【請求項4】
前記第二触媒層が、第二金属酸化物担体及び前記第二金属酸化物担体に担持された前記第二ロジウム粒子を含む第二ロジウム含有触媒を含む、請求項1に記載の排ガス浄化装置。
【請求項5】
排ガス浄化装置の製造方法であって、
(a)第一金属酸化物担体及び前記第一金属酸化物担体に担持された第一ロジウム粒子を含む第一ロジウム含有触媒を調製することと、
(b)基材の下流端と前記下流端から上流端に向かって第一距離を隔てた第一位置との間の第一領域に、前記第一ロジウム含有触媒及び第一セリウム含有酸化物を含む第一触媒層を形成することと、
(c)前記基材の前記上流端と前記上流端から前記下流端に向かって第二距離を隔てた第二位置との間の第二領域に、第二ロジウム粒子を含む第二触媒層を形成することと、
を含み、
前記第一ロジウム含有触媒を調製することが、
(i)前記第一金属酸化物担体にロジウム化合物溶液を含浸することと、
(ii)前記ロジウム化合物溶液を含浸した前記第一金属酸化物担体を乾燥させて、第一ロジウム担持金属酸化物を得ることと、
(iii)前記第一ロジウム担持金属酸化物を、一酸化炭素を0.01~5体積%の濃度で含み、残部が不活性ガスである雰囲気中にて、850~1000℃の範囲内の温度に加熱して、前記第一ロジウム含有触媒を得ることと、
を含み、
前記第一領域における前記基材の体積を基準とする、前記第一触媒層のセリウム含有量が、前記第二領域における前記基材の体積を基準とする、前記第二触媒層のセリウム含有量の1倍以上である、方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、排ガス浄化装置及び排ガス浄化装置の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
自動車等の車両で使用される内燃機関から排出される排ガスには、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)及び窒素酸化物(NOx)等の有害成分が含まれている。これらの有害成分の排出量の規制は年々強化されており、これらの有害成分を除去するために、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)等の貴金属が触媒として用いられている。
【0003】
排ガス浄化装置は、酸素欠乏雰囲気と酸素過剰雰囲気の両方において高い効率でNOxを浄化する必要がある。そのため、排ガス浄化装置には、酸素を吸放出して雰囲気変動を緩和する能力、すなわち、酸素貯蔵能(Oxygen storage capacity、OSC)を有する材料が用いられる。
【0004】
特許文献1には、内燃機関の排気管に配置され、該内燃機関から排出される排ガスを浄化する排ガス浄化用触媒が記載されている。排ガス浄化用触媒は、基材と、該基材の表面に形成された触媒層とを備える。前記触媒層は、少なくとも2層の積層構造を有する。第1層は、前記排ガス浄化用触媒の排ガス流入側端部から排ガス流出側方向に向けて形成される上流側触媒層と、前記排ガス浄化用触媒の排ガス流出側端部から排ガス流入側方向に向けて形成される下流側触媒層と、から成る。前記上流側触媒層及び前記下流側触媒層は、各々触媒金属としてPd及び/又はRhと、Ceを含むOSC材と、を少なくとも含む。第2層は、触媒金属としてPtと、NOx吸蔵材と、を少なくとも含む。前記第1層において、前記上流側触媒層および、前記上流側触媒層中に含まれるCeO
2
量をC1、前記下流側触媒層中に含まれるCeO
2
量をC2としたときに、C1<C2の関係を満たす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2023-134093号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の排ガス浄化触媒装置は高温環境下でNOx浄化性能が低下する傾向がある。そこで、本開示は、高いOSCを有し、且つ、高温環境に曝された後も高効率に有害成分を除去することができる排ガス浄化装置及びその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の態様は以下のものを含む。
[態様1]
排ガス浄化装置であって、
排ガスが流入する上流端及び前記排ガスが排出される下流端を有する基材と、
前記下流端と前記下流端から前記上流端に向かって第一距離を隔てた第一位置との間の第一領域に形成された第一触媒層であって、前記第一触媒層が、第一ロジウム含有触媒及び第一セリウム含有酸化物を含み、前記第一ロジウム含有触媒が、第一金属酸化物担体及び前記第一金属酸化物担体に担持された第一ロジウム粒子を含み、前記第一ロジウム粒子の粒径分布の平均が2~10nmであり、前記第一ロジウム含有触媒に含まれるロジウムの総重量を基準とする、前記第一金属酸化物担体に固溶しているロジウムの量が17重量%未満である、第一触媒層と、
前記上流端と前記上流端から前記下流端に向かって第二距離を隔てた第二位置との間の第二領域に形成された、第二ロジウム粒子を含む第二触媒層と、
を備え、
前記第一領域における前記基材の体積を基準とする、前記第一触媒層のセリウム含有量が、前記第二領域における前記基材の体積を基準とする、前記第二触媒層のセリウム含有量の1倍以上である、排ガス浄化装置。
[態様2]
前記第一ロジウム含有触媒に含まれるロジウムの総重量を基準とする、前記第一金属酸化物担体に固溶しているロジウムの量が3重量%以下である、態様1に記載の排ガス浄化装置。
[態様3]
前記第一領域における前記基材の体積を基準とする、前記第一触媒層のセリウム含有量が、前記第二領域における前記基材の体積を基準とする、前記第二触媒層のセリウム含有量の1~9倍である、態様1又は2に記載の排ガス浄化装置。
[態様4]
前記第二触媒層が、第二金属酸化物担体及び前記第二金属酸化物担体に担持された前記第二ロジウム粒子を含む第二ロジウム含有触媒を含む、態様1~3のいずれか一つに記載の排ガス浄化装置。
[態様5]
排ガス浄化装置の製造方法であって、
(a)第一金属酸化物担体及び前記第一金属酸化物担体に担持された第一ロジウム粒子を含む第一ロジウム含有触媒を調製することと、
(b)基材の下流端と前記下流端から上流端に向かって第一距離を隔てた第一位置との間の第一領域に、前記第一ロジウム含有触媒及び第一セリウム含有酸化物を含む第一触媒層を形成することと、
(c)前記基材の前記上流端と前記上流端から前記下流端に向かって第二距離を隔てた第二位置との間の第二領域に、第二ロジウム粒子を含む第二触媒層を形成することと、
を含み、
前記第一ロジウム含有触媒を調製することが、
(i)前記第一金属酸化物担体にロジウム化合物溶液を含浸することと、
(ii)前記ロジウム化合物溶液を含浸した前記第一金属酸化物担体を乾燥させて、第一ロジウム担持金属酸化物を得ることと、
(iii)前記第一ロジウム担持金属酸化物を、一酸化炭素を0.01~5体積%の濃度で含み、残部が不活性ガスである雰囲気中にて、850~1000℃の範囲内の温度に加熱して、前記第一ロジウム含有触媒を得ることと、
を含み、
前記第一領域における前記基材の体積を基準とする、前記第一触媒層のセリウム含有量が、前記第二領域における前記基材の体積を基準とする、前記第二触媒層のセリウム含有量の1倍以上である、方法。
【発明の効果】
【0008】
本開示の排ガス浄化装置は、高いOSCを有しつつ、高温環境に曝された後も高効率に有害成分を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、実施形態に係る排ガス浄化装置を、排ガスの流れ方向に平行な面で切断した要部拡大端面図であり、基材の隔壁近傍の構成を模式的に示している。
図2は、基材の一例を模式的に示す斜視図である。
図3は、変形形態に係る排ガス浄化装置を、排ガスの流れ方向に平行な面で切断した要部拡大端面図であり、基材の隔壁近傍の構成を模式的に示している。
図4は、高温でのエージング後の実施例及び比較例の排ガス浄化装置のCmaxを示すグラフである。
図5は、高温でのエージング後の実施例及び比較例の排ガス浄化装置のNOx-T50)を示すグラフである。
図6は、参考例1~6の固溶Rh割合とNOx-T50の関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、適宜図面を参照して実施形態を説明する。以下の説明で参照する図面において、同一の部材又は同様の機能を有する部材には同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する場合がある。説明の都合上、図面中の各部の寸法比率及び形状が誇張され、実際の寸法比率及び形状とは異なる場合がある。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
個人
海水淡水化装置
1か月前
東レ株式会社
複合半透膜
16日前
三洋化成工業株式会社
水処理薬剤
23日前
日本ソリッド株式会社
屋外沈殿池
19日前
東ソー株式会社
二酸化炭素分離回収液
1か月前
株式会社大善
濃縮脱水機
4日前
株式会社フクハラ
圧縮空気圧回路
16日前
三機工業株式会社
ろ過装置
15日前
株式会社カネカ
濃縮システム
15日前
株式会社カネカ
製造システム
11日前
テルモ株式会社
ろ過デバイス
5日前
日本ソリッド株式会社
水中懸濁物質付着素材
3日前
トヨタ自動車株式会社
CO2回収装置
25日前
株式会社Tornada
気泡発生装置
11日前
東レ株式会社
有価物の分離方法及び分離装置
1か月前
株式会社切川物産
撹拌混合装置
8日前
東ソー株式会社
二酸化炭素分離用アミン組成物
1か月前
ヤマシンフィルタ株式会社
フィルタ装置
2日前
本田技研工業株式会社
ガス回収装置
1か月前
ダイハツ工業株式会社
二酸化炭素分解装置
3日前
株式会社福島県南環境衛生センター
処理装置
10日前
株式会社神戸製鋼所
混合装置
1か月前
浙江漢信科技有限公司
攪拌装置
9日前
株式会社キャタラー
カーボン担体材料
16日前
株式会社カネカ
蒸留装置および蒸留方法
1か月前
中外炉工業株式会社
ガス発生装置及び窒化装置
4日前
東レ株式会社
多孔中実繊維、繊維束および浄化カラム
3日前
本田技研工業株式会社
二酸化炭素回収装置
26日前
本田技研工業株式会社
二酸化炭素回収装置
29日前
個人
生分解性蓄熱マイクロカプセルおよびその製造方法
3日前
株式会社レゾナック
フッ化水素の除去方法
23日前
靜甲株式会社
高圧損発生ユニット並びに充填装置
2日前
本田技研工業株式会社
二酸化炭素回収装置
1か月前
水ing株式会社
沈降促進装置
4日前
水ing株式会社
沈降促進装置
4日前
水ing株式会社
沈降促進装置
4日前
続きを見る
他の特許を見る