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公開番号
2025125218
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-27
出願番号
2024021138
出願日
2024-02-15
発明の名称
アルミニウム合金板、その製造方法及びアルミニウム部材
出願人
株式会社UACJ
代理人
弁理士法人あいち国際特許事務所
主分類
C22C
21/00 20060101AFI20250820BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】高い強度を有するとともに、陽極酸化処理を施した後においても良好な色調を有するアルミニウム合金板、その製造方法及びこのアルミニウム合金板を用いて得られるアルミニウム部材を提供する。
【解決手段】アルミニウム合金板は、Si:0.51質量%以上0.68質量%以下、Fe:0.17質量%以上0.33質量%以下及びMg:0.49質量%以上0.55質量%以下を含有し、残部がAl及び不可避的不純物からなる化学成分を有する。アルミニウム合金板の引張強さが250MPa以上である。硫酸浴中でアルミニウム合金板に陽極酸化処理を施した後の表面の色調を、C光源を用いて測定した場合に、表面のCIE1976(L*,a*,b*)色空間におけるL*値が80以上となり、b*値が-1.0以上1.0未満となる特性を有する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
Si:0.51質量%以上0.68質量%以下、Fe:0.17質量%以上0.33質量%以下及びMg:0.49質量%以上0.55質量%以下を含有し、残部がAl及び不可避的不純物からなる化学成分を有し、
引張強さが250MPa以上であり、
硫酸浴中で陽極酸化処理を施した後の表面の色調を、C光源を用いて測定した場合に、前記表面のCIE1976(L*,a*,b*)色空間におけるL*値が80以上となり、b*値が-1.0以上1.0未満となる特性を有する、アルミニウム合金板。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記アルミニウム合金板は、さらに、Cu:0.08質量%以下、Mn:0.08質量%以下、Cr:0.03質量%以下、Zn:0.05質量%以下及びTi:0.05質量%以下からなる群より選択される1種または2種以上の元素を含む、請求項1に記載のアルミニウム合金板。
【請求項3】
15℃以上25℃以下の温度における導電率が45%IACS以上65%IACS以下である、請求項1に記載のアルミニウム合金板。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載のアルミニウム合金板からなる基材と、前記基材の表面に形成されたアルマイト皮膜とを有するアルミニウム部材。
【請求項5】
請求項1~3のいずれか1項に記載のアルミニウム合金板の製造方法であって、
前記化学成分を有する鋳塊を鋳造し、
前記鋳塊を560℃以上600℃以下の温度に1時間以上保持して均質化処理を行い、
その後、前記鋳塊に、圧延終了時の圧延板の温度が300℃以上380℃以下となる条件で熱間圧延を行って圧延板を作製し、
前記圧延板に冷間圧延を行い、
その後、前記圧延板を560℃以上の温度に加熱し、次いで焼入れすることにより溶体化処理を行い、
前記溶体化処理を行った後の前記圧延板を、加熱温度T及び保持時間tが以下の条件1または条件2を満たすように加熱して人工時効処理を行う、アルミニウム合金板の製造方法。
条件1:130℃≦T≦150℃ かつ 1時間≦t≦24時間
条件2:150℃<T≦180℃ かつ 1時間≦t≦15時間
【請求項6】
前記鋳塊の鋳造原料に占める回収材料の比率が50質量%以上である、請求項5に記載のアルミニウム合金板の製造方法。
【請求項7】
前記鋳造原料が、サッシに由来するプレコンシューマリサイクル材料、サッシに由来するポストコンシューマ材料、コンピュータ筐体に由来するプレコンシューマリサイクル材料、コンピュータ筐体に由来するポストコンシューマ材料、新幹線に由来するプレコンシューマリサイクル材料、新幹線に由来するポストコンシューマ材料、自動車に由来するプレコンシューマリサイクル材料自動車に由来するポストコンシューマ材料及びゾルバからなる群より選択される1種または2種以上の回収材料を含む、請求項6に記載のアルミニウム合金板の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルミニウム合金板、その製造方法及びアルミニウム部材に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
6000系アルミニウム合金板は、アルミニウム合金の中でも比較的高い強度を有しているため、電子機器の筐体や車両の外装材、建築材料などの種々の用途に用いられている。また、近年では、アルミニウム合金板を製造する際の環境負荷を低減するため、アルミニウムスクラップや使用済みのアルミニウム製品などの、アルミニウム製品の製造、流通及び廃棄の過程において回収された回収材料を鋳造原料の一部に用いることが検討されている。
【0003】
この種のアルミニウム合金板を構成するアルミニウム合金として、例えば特許文献1には、約0.5~2.0重量%のSi、0.2~0.4重量%のFe、最大0.4重量%のCu、最大0.5重量%のMg、0.02~0.1重量%のMn、0.01~0.1重量%のCr、最大0.15重量%のSr、最大0.15重量%の不純物、及びAlを含む、アルミニウム合金が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-17976号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
アルミニウム合金板には、表面の保護や意匠性の付与などを目的として陽極酸化処理が施されることがある。しかし、特許文献1のアルミニウム合金からなるアルミニウム合金板に陽極酸化処理を施すと、アルミニウム合金板の表面の色調が暗くなったり、黄色味を帯びたりすることがあり、アルミニウム合金板が有する灰白色と呼ばれる色調が損なわれることがある。特に、回収材料を鋳造原料として用いる場合には、回収材料の準備や選別の過程で取り除くことができなかった異物や、回収材料に含まれるアルミニウム合金の化学成分により、アルミニウム合金板に含まれるアルミニウム以外の元素の濃度が高くなりやすい。そのため、鋳造原料に占める回収材料の比率が高くなると、陽極酸化処理後のアルミニウム合金板の色調が損なわれやすくなる。
【0006】
また、アルミニウム合金板をより高い強度が求められる用途に用いる観点から、アルミニウム合金板の強度のさらなる向上が求められている。
【0007】
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、高い強度を有するとともに、陽極酸化処理を施した後においても良好な色調を有するアルミニウム合金板、その製造方法及びこのアルミニウム合金板を用いて得られるアルミニウム部材を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、Si(シリコン):0.51質量%以上0.68質量%以下、Fe(鉄):0.17質量%以上0.33質量%以下及びMg(マグネシウム):0.49質量%以上0.55質量%以下を含有し、残部がAl(アルミニウム)及び不可避的不純物からなる化学成分を有し、
引張強さが250MPa以上であり、
硫酸浴中で陽極酸化処理を施した後の表面の色調を、C光源を用いて測定した場合に、前記表面のCIE1976(L*,a*,b*)色空間におけるL*値が80以上となり、b*値が-1.0以上1.0未満となる特性を有する、アルミニウム合金板にある。
【0009】
本発明の他の態様は、前記の態様のアルミニウム合金板からなる基材と、前記基材の表面に形成されたアルマイト皮膜とを有するアルミニウム部材にある。
【0010】
本発明のさらに他の態様は、前記の態様のアルミニウム合金板の製造方法であって、
前記化学成分を有する鋳塊を鋳造し、
前記鋳塊を560℃以上600℃以下の温度に1時間以上保持して均質化処理を行い、
その後、前記鋳塊に、圧延終了時の圧延板の温度が300℃以上380℃以下となる条件で熱間圧延を行って圧延板を作製し、
前記圧延板に冷間圧延を行い、
その後、前記圧延板を560℃以上の温度に加熱し、次いで焼入れすることにより溶体化処理を行い、
前記溶体化処理を行った後の前記圧延板を、加熱温度T及び保持時間tが以下の条件1または条件2を満たすように加熱して人工時効処理を行う、アルミニウム合金板の製造方法にある。
条件1:130℃≦T≦150℃ かつ 1時間≦t≦24時間
条件2:150℃<T≦180℃ かつ 1時間≦t≦15時間
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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