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公開番号2025120485
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-15
出願番号2025101431,2024173222
出願日2025-06-17,2023-10-02
発明の名称金属炭化物の製造方法、金属炭化物粉末、及び金属炭化物中間体分散液
出願人三井金属鉱業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C01B 32/914 20170101AFI20250807BHJP(無機化学)
要約【課題】極微粒でありながら、高い流動性を有する金属炭化物の製造方法、及び金属炭化物粉末を提供する。
【解決手段】本発明の金属炭化物の製造方法は、錯体重合法を用いた粉末形状である金属炭化物の製造方法であって、金属水酸化物とアルカリ性化合物とを混合して第1混合液を生成し、第1混合液に過酸化水素を添加して第2混合液を生成し、さらに第2混合液に有機酸を添加して金属炭化物前駆体を生成する錯化工程と、金属炭化物前駆体を焼成することにより、金属炭化物を生成する炭化工程と、金属炭化物を解砕し、金属炭化粉末を形成する粉末化工程とを、有する。本発明の金属炭化物粉末は、BET法による比表面積が1m2/g以上であり、且つ真円度が0.78以上である。本発明の金属炭化物中間体分散液は、金属化合物と、アルカリ性化合物と、過酸化水素と、有機酸とを有し、動的光散乱法を用いた粒子径分布測定による金属炭化物中間体分散液中の粒子の粒子径(D50)が1000nm以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
金属化合物と、アルカリ性化合物と、過酸化水素と、有機酸と、を有する金属炭化物中間体分散液であって、
動的光散乱法を用いた粒子径分布測定による金属炭化物中間体分散液中の粒子の粒子径(D50)が1000nm以下であることを特徴とする金属炭化物中間体分散液。
続きを表示(約 940 文字)【請求項2】
前記金属炭化物中間体分散液の波長350nm以上750nm以下における光透過度の最大値が70%以上であることを特徴とする請求項1に記載の金属炭化物中間体分散液。
【請求項3】
金属化合物と、アルカリ性化合物と、過酸化水素と、有機酸と、を有する金属炭化物中間体分散液であって、
動的光散乱法を用いた粒子径分布測定による前記金属炭化物中間体分散液中の粒子の粒子径(D50)が1000nm以下であり、且つ前記金属炭化物中間体分散液の波長350nm以上750nm以下における光透過度の最大値が70%以上であることを特徴とする金属炭化物中間体分散液。
【請求項4】
前記金属化合物が、金属水酸化物であることを特徴とする請求項1~3の何れか1つに記載の金属炭化物中間体分散液。
【請求項5】
前記有機酸が、クエン酸、酒石酸、乳酸の1種以上であることを特徴とする請求項1~3の何れか1つに記載の金属炭化物中間体分散液。
【請求項6】
前記金属水酸化物が、水酸化タンタル、およびまたは、水酸化ニオブであることを特徴とする請求項4に記載の金属炭化物中間体分散液。
【請求項7】
pHが3.0以上10.0以下であることを特徴とする請求項1~3の何れか1つに記載の金属炭化物中間体分散液。
【請求項8】
金属炭化物を生成するために用いられることを特徴とする請求項1~3の何れか1つに記載の金属炭化物中間体分散液。
【請求項9】
前記有機酸と前記金属化合物とのモル比(有機酸/金属化合物)が0超~500であり、前記過酸化水素と前記金属化合物とのモル比(過酸化水素/金属化合物)が0超~10であり、前記アルカリ性化合物と前記金属化合物とのモル比(アルカリ性化合物/金属化合物)が0超~100であることを特徴とする請求項1~3の何れか1つに記載の金属炭化物中間体分散液。
【請求項10】
前記金属炭化物中間体分散液の溶剤が、水であることを特徴とする請求項1~3の何れか1つに記載の金属炭化物中間体分散液。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、金属炭化物の製造方法、金属炭化物粉末、及び金属炭化物中間体分散液に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
炭化タンタルや、炭化ニオブといった金属炭化物は、バイト、チップ、カッター、ドリル、ダイスなどの超硬切削工具の原料である炭化タングステン等への添加剤として、広く利用されており、高品質な超硬切削工具を製造する上で、炭化タングステンとの混合性能が良いことが求められている。添加剤として用いられる炭化タンタルとして、特許文献1には、粉末の凝集が少なく、微粒で均粒であり、且つ化学量論的に充分に炭素と結合した酸素含有量の少ない炭化タンタル粉末が開示されている。
【0003】
また、金属炭化物を、炭素やセラミックス製の基材の表面に膜を形成した場合、基材の熱分解の抑制、例えば炭素材料の加熱時の酸化を保護する保護膜として機能する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2008-31016号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、粒子が極微粒であると、凝集等により流動性が悪くなり、混合性も悪くなると考えられていた。また、特許文献1に開示されたような、金属酸化物とカーボンブラックとの混合物を熱処理(焼成法)し、造粒する金属炭化物の製造方法では、製造された炭化タンタル粉末、及び炭化タンタル-ニオブ複合粉末の真円度が低くなる。さらに、造粒後に、粉砕工程を行うことにより、さらに真円度が低下する。このように、粒子が極微粒であって、真円度が低い金属炭化物は、流動性が悪くなることから、炭化タングステン等の超硬切削工具の原料との混合性が悪化し、均質な超硬化材料とならず、そのような原料から製造された超硬工具の性能が劣ったものとなっていた。
【0006】
また、基材の表面に膜を形成する場合も、真円度が高く、且つ流動性が高ければ、基材の表面に均一な膜を形成しやすくなる。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みて、真円度が高く、且つ流動性が高い金属炭化物の製造方法、金属炭化物粉末、及び金属炭化物中間体分散液を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するためになされた本発明の金属炭化物の製造方法は、錯体重合法を用いた粉末形状である金属炭化物の製造方法であって、金属水酸化物とアルカリ性化合物とを混合して第1混合液を生成し、前記第1混合液に過酸化水素を添加して第2混合液を生成し、さらに前記第2混合液に有機酸を添加して金属炭化物前駆体を生成する錯化工程と、
前記金属炭化物前駆体を焼成することにより、金属炭化物を生成する炭化工程と、前記金属炭化物を解砕し、金属炭化粉末を形成する粉末化工程と、を有することを特徴とする。
なお、説明の便宜上、金属炭化物を解砕し、金属炭化粉末を形成する粉末化工程を有する本発明の金属炭化物の製造方法を、以下、本発明の金属炭化粉末の製造方法として説明する。
【0009】
本発明の金属炭化粉末の製造方法における錯化工程では、先ず以下に記述する金属水酸化物と、アルカリ性化合物とを混合して第1混合液を生成する。
【0010】
金属水酸化物は、タンタル、ニオブ、チタン、タングステン、モリブデン、及びジルコニウム等の水酸化物であると好ましい。特に、金属水酸化物は、水酸化タンタル、又は水酸化ニオブであると好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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