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公開番号2025118958
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2025083974,2022542925
出願日2025-05-20,2021-01-12
発明の名称単一細胞シーケンシング
出願人フルーエント バイオサイエンシーズ インコーポレイテッド
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C12Q 1/6869 20180101AFI20250805BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】単一細胞シーケンシングの提供。
【解決手段】本開示は、細胞を単分散性液滴へと同時に分離し、前記細胞に由来する各核酸分子を各液滴に特有のバーコードでタグ化することによって、単一細胞を分析する方法およびシステムを提供する。上記方法およびシステムは、テンプレート粒子と複数の単一細胞とをチューブ中で合わせ、上記チューブ中で、上記テンプレート粒子のうちのただ1個および上記単一細胞のうちのただ1個を被包する単分散性液滴を生成し、核酸分子を上記単一細胞から放出し、各核酸分子に、それぞれの液滴に特有のバーコードを提供する。次いで、上記核酸分子は、任意の公知の方法によって、例えば、上記核酸分子を配列決定することによって、分析され得る。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
本願明細書に記載の発明。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、単一細胞分析のための方法およびシステムに関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
背景
がんを処置するにあたっての大きな難題は、がんの処置が最も有効である早期ステージにおいて健康な細胞の中からがん細胞を検出するという困難さおよびコストである。より一般的な細胞材料の背景に対して小さな割合で存在する細胞および細胞構成要素の同定は、診断において顕著な課題である。この課題に対する多くの解決策が、提唱されている。例えば、単一細胞シーケンシングは、サンプル中で小さな割合で存在するがん細胞を同定する方法として提唱されている。単一細胞を単離するための旧来の方法は、フローサイトメトリーおよび液滴マイクロ流体力学(droplet microfluidics)を使用して、1度に1個の単一細胞を分離する。しかし、それらの方法は、使用するのが高価でありかつ困難な複雑な装置を要求する。さらに、各細胞は、個々に処理されなければならないことから、このような方法は、速度が制限され、周囲の細胞からがん細胞を分離するには長期間(しばしば数日間)を要求する。その制限は、サンプル中のがん細胞の割合がその最小割合にある早期のがん検出においては特に問題になる。さらに、このような方法は、特に、臨床医によって使用するのが困難であることから、サンプルは、このような装置を取り扱うことができる施設に送付されなければならず、がん診断を研究するために必要とされる時間および費用をさらに増大させる。これは、早期がん検出ががん患者の大部分には負担しきれず、利用不能であるという結果になっている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
発明の要旨
本発明は、単一細胞シーケンシングおよび早期がん検出の複雑さおよびコストを大きく低減する単一細胞分析のための方補およびシステムを提供する。本発明の方法は、各細胞を、個々の単分散性液滴へと各液滴に特有のバーコードと一緒に被包することによって、1個ずつというよりむしろ、サンプル中の単一細胞を同時に分離する。次いで、これらのバーコードは、各単一細胞から放出された核酸分子に提供され得、いったん配列決定されると、上記核酸分子は、上記液滴に戻ってトレースされ得る。各液滴は、単一細胞のみを被包することから、上記核酸分子は、それによって、上記細胞についての遺伝子型情報を提供する。細胞を液滴へと、個々というよりむしろ同時に分離し、各液滴に特有のバーコードで核酸分子をタグ化することによって、これらの方法は、数日ではなく、数時間以内でのサンプルからのがん細胞の分離を可能にし、より迅速かつより早期のがん検出を提供する。さらに、本発明の方法は、微小流体細胞分離技術によって要求されるような複雑で高価な機械類の必要性なしに行われ、単一細胞分析および早期がん検出のコストを劇的に低減する。
【0004】
さらに、本発明の方法は、小容積から大容積のサンプルまで容易にスケール調整可能でありかつ自動化され得るアプローチを提供する。単一細胞分析の複雑さを低減することによって、本発明の方法およびシステムは、臨床医自身が、単一細胞分析のためにサンプルを調製することを可能にし、早期がん検出のコストをさらに低減する。単一細胞分析に必要とされるコストおよび時間におけるこの劇的低減は、早期がん検出が利用可能な集団を大きく増大させる。
【0005】
本発明は、部分的には、テンプレート粒子と複数の単一細胞とをチューブ中で合わせ、上記チューブ中で、上記テンプレート粒子のうちのただ1個および上記単一細胞のうちのただ1個を被包する複数の単分散性液滴を同時に生成することによって、達成される。核酸は、上記単一細胞から放出され、液滴内の各核酸分子は、上記液滴に特有のバーコードとともに提供される。次いで、各核酸分子は、任意の公知の方法によって、例えば、上記核酸を配列決定することによって分析され得る。上記核酸分子は、DNAおよび/またはRNAを含む任意の核酸分子であり得る。
【0006】
本発明の方法は、上記テンプレート粒子と上記単一細胞とを第1の流体中で合わせ、第2の流体を上記第1の流体に添加し、上記流体を剪断して、上記テンプレート粒子のうちのただ1個および上記単一細胞のうちのただ1個を含む複数の単分散性液滴を同時に生成することによって、単一細胞を同時に分離する。核酸分子を上記単一細胞から放出する方法は、上記単分散性液滴内の上記単一細胞を溶解して、各液滴に特有のバーコードで同時にタグ化される核酸分子を放出し、その結果、任意の液滴に由来する核酸分子が同定され得る工程をさらに包含する。
【0007】
このような方法において、上記第1の流体および上記第2の流体は、非混和性であり得る。例えば、上記第1の流体は、水性相流体を含み得る、および/または上記第2の流体は、油を含み得る。上記第1の流体は、例えば、緩衝液、塩、溶解性酵素(例えば、プロテイナーゼk)および/または他の溶解試薬(例えば、Triton X-100、Tween(登録商標)-20、IGEPAL、またはこれらの組み合わせ)、核酸合成試薬(例えば、核酸増幅試薬または逆転写ミックス、またはこれらの組み合わせ)から選択される試薬を含み得る。上記第2の流体は、フルオロカーボン油、シリコーン油、もしくは炭化水素油、またはこれらの組み合わせを含み得る。流体を剪断する工程は、溶液を混合するために、ボルテックスする、振盪する、弾く(flicking)、撹拌する(stirring)、ピペットで移す、または任意の公知の方法を包含し得る。
【0008】
本発明の方法によって生成される液滴は、単分散性であり、上記テンプレート粒子のうちのただ1個および上記単一細胞のうちのただ1個を被包する。有利なことには、上記テンプレート粒子は各々、そのテンプレート粒子に特有のバーコードを提供し得る。各液滴は、1個のテンプレート粒子および1個の単一細胞を含むのみであることから、そうすることによって、上記テンプレート粒子は、各液滴にも特有であり、従って、各液滴中に被包される上記細胞に特有であるバーコードを提供する。
【0009】
テンプレート粒子は、上記単分散性液滴を形成するために使用され得る任意の公知の粒子を含み得、有利なことには、各液滴に特有のバーコードを提供し得る。上記テンプレート粒子は、ヒドロゲル、例えば、アガロース、アルギネート、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリアクリルアミド(PAA)、アクリレート、アクリルアミド/ビスアクリルアミドコポリマーマトリクス、アジド改変PEG、ポリリジン、ポリエチレンイミン、およびこれらの組み合わせを含むヒドロゲルであり得る。ある特定の場合には、テンプレート粒子は、上記単一細胞に対して増強した親和性を提供するような形状にされ得る。例えば、上記テンプレート粒子は、概して球状であり得るが、その形状は、上記テンプレート粒子の形状が単一細胞を含む単分散性液滴をテンプレート化する確率を増大させるように、単一細胞との会合を促進する球状の形状における、平らな表面、クレーター(crater)、溝、突出部、および他の不規則性のような外形を含み得る。
【0010】
さらに、上記テンプレート粒子は、1またはこれより多くの区画をさらに含み得る。例えば、上記1またはこれより多くの区画は、溶解試薬、核酸合成試薬、各液滴に特有の上記バーコード、またはこれらの組み合わせのうちの1またはこれより多くを含み得る。例えば、PCRが望ましい場合に、上記核酸合成試薬がポリメラーゼを含むことは、有利であり得る。試薬を使用する場合、上記試薬は、外部刺激に応じて、上記1またはこれより多くの区画から放出され得る。
(【0011】以降は省略されています)

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