TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025118753
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2025076140,2022525717
出願日2025-05-01,2020-11-06
発明の名称ヘテロIgG分子の対合のための電荷対変異の操作
出願人アムジエン・インコーポレーテツド
代理人弁理士法人川口國際特許事務所
主分類C12N 15/13 20060101AFI20250805BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】抗体CH3ドメイン及びヘテロ二量体の形成の促進に有用な変異を含む、ヘテロ二量体を提供する。
【解決手段】第1のCH3ドメインポリペプチド及び第2のCH3ドメインポリペプチドを含むヘテロ二量体CH3ドメインを含み、第1のCH3ドメインポリペプチドはK360位にアミノ酸の改変を含む、単離されたヘテロ多量体であって、(i)第1のCH3ドメインポリペプチドはさらにK370位にアミノ酸の改変を含み、(ii)第2のCH3ドメインポリペプチドはE357位にアミノ酸の改変を含み、ここで、アミノ酸残基の番号付けは、Kabatに記載されるEUインデックスによる、単離ヘテロ多量体を提供する。特定のpHでのヘテロ二量体の精製を最適化する方法もまた提供される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1のCH3ドメインポリペプチド及び第2のCH3ドメインポリペプチドを含むヘテロ二量体CH3ドメインを含み、前記第1のCH3ドメインポリペプチドはK360位にアミノ酸の改変を含む、単離されたヘテロ多量体であって、
(i)前記第1のCH3ドメインポリペプチドはさらにK370位にアミノ酸の改変を含み、
(ii)前記第2のCH3ドメインポリペプチドはE357位にアミノ酸の改変を含み、
ここで、アミノ酸残基の番号付けは、Kabatに記載されるEUインデックスによる、
単離ヘテロ多量体。
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
前記K360位におけるアミノ酸の改変は、K360E及びK360Dからなる群から選択される、請求項1に記載の単離ヘテロ多量体。
【請求項3】
前記K370位におけるアミノ酸の改変は、K370E及びK370Dからなる群から選択される、請求項1又は2に記載の単離ヘテロ多量体。
【請求項4】
前記E357位におけるアミノ酸の改変は、E357K、E357H及びE357Rからなる群から選択される、請求項1~3のいずれか一項に記載の単離ヘテロ多量体。
【請求項5】
前記K360位のアミノ酸の改変はK360Eであり、前記K370位のアミノ酸の改変はK370Dであり、前記E357位のアミノ酸の改変はE357Kである、請求項1~4のいずれか一項に記載の単離ヘテロ多量体。
【請求項6】
一方のCH3ドメインポリペプチドはさらにK409位にアミノ酸の改変を含み、他方のCH3ドメインポリペプチドはさらにD399位にアミノ酸の改変を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の単離ヘテロ多量体。
【請求項7】
前記第1のCH3ドメインポリペプチドが前記K409位にアミノ酸の改変を含み、前記第2のCH3ドメインポリペプチドが前記D399位にアミノ酸の改変を含む、請求項6に記載の単離ヘテロ多量体。
【請求項8】
前記第1のCH3ドメインポリペプチドが前記D399位にアミノ酸の改変を含み、前記第2のCH3ドメインポリペプチドが前記K409位にアミノ酸の改変を含む、請求項6に記載の単離ヘテロ多量体。
【請求項9】
前記K409位におけるアミノ酸の改変はK409E及びK409Dからなる群から選択され、前記D399位におけるアミノ酸の改変はD399K、D399H及びD399Rからなる群から選択される、請求項6~8のいずれか一項に記載の単離ヘテロ多量体。
【請求項10】
前記K409位のアミノ酸の改変はK409Dであり、前記D399位のアミノ酸の改変はD399Kである、請求項6~9のいずれか一項に記載の単離ヘテロ多量体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、タンパク質工学の分野に関する。具体的には、本発明は、ヘテロIgG分子の結晶性フラグメント(Fc)中の荷電残基を操作して、ホモFc形成を阻止し、ヘテロFc形成を駆動することに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【0002】
本出願は、37 C.F.R.セクション1.821(c)及び1.821(e)によって要求されるコンピューター可読形式(CRF)及び紙の複写の両方の役割を果たし、且つその全体が参照により本明細書に組み込まれるASCII「txt」準拠の配列表を含む。2020年11月6日に作成された「txt」ファイルの名称は、A-2389-WO-PCT_SEQ_LIST_11062020_ST25であり、23.6kbのサイズである。
【背景技術】
【0003】
IgG分子のFc領域の天然の形成は、Fabアームの配列とは独立して、2つの一致するFc鎖のアセンブリを含む。二重特異性抗体は、2つ以上の異なる抗原に対して標的特異性を有する。これは、異なる配列からなる2つのFabアームによるものである。その結果、天然のFc領域を有する二重特異性分子は、重鎖分子を、1つの抗原に結合するモノクローナル抗体、第2の抗原に結合するモノクローナル抗体、及び両方の抗原に結合する二重特異性抗体からなる3つの主要な種に組み立てる傾向がある。
【0004】
これらの組換えタンパク質を発現させる際に、モノクローナル抗体の形成を防止するために、IgG分子を主にCH3領域において操作している。IgG重鎖間の鎖対合の駆動に関する初期の研究は、鎖間の表面領域の輪郭がより大きな残基及びより小さな残基への変異で改変される、ノブ・イン・ホール(knob in hole)戦略の使用から始まった。広く実施されているより最近のアプローチは電荷対変異の使用であり、2つの回転対称領域の一方における天然に荷電した残基を、正に荷電した残基を負に荷電した残基に変異させることによって、またその逆に負に荷電した残基を正に荷電した残基に変異させることによって逆転させる。このアプローチを1対の荷電残基に適用すると、一致するFc領域間の2つの反発点と、異なるFc領域間に塩橋を形成する2つの引き合う点とが生じる。我々の研究において、Fc領域における3対の荷電残基の残基をスクリーニングして最適化し、また、対合特異性への駆動の強化、及びより低いpHでの精製という利点を付加するために、隣接残基を試験した。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、第1のCH3ドメインポリペプチド及び第2のCH3ドメインポリペプチドを含むヘテロ二量体CH3ドメインを含み、第1のCH3ドメインポリペプチドはK360位にアミノ酸の改変を含む、単離されたヘテロ多量体であって、(i)第1のCH3ドメインポリペプチドはさらにK370位にアミノ酸の改変を含み、(ii)第2のCH3ドメインポリペプチドはE357位にアミノ酸の改変を含み、ここで、アミノ酸残基の番号付けは、Kabatに記載されるEUインデックスによる、単離ヘテロ多量体を対象とする。
【0006】
別の態様では、本発明は、約pH5.0で単離されたヘテロ多量体を安定化する方法であって、ヘテロ多量体は第1のCH3ドメインポリペプチド及び第2のCH3ドメインポリペプチドを含むヘテロ二量体CH3ドメインを含み、(i)第1のCH3ドメインポリペプチドはK370にアミノ酸の改変を含み、(ii)第2のCH3ドメインポリペプチドはE357位にアミノ酸の改変を含む方法において、第1のCH3ドメインのK360位にアミノ酸の改変を導入することを含み、この改変はグルタミン酸又はアスパラギン酸でのK360の置換であり、ここで、アミノ酸残基の番号付けは、Kabatに記載されるEUインデックスによる、方法を対象とする。
【0007】
一実施形態では、K360位におけるアミノ酸の改変は、K360E及びK360Dからなる群から選択される。
【0008】
一実施形態では、K370位におけるアミノ酸の改変は、K370E及びK370Dからなる群から選択される。
【0009】
一実施形態では、E357位におけるアミノ酸の改変は、E357K、E357H及びE357Rからなる群から選択される。
【0010】
一実施形態では、K360位のアミノ酸の改変はK360Eであり、K370位のアミノ酸の改変はK370Dであり、E357位のアミノ酸の改変はE357Kである。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

個人
細胞内探査とその利用
3日前
日本バイリーン株式会社
細胞用支持基材
1か月前
個人
細胞培養容器
1か月前
株式会社東洋新薬
経口組成物
3日前
株式会社タクマ
バイオマス処理装置
16日前
東洋紡株式会社
改変型RNAポリメラーゼ
1か月前
株式会社タクマ
バイオマス処理装置
16日前
日油株式会社
蛋白質安定化剤
1か月前
株式会社ファンケル
SEC12タンパク発現促進剤
1か月前
株式会社東海ヒット
灌流培養ユニット
2か月前
アサヒビール株式会社
柑橘風味アルコール飲料
1か月前
オンキヨー株式会社
浸漬酒の製造方法、及び、浸漬酒
1か月前
アサヒビール株式会社
柑橘風味アルコール飲料
1か月前
公立大学法人北九州市立大学
微生物の検知方法
5日前
花王株式会社
リパーゼ変異体
1か月前
池田食研株式会社
抗疲労用組成物
1か月前
個人
移植材料の評価方法
2か月前
ZACROS株式会社
排気ユニット、及び培養装置
1か月前
株式会社スリーダムアライアンス
発酵飲料及び発酵飲料の製造方法
11日前
bitBiome株式会社
ポリペプチド及びその用途
1か月前
学校法人東京電機大学
酵母、及び食品用添加剤
2か月前
佐竹マルチミクス株式会社
血小板の製造装置の設計方法
24日前
日新蜂蜜株式会社
蜂蜜のアルコール発酵物の製造方法
1か月前
東ソー株式会社
改変された炭酸脱水酵素
5日前
学校法人藤田学園
幹細胞付着用シート
1か月前
花王株式会社
バイオポリマー製造方法
27日前
相生ユニビオ株式会社
高グルコシルセラミド含有醸造物の製法
1か月前
個人
消臭・脱臭装置,消臭・脱臭方法及び微生物保持体
10日前
JSR株式会社
三次元構造体の製造方法
1か月前
花王株式会社
5’非翻訳領域の改変方法
1か月前
個人
乳酸菌乾燥物の製造方法
11日前
花王株式会社
リパーゼの安定性向上方法
1か月前
横河電機株式会社
装置および方法
1か月前
横河電機株式会社
装置および方法
1か月前
株式会社東芝
脂質粒子の品質評価方法
1か月前
株式会社ジャパンディスプレイ
検出装置
1か月前
続きを見る