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公開番号2025117743
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2024012625
出願日2024-01-31
発明の名称成形用材料、成形体および成形体の製造方法
出願人セイコーエプソン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C08L 1/08 20060101AFI20250805BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】セルロース繊維を含み、かつ、強度および耐衝撃性に優れる成形体の製造に好適に用いることができ、成形体の製造時の成形性に優れる成形用材料を提供する。
【解決手段】成形用材料は、セルロース繊維と、セルロースが有する水酸基を構成する水素原子の一部が下記式(A)および下記式(B)の少なくとも一方の一般式の化学構造である第1の化学構造で置換されるとともに、前記水素原子の他の一部が下記式(C)の一般式の化学構造である第2の化学構造で置換された特定セルロース誘導体と、を含む。
-R_A(A)
-CO-R_B(B)
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(式中、R_Aは炭素数が1以上8以下の1価の炭化水素基、R_Bは炭素数が1以上14以下の1価の炭化水素基、nは0または1、mは0以上4以下の整数、lは0または1、R_C ⁺はカチオン性化学構造である。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
セルロース繊維と、
セルロースが有する水酸基を構成する水素原子の一部が下記式（Ａ）および下記式（Ｂ）の少なくとも一方の一般式の化学構造である第１の化学構造で置換されるとともに、前記水素原子の他の一部が下記式（Ｃ）の一般式の化学構造である第２の化学構造で置換された特定セルロース誘導体と、を含む、成形用材料。
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16
170
（式（Ａ）中、Ｒ
Ａ
は炭素数が１以上８以下の１価の炭化水素基である。）
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16
170
（式（Ｂ）中、Ｒ
Ｂ
は炭素数が１以上１４以下の１価の炭化水素基である。）
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27
170
（式（Ｃ）中、ｎは０または１であり、ｍは０以上４以下の整数であり、ｌは０または１であり、Ｒ
Ｃ
＋
はカチオン性化学構造である。）
続きを表示（約 1,300 文字）【請求項２】
前記Ｒ
Ｃ
＋
は、下記式（６）～式（１２）のうちの少なくとも１種である、請求項１に記載の成形用材料。
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32
170
（式（６）中、ｎは１以上１８以下の整数である。）
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32
170
（式（７）中、ｎは１以上１８以下の整数である。）
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32
170
（式（８）中、ｎは１以上１８以下の整数である。）
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37
170
（式（９）中、ｎは１以上１８以下の整数である。）
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48
170
（式（１０）中、ｎは１以上１８以下の整数である。）
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2025117743000023.tif
32
170
（式（１１）中、ｎは１以上１８以下の整数である。）
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2025117743000024.tif
32
170
【請求項３】
前記成形用材料中における前記セルロース繊維の含有量が３５質量％以上８０質量％以下であり、かつ、
前記成形用材料中における前記特定セルロース誘導体の含有量が４質量％以上５０質量％以下である、請求項１または２に記載の成形用材料。
【請求項４】
前記Ｒ
Ａ
は、炭素数が１以上６以下のアルキル基である、請求項１または２に記載の成形用材料。
【請求項５】
前記Ｒ
Ｂ
は、炭素数が１以上１２以下のアルキル基またはアリール基である、請求項１または２に記載の成形用材料。
【請求項６】
前記特定セルロース誘導体について、
前記第１の化学構造のＤＳ値が１．２以上２．５以下であり、
前記第２の化学構造のＤＳ値が０．１以上１．６以下であり、かつ、
前記第１の化学構造のＤＳ値と前記第２の化学構造のＤＳ値との和が２．０以上３．０以下である、請求項１または２に記載の成形用材料。
【請求項７】
前記成形用材料は、前記セルロース繊維および前記特定セルロース誘導体に加えて、さらに、セルロースが有する水酸基の少なくとも一部がエステル化されたセルロースエステル樹脂をさらに含むものであり、
前記セルロースエステル樹脂は、エステル基に炭素数が１以上１８以下のアルキル基が結合した構造を有するものである、請求項１または２に記載の成形用材料。
【請求項８】
請求項１に記載の成形用材料を含む材料で構成されている、成形体。
【請求項９】
請求項１に記載の成形用材料を用意する成形用材料用意工程と、
前記成形用材料を加熱成形する加熱成形工程とを有する、成形体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、成形用材料、成形体および成形体の製造方法に関する。
続きを表示（約 1,000 文字）【背景技術】
【０００２】
石油枯渇対策や温暖化対策として、従来のプラスチック材料から、植物由来で豊富な天然素材であるセルロースを利用した成形用材料に置き換える試みが検討されている。
【０００３】
例えば、堆肥化埋立地で処理することができる不織ウエブまたは複合構造体として、天然セルロース繊維と、酢酸酪酸セルロースや酢酸プロピオン酸セルロースといったセルロースエステルとを含む成形体が提案されている（特許文献１参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特表２００５－５０４１８４号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかし、このような成形体は、強度、耐衝撃性に劣り、成形体の製造時の成形性に劣るという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することができる。
【０００７】
本発明の適用例に係る成形用材料は、セルロース繊維と、
セルロースが有する水酸基を構成する水素原子の一部が下記式（Ａ）および下記式（Ｂ）の少なくとも一方の一般式の化学構造である第１の化学構造で置換されるとともに、前記水素原子の他の一部が下記式（Ｃ）の一般式の化学構造である第２の化学構造で置換された特定セルロース誘導体と、を含む。
【０００８】
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2025117743000001.tif
16
170
（式（Ａ）中、Ｒ
Ａ
は炭素数が１以上８以下の１価の炭化水素基である。）
【０００９】
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2025117743000002.tif
16
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（式（Ｂ）中、Ｒ
Ｂ
は炭素数が１以上１４以下の１価の炭化水素基である。）
【００１０】
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2025117743000003.tif
27
170
（式（Ｃ）中、ｎは０または１であり、ｍは０以上４以下の整数であり、ｌは０または１であり、Ｒ
Ｃ
＋
はカチオン性化学構造である。）
（【００１１】以降は省略されています）

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