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公開番号2025112907
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-01
出願番号2024007443
出願日2024-01-22
発明の名称窒化ホウ素膜の成膜方法及び成膜装置
出願人東京エレクトロン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C23C 16/38 20060101AFI20250725BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】窒化ホウ素膜の段差被覆性を改善する成膜技術を提供する。
【解決手段】開示される窒化ホウ素膜の成膜方法は、(a)シーケンスを実行する工程を含む。シーケンスは、(a1)成膜装置のチャンバ内に配置された基板上に窒化ホウ素膜を形成するために、該基板に第1のボラジン化合物を含む第1処理ガスとプラズマ化学種を供給する工程と、(a2)基板に第1処理ガスを供給せずに、該基板にプラズマ化学種を供給する工程と、を含む。成膜方法は、(b)基板に対してプラズマ化学種を供給せずに、該基板にアルキル基を含む第2のボラジン化合物を含む第2処理ガスを供給する工程を更に含む。成膜方法は、(a)及び(b)を含むサイクルを繰り返す工程を更に含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
(a)シーケンスを実行する工程であり、該シーケンスは、
(a1)成膜装置のチャンバ内に配置された基板上に窒化ホウ素膜を形成するために、該基板に第1のボラジン化合物を含む第1処理ガスとプラズマ化学種を供給する工程と、
(a2)前記基板に前記第1処理ガスを供給せずに、該基板に前記プラズマ化学種を供給する工程と、
を含む、該工程と、
(b)前記基板に対して前記プラズマ化学種を供給せずに、該基板にアルキル基を含む第2のボラジン化合物を含む第2処理ガスを供給する工程と、
(c)前記(a)及び前記(b)を含むサイクルを繰り返す工程と、
を含む窒化ホウ素膜の成膜方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記サイクルにおいて前記基板に前記窒化ホウ素膜を形成する成膜条件は、前記基板の処理温度、前記チャンバ内の圧力、前記(a1)における前記第1処理ガス及び前記プラズマ化学種の供給時間、前記(a2)における前記プラズマ化学種の供給時間、前記(b)における前記第2処理ガスの供給時間、及び前記(b)における前記第2処理ガスの供給流量のうち、少なくとも一つを含む、請求項1に記載の窒化ホウ素膜の成膜方法。
【請求項3】
前記(b)における前記第2処理ガスの供給時間が、前記(a1)における前記第1処理ガス及び前記プラズマ化学種の供給時間よりも短い、請求項1又は2に記載の窒化ホウ素膜の成膜方法。
【請求項4】
前記(b)における前記第2処理ガスの供給流量が、前記(a1)における前記第1処理ガスの供給流量よりも小さい、請求項1又は2に記載の窒化ホウ素膜の成膜方法。
【請求項5】
前記シーケンスは、前記(a1)及び前記(a2)の後に、前記チャンバをパージする工程を更に含み、
前記サイクルは、前記(b)の後に前記チャンバをパージする工程を更に含む、
請求項1又は2に記載の窒化ホウ素膜の成膜方法。
【請求項6】
前記シーケンスは、
前記(a1)の前に、前記基板に前記第1処理ガスを供給せずに、該基板に前記プラズマ化学種を供給する工程と、
前記(a1)及び前記(a2)の後に、前記チャンバをパージする工程と、
を更に含み、
前記サイクルは、前記(b)の後に前記チャンバをパージする工程を更に含む、
請求項1又は2に記載の窒化ホウ素膜の成膜方法。
【請求項7】
前記シーケンスは、
前記(a1)の前に、前記基板に前記プラズマを供給せずに該基板に前記第1処理ガスを供給する工程と、
前記(a1)及び前記(a2)の後に、前記チャンバをパージする工程と、
を更に含み、
前記サイクルは、前記(b)の後に前記チャンバをパージする工程を更に含む、
請求項1又は2に記載の窒化ホウ素膜の成膜方法。
【請求項8】
前記第1のボラジン化合物が、アルキル基を含む、請求項1又は2に記載の窒化ホウ素膜の成膜方法。
【請求項9】
前記第1のボラジン化合物は、前記第2のボラジン化合物と同一である、請求項8に記載の窒化ホウ素膜の成膜方法。
【請求項10】
前記第1のボラジン化合物及び前記第2のボラジン化合物がN,N’,N’’-トリメチルボラジンである、請求項9に記載の窒化ホウ素膜の成膜方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示の例示的実施形態は、窒化ホウ素膜の成膜方法及び成膜装置に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、プラズマ生成領域でホウ素含有ガス及び窒素含有ガスのプラズマを生成し、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)により基板の表面に六方晶の窒化ホウ素膜(BN膜)を形成する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-147826号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、窒化ホウ素膜の段差被覆性を改善する成膜技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一つの例示的実施形態において、窒化ホウ素膜の成膜方法が提供される。成膜方法は、(a)シーケンスを実行する工程を含む。シーケンスは、(a1)成膜装置のチャンバ内に配置された基板上に窒化ホウ素膜を形成するために、該基板に第1のボラジン化合物を含む第1処理ガスとプラズマ化学種を供給する工程と、(a2)基板に第1処理ガスを供給せずに、該基板にプラズマ化学種を供給する工程と、を含む。成膜方法は、(b)基板に対してプラズマ化学種を供給せずに、該基板にアルキル基を含む第2のボラジン化合物を含む第2処理ガスを供給する工程を更に含む。成膜方法は、(a)及び(b)を含むサイクルを繰り返す工程を更に含む。
【発明の効果】
【0006】
一つの例示的実施形態によれば、窒化ホウ素膜の段差被覆性を改善する成膜技術を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
一つの例示的実施形態に係る窒化ホウ素膜(BN膜)の成膜方法を示すタイミングチャートである。
別の例示的実施形態に係るBN膜の成膜方法を示すタイミングチャートである。
更に別の例示的実施形態に係るBN膜の成膜方法を示すタイミングチャートである。
第1処理における第1処理ガス及びプラズマの供給時間(Depo time)を2秒とした場合について、チャンバ内の圧力と基板の処理温度において、六方晶構造のBN膜(h-BN)及び非晶質構造のBN膜(a-BN)のいずれが成膜されるかを示す図である。
Depo timeを4秒とした場合について、チャンバ内の圧力と基板の処理温度において、h-BN及びa-BNのいずれが成膜されるかを示す図である。
一つの例示的実施形態に係るBN膜の成膜装置の構成を示す図である。
BN膜の成膜後の状態のサンプル基板の断面TEM像の模式図である。
BN膜の成長抑制効果を測定する実験結果を示す図である。
サイクルCYの1サイクル中のシーケンスSQ1の回数xと1シーケンス当たりのBN膜の成膜量(GPC)との関係について測定した実験の結果を示す図である。
工程ST3の時間(Flow time)とGPCとの関係について測定した実験の結果を示す図である。
工程ST3でのTMBの流量とGPCとの関係について測定した実験の結果を示す図である。
工程ST3での圧力とGPCとの関係について測定した実験の結果を示す図である。
工程ST3での圧力とGPCとの関係について測定した実験の結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して種々の例示的実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。
【0009】
<窒化ホウ素の成膜方法>
図1は、一つの例示的実施形態に係る窒化ホウ素膜(BN膜)の成膜方法を示すタイミングチャートである。図1には、一実施形態の成膜方法(以下、「方法MT1」という)における各種ガスが供給されている状態及び高周波(RF)電力が供給されている状態が矢印付きの実線又は点線で示されている。
【0010】
図1に示すように、方法MT1では、サイクルCYが繰り返される。方法MT1において、サイクルCYは、y回行われる。ここで、yは2以上の整数である。サイクルCYは、成膜装置のチャンバ内に基板が収容された状態で繰り返される。基板は、一例として半導体基板であってよい。半導体基板は、例えば、Siのような半導体材料を含む半導体領域を含んでいてもよく、半導体領域上に所望の膜と構造が形成されたものであってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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