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公開番号2025109788
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-25
出願番号2025078117,2021100577
出願日2025-05-08,2021-06-17
発明の名称ガス発生器
出願人株式会社ダイセル
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類B60R 21/263 20110101AFI20250717BHJP(車両一般)
要約【課題】出力性能の安定したガス発生器を提供する。
【解決手段】ガス発生器において、複数のガス排出孔は、第1ガス排出孔と第1ガス排出孔よりも開口圧力の高い第2ガス排出孔とを含み、包囲壁部は、包囲壁部の周方向において、一の連通孔が配置され又は複数の連通孔がまとまって配置された燃焼生成物排出領域と、燃焼生成物排出領域を除く燃焼生成物非排出領域と、に区分され、周壁部は、周壁部の周方向において、燃焼生成物排出領域に対応付けられた連通孔対応領域と、燃焼生成物非排出領域に対応付けられた連通孔非対応領域と、に区分され、連通孔対応領域のみに第1ガス排出孔が形成され、連通孔非対応領域のみに第2ガス排出孔が形成されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
第1点火装置と、
前記第1点火装置が配置される第1燃焼室と、
筒状の周壁部と、該周壁部の一端側に設けられた天板部と、該周壁部の他端側に該天板部と対向するように設けられ、該周壁部及び該天板部と共に前記第1燃焼室を画定するとともに前記第1点火装置が固定される底板部と、を含むハウジングと、
前記第1点火装置を取り囲む筒状の包囲壁部を含み、前記第1点火装置との間に点火手段室を形成する第1内筒部材であって、前記点火手段室と当該第1内筒部材の外部とを連通する一又は複数の連通孔が前記包囲壁部に形成された第1内筒部材と、
前記包囲壁部を取り囲むように前記第1燃焼室に配置され、前記第1点火装置の作動により前記点火手段室から前記連通孔を介して排出される燃焼生成物により燃焼する第1ガス発生剤と、
前記ハウジングに形成され、ガス発生剤の燃焼圧力を受けて開口することで前記第1燃焼室と当該ハウジングの外部とを連通する複数のガス排出孔と、
を備え、
前記複数のガス排出孔は、第1ガス排出孔と前記第1ガス排出孔よりも開口圧力の高い第2ガス排出孔とを含み、
前記包囲壁部は、前記包囲壁部の周方向において、一の前記連通孔が配置され又は複数の前記連通孔がまとまって配置された燃焼生成物排出領域と、前記燃焼生成物排出領域を除く燃焼生成物非排出領域と、に区分され、
前記周壁部は、前記周壁部の周方向において、前記燃焼生成物排出領域に対応付けられた連通孔対応領域と、前記燃焼生成物非排出領域に対応付けられた連通孔非対応領域と、に区分され、
前記連通孔対応領域と前記連通孔非対応領域とのうち、前記連通孔対応領域のみに前記第1ガス排出孔が形成され、前記連通孔非対応領域のみに前記第2ガス排出孔が形成されている、
ガス発生器。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記連通孔対応領域は、前記周壁部のうち、前記包囲壁部の中心軸を中心とする放射方向において前記燃焼生成物排出領域と対向する領域である、
請求項1に記載のガス発生器。
【請求項3】
前記連通孔対応領域の範囲は、前記包囲壁部の軸方向視において、前記包囲壁部の中心軸から前記燃焼生成物排出領域の前記包囲壁部の周方向における一端部を通って前記周壁部に交わる第1仮想直線と、前記包囲壁部の中心軸から前記燃焼生成物排出領域の前記包囲壁部の周方向における他端部を通って前記周壁部に交わる第2仮想直線とによって画定されている、
請求項1又は2に記載のガス発生器。
【請求項4】
前記包囲壁部の中心軸と前記周壁部の中心軸とが離間しており、
前記包囲壁部は、前記包囲壁部の軸方向視において前記包囲壁部の中心軸と前記周壁部の中心軸とを通る仮想中心線を対称軸として互いに線対称に位置する前記燃焼生成物排出領域である第1燃焼生成物排出領域及び第2燃焼生成物排出領域を含み、
前記周壁部は、前記第1燃焼生成物排出領域に対応付けられた前記連通孔対応領域である第1連通孔対応領域と、前記第2燃焼生成物排出領域に対応付けられた前記連通孔対応領域である第2連通孔対応領域と、を含み、
前記第1燃焼生成物排出領域及び前記第2燃焼生成物排出領域には、前記仮想中心線を対称軸として線対称の配置となるように前記連通孔が形成され、
前記第1連通孔対応領域及び前記第2連通孔対応領域には、前記仮想中心線を対称軸と
して線対称の配置となるように前記第1ガス排出孔が形成されている、
請求項1から3の何れか一項に記載のガス発生器。
【請求項5】
前記第1連通孔対応領域に形成された前記第1ガス排出孔の開口圧力と前記第2連通孔対応領域に形成された前記第1ガス排出孔の開口圧力とが互いに等しい、
請求項4に記載のガス発生器。
【請求項6】
第2点火装置と、
前記第2点火装置の作動により燃焼する第2ガス発生剤と、
前記第2点火装置と前記第2ガス発生剤とが配置される第2燃焼室と、
前記ハウジング内に配置された筒状の第2内筒部材であって、その内部に前記第2燃焼室を形成する第2内筒部材と、を更に備え、
前記第2内筒部材は、前記包囲壁部の中心軸を中心とする放射方向において前記燃焼生成物排出領域と前記連通孔対応領域との間に位置しないように配置されている、
請求項1から5の何れか一項に記載のガス発生器。
【請求項7】
前記連通孔は、前記燃焼生成物排出領域に亘って前記包囲壁部の周方向に延在する単一の孔として形成されている、
請求項1から6の何れか一項に記載のガス発生器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス発生器に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、ハウジング内に点火器とガス発生剤とを配置し、点火器を内筒部材で包囲し、内筒部材には連通孔を形成し、点火器を作動させることで連通孔から排出される燃焼生成物によりガス発生剤を燃焼させ、その燃焼ガスをハウジングに形成された複数のガス排出孔から外部へ放出するガス発生器が広く用いられている。
【0003】
ガス発生器の出力性能は、その燃焼ガスの排出量や排出時間等をパラメータとし、出力性能を所望の性能とするためには、ガス発生剤を所望するように燃焼させることが重要である。ここで、ガス発生剤の燃焼性能は、燃焼時における周囲の温度や圧力に応じて変化する。一般に、温度が高いほど、または圧力が高いほど、ガス発生剤は活発に反応(燃焼)する。つまり、高温または高圧であるほどガス発生剤の燃焼性能が向上し、燃焼時のハウジングの内部圧力が高まり易くなる。一方で、低温・低圧の環境では、ガス発生剤の燃焼が不活発なものとなる。従って、高温時と低温時とでのガス発生器の出力性能の差を小さくし、出力性能の安定化を実現するためには、低温時におけるハウジングの内部圧力を高め、ガス発生剤の燃焼性能を高める必要がある。これに関連して、低温時におけるガス発生剤の燃焼性能の低下を抑制するために、一部のガス排出孔を閉塞する閉塞部材の開裂圧を他のガス排出孔を閉塞する閉塞部材の開裂圧よりも高いものとし、低温時には当該他のガス排出孔のみを開口させることでハウジングの内部圧力を高める技術が知られている(例えば、特許文献1)。
【0004】
ここで、内筒部材の連通孔から排出される燃焼生成物の勢いが強いことから、ハウジング内のガス発生剤は内筒部材の周方向においては連通孔近傍のものから優先して燃焼すると考えられる。そのため、連通孔の配置に起因してガス発生剤の燃焼が不均一となり易く、ハウジング内において圧力や温度の斑(偏り)が瞬間的に生じているものと推測される。特に、点火装置を収容した内筒部材がハウジングの中心位置に対して偏在している場合には、その周方向においてガス発生剤の着火環境や燃焼環境が異なるため、着火斑が生じやすい傾向がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平11-348711号公報
米国特許第6722694号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のガス発生器では、上述のような内筒部材の連通孔の配置に起因するガス発生剤の燃焼の偏りを考慮してハウジングにガス排出孔が配置されたものではなかった。そのため、閉塞部材の開裂圧を異ならせることで一部のガス排出孔を他のガス排出孔よりも開口し難くしても、低温時に当該他のガス排出孔だけでなく当該一部のガス排出孔も開口してしまう虞がある。そうすると、余分なガス排出孔が開口することでハウジング内の燃焼ガスが逃げ易くなりため、ハウジングの内部圧力が想定よりも低いものとなる。その結果、ガス発生剤の燃焼性能が期待通りにならず、ガス発生器の出力性能を安定して得られなくなる可能性がある。
【0007】
本開示の技術は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、出力性能の安定したガス発生器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本開示の技術は、以下の構成を採用した。即ち、本開示の技術は、ガス発生器であって、第1点火装置と、前記第1点火装置が配置される第1燃焼室と、筒状の周壁部と、該周壁部の一端側に設けられた天板部と、該周壁部の他端側に該天板部と対向するように設けられ、該周壁部及び該天板部と共に前記第1燃焼室を画定するとともに前記第1点火装置が固定される底板部と、を含むハウジングと、前記第1点火装置を取り囲む筒状の包囲壁部を含み、前記第1点火装置との間に点火手段室を形成する第1内筒部材であって、前記点火手段室と当該第1内筒部材の外部とを連通する一又は複数の連通孔が前記包囲壁部に形成された第1内筒部材と、前記包囲壁部を取り囲むように前記第1燃焼室に配置され、前記第1点火装置の作動により前記点火手段室から前記連通孔を介して排出される燃焼生成物により燃焼する第1ガス発生剤と、前記ハウジングに形成され、ガス発生剤の燃焼圧力を受けて開口することで前記第1燃焼室と当該ハウジングの外部とを連通する複数のガス排出孔と、を備え、前記複数のガス排出孔は、第1ガス排出孔と前記第1ガス排出孔よりも開口圧力の高い第2ガス排出孔とを含み、前記包囲壁部は、前記包囲壁部の周方向において、一の前記連通孔が配置され又は複数の前記連通孔がまとまって配置された燃焼生成物排出領域と、前記燃焼生成物排出領域を除く燃焼生成物非排出領域と、に区分され、前記周壁部は、前記周壁部の周方向において、前記燃焼生成物排出領域に対応付けられた連通孔対応領域と、前記燃焼生成物非排出領域に対応付けられた連通孔非対応領域と、に区分され、前記連通孔対応領域と前記連通孔非対応領域とのうち、前記連通孔対応領域のみに前記第1ガス排出孔が形成され、前記連通孔非対応領域のみに前記第2ガス排出孔が形成されている、ガス発生器である。
【0009】
このようなガス発生器によると、燃焼生成物排出領域に対応付けられた連通孔対応領域のみに第1ガス排出孔を形成することで、開口圧力の低い第1ガス排出孔をより開口し易くし、連通孔非対応領域のみに第2ガス排出孔を形成することで、開口圧力の高い第2ガス排出孔をより開口し難くすることができる。これにより、低温作動時において、より確実に第1ガス排出孔のみを開口させることが可能となる。従って、低温作動時におけるハウジングの内部圧力及びガス発生剤の燃焼性能を確実に高めることできる。その結果、本開示のガス発生器によれば、低温作動時と高温作動時とにおける出力性能の差を小さくし、安定した出力性能を得ることができる。
【0010】
また、本開示のガス発生器において、前記連通孔対応領域は、前記周壁部のうち、前記包囲壁部の中心軸を中心とする放射方向において前記燃焼生成物排出領域と対向する領域であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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