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公開番号2025109729
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-25
出願番号2025073615,2024512594
出願日2025-04-25,2023-03-28
発明の名称硬化性組成物とその硬化物
出願人KJケミカルズ株式会社
代理人
主分類C08F 220/56 20060101AFI20250717BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】高い硬化性と透明性を有し、各種基材への密着性が良好であり、水系にも有機系にも用いられ、UV硬化及び/又は熱硬化に適用する硬化性組成物、該硬化性組成物を含有するコーティング剤組成物、粘着剤組成物、接着剤組成物、インク組成物、水性インク組成物、三次元造形用インク組成物、水性塗料組成物、封止剤組成物、爪化粧料、歯科材料、加飾コート剤及びそれらの硬化物、成形物を提供すること。
【解決手段】非水溶性の多官能(メタ)アクリルアミド(A)と、(A)以外の重合性化合物(B)を含有する硬化性組成物。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
非水溶性の多官能(メタ)アクリルアミド(A)と、(A)以外の重合性化合物(B)を含有する硬化性組成物。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
多官能(メタ)アクリルアミド(A)の溶解性パラメーター(SP値)は8.8~11.0(cal/cm


1/2
、重合性化合物(B)の溶解性パラメーター(SP値)は8.5~14.5(cal/cm


1/2
、AとBのSP値の差の絶対値は3.0以下である請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項3】
多官能(メタ)アクリルアミド(A)は一般式[1]~[4]で表される化合物である請求項1又は2に記載の硬化性組成物。
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(式[1]~[4]中、R

は水素原子又はメチル基を示し、同一であっても異なっていてもよい。R

とR

は共に炭素数3の2価の鎖式炭化水素基を示し、直鎖状であっても分岐状構造であってもよく、同一であっても異なっていてもよい。R

は水素原子又は炭素数1~2の鎖式炭化水素基を示す。nは1~70の整数、x1とz1はそれぞれ独立して1~10の整数、y1は1~40の整数、x2、y2とz2はそれぞれ独立して1~30の整数、s3、x3、y3とz3はそれぞれ独立して1~20の整数、mは0又は1の整数である。)
【請求項4】
硬化性組成物の全質量に対して、多官能(メタ)アクリルアミド(A)の含有量は1~95質量%、重合性化合物(B)の含有量は5~99質量%である請求項1~3のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の硬化性組成物を含有するコーティング剤組成物。
【請求項6】
請求項1~4のいずれか一項に記載の硬化性組成物を含有する粘着剤組成物。
【請求項7】
請求項1~4のいずれか一項に記載の硬化性組成物を含有する接着剤組成物。
【請求項8】
請求項1~4のいずれか一項に記載の硬化性組成物を含有するインク組成物。
【請求項9】
請求項1~4のいずれか一項に記載の硬化性組成物を含有する水性インク組成物。
【請求項10】
請求項1~4のいずれか一項に記載の硬化性組成物を含有する三次元造形用インク組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、非水溶性多官能(メタ)アクリルアミド含有硬化性組成物に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
分子中に2つ以上の(メタ)アクリルアミド基を有するN-置換又はN,N-二置換の(メタ)アクリルアミドは多官能(メタ)アクリルアミドと称され、紫外線(UV)や熱硬化型樹脂の配合成分として広く用いられている。多官能(メタ)アクリルアミドは、その置換基の種類と数によって構造が多種多様であり、液体から固体、親水性(高極性)から疎水性(低極性)、低粘度から高粘度等、物性や機能を幅広くカバーすることができ、インク、粘着剤、接着剤、各種コ-ティング剤や塗料、爪化粧料や歯科材料、コンタクトレンズ等の化粧品や医療材料、紫外線(UV)硬化性樹脂用反応性希釈剤、熱重合又は光重合用架橋剤等、極めて多様な分野において使用されている。
【0003】
近年は、大気汚染の原因の1つとして、揮発性有機化学物質(VOC)が問題視され、各分野におけるVOCの排出量抑制が求められている。そのため、有機溶剤等を含有せず、水を溶媒として使用した水性(水系)の硬化性組成物や、有機溶剤も水も含有しないUVやEB(電子線)等の活性エネルギー線硬化性組成物が注目されている。特に、水を溶媒として使用した水性硬化性組成物は、水の乾燥に極めて大量のエネルギーが必要となるのに対して、活性エネルギー線硬化性組成物は、省エネルギー且つ低環境負荷のため大いに期待されている。更に、水溶性又は水分散性の水系UV硬化性樹脂は、活性エネルギー線照射により重合反応(硬化)が進行するに伴い、発生する熱量で水が蒸発され、UV硬化と乾燥の同時進行により少量のエネルギーでも硬化膜を迅速に得ることができ、水の含有量調節により組成物の粘度調整や硬化時の収縮(硬化収縮)を抑制することができるため、その研究は盛んに行われている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、高い硬化性と透明性を有しながら、各種基材への濡れ性、密着性が良好であり、常温液体でハンドリング性に優れ、水系にも有機系にも用いられ、UV硬化及び/又は熱硬化に適用する硬化性組成物を提供する。又、該硬化性組成物を含有するコーティング剤組成物、粘着剤組成物、接着剤組成物、インク組成物、水性インク組成物、三次元造形用インク組成物、水性塗料組成物、封止剤組成物、爪化粧料組成物、歯科材料組成物、加飾コート剤組成物及びそれらの硬化物、成形物を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
非水溶性の多官能(メタ)アクリルアミド(A)と、(A)以外の重合性化合物(B)を含有する硬化性組成物を用いることで、前記の課題を解決できることを見出した。
【発明の効果】
【0006】
本開示の硬化性組成物は非水溶性の多官能(メタ)アクリルアミド(A)及び重合性化合物(B)を含有し、高い硬化性を有する。前記AとBの相互作用により、潜在的に硬化性組成物は低極性の樹脂系材料から高極性のガラスや金属材料まで種々の基材に対する濡れ性や密着性が高く、水及び低極性から高極性までの有機溶媒や多種多様の汎用モノマー等との相溶性が良く、高い透明性を有する。硬化性組成物は常温液体であり、ハンドリング性がよく、又その粘度を用途に応じて低粘度から高粘度まで無制限に調整することができる。本開示の硬化性組成物は水系にも有機系にも、UV硬化及び/又は熱硬化にも用いられ、インクジェット印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷等様々な方式の印刷用インク組成物、三次元造形用インク組成物、コーティング剤組成物、粘着剤組成物、接着剤組成物、塗料組成物、封止剤組成物、爪化粧料、加飾フィルムや加飾シート等に用いられる加飾コート剤、歯科材料等様々な用途に好適に用いられる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本開示の実施形態について詳細に説明するが、本発明の範囲はここで説明する実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更ができる。又、特定のパラメーターについて、複数の上限値及び下限値が記載されている場合、これらの上限値及び下限値の内、任意の上限値と下限値とを組合せて好適な数値範囲とすることができる。
【0008】
本開示の一つの実施形態は、多官能(メタ)アクリルアミド(A)と重合性化合物(B)を含有する硬化性組成物(D)である。多官能(メタ)アクリルアミド(A)は分子中に(メタ)アクリルアミド基2個以上を有する化合物である。Aの(メタ)アクリルアミド基の数は6個以下であることが好ましい。(メタ)アクリルアミド基の数が6個を超えると、アクリル当量が小さくなり、硬化性組成物の硬化時収縮が大きくなり、得られる硬化膜の変形やヒビ割れが起きやすくなる。又、(メタ)アクリルアミド基同士の水素結合形成によりAの粘度も極性も高くなり、AのハンドリングやAと前記Bとの相溶性が悪くなる可能がある。同様の観点で、Aの(メタ)アクリルアミド基の数は4個以下であることがより好ましい。
【0009】
多官能(メタ)アクリルアミド(A)は単独では非水溶性であるが、両親媒性を有する化合物である。Aは、水溶性の重合性化合物(B)と共存することによって、水に溶けるようになり、又非水溶性の重合性化合物(B)と共存することによって、低極性の有機溶媒に溶けるようになる。そのため、AとBを含有する硬化性組成物(D)は、水系にも有機系にも用いられ、AとBの種類、含有量等を調整することによって、水及び低極性から高極性までの有機溶媒や多種多様の汎用モノマー等との相溶性が良く、高い透明性を有する。又、水性インク、水性塗料等の水系硬化性組成物として使用する場合、乾燥性も硬化性も良く、水を蒸発して乾燥したインク皮膜(画像)や塗料皮膜等において、画像のムラや白濁を生じることなく、透明性、平滑性、光沢性を維持する効果を奏する。更に、多官能(メタ)アクリルアミド(A)は分子中に1つ以上の(メタ)アクリルアミド基を有し、重合性化合物(B)は分子中に1つ以上の重合性基を有するため、AとBを含有する硬化性組成物(D)は紫外線(UV)、電子線(EB)等の活性エネルギー線及び/又は熱による硬化性が高く、得られる硬化物の強度、硬度、耐熱性等も優れる。
【0010】
本開示の一つの実施形態は、多官能(メタ)アクリルアミド(A)の溶解性パラメーター(SP値)は8.8~11.0(cal/cm


1/2
である、Aと重合性化合物(B)((A)を除く)を含有する硬化性組成物(D)である。本開示における溶解SP値は、Polymer Engineer Science, Vol.14, P.147, Y.1974に記載のFedorsの方法によって計算され、単位は(cal/cm


1/2
である。SP値が高い程、化合物の親水性が高くなり、SP値が低い程、化合物の疎水性が高くなる。多官能(メタ)アクリルアミド(A)のSP値は8.8~11.0(以降、単位を省略する。)の範囲内であり、Aは親水性も疎水性も示す両親媒性を有する。(メタ)アクリルアミド(A)の両親媒性及び(メタ)アクリルアミド基由来の高い凝集性、基材に対する高い密着性により、硬化性組成物(D)が低極性の樹脂系材料から高極性のガラスや金属材料まで種々の基材に対して濡れ性や密着性、接着力等が高い。硬化性組成物(D)を含有するコーティング剤組成物、粘着剤組成物、インク組成物等は高い濡れ性や密着性、粘着性を有し、又Dを含有する接着剤組成物は高い接着力を有する。
(【0011】以降は省略されています)

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