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公開番号
2025109258
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-25
出願番号
2024002975
出願日
2024-01-12
発明の名称
反応装置及び反応方法並びにパルプ製造設備及びパルプ製造方法
出願人
三菱重工業株式会社
代理人
SSIP弁理士法人
主分類
D21C
11/04 20060101AFI20250717BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約
【課題】二酸化炭素の排出を抑制しながら苛性化工程で排出される炭酸カルシウムを効率的にリサイクルして再利用する。
【解決手段】反応装置は、炭酸カルシウムおよび水素を反応させて一酸化炭素および水酸化カルシウムを生成するための第1反応器と、前記第1反応器に炭酸カルシウムを供給するための第1入口ポートと、前記第1反応器に水素を供給するための第2入口ポートと、前記第1反応器から一酸化炭素及び水酸化カルシウムを含む反応生成物を排出するための出口ポートと、を含む第1反応部を備え、炭酸ナトリウムを水酸化ナトリウムに変換するための第2反応部からの炭酸カルシウムが前記第1入口ポートを介して前記第1反応部に供給されるとともに、前記第1反応部で生成された前記水酸化カルシウムが前記出口ポートを介して前記第2反応部に供給されるように構成される。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
炭酸カルシウムおよび水素から一酸化炭素および水酸化カルシウムを生成するための第1反応部を備え、
前記第1反応部は、
前記炭酸カルシウムおよび前記水素を反応させて、前記一酸化炭素および前記水酸化カルシウムを生成するための第1反応器と、
前記第1反応器に前記炭酸カルシウムを供給するための第1入口ポートと、
前記第1反応器に前記水素を供給するための第2入口ポートと、
前記第1反応器から前記一酸化炭素及び前記水酸化カルシウムを含む反応生成物を排出するための出口ポートと、
を含み、
炭酸ナトリウムを水酸化ナトリウムに変換するための第2反応部からの炭酸カルシウムが前記第1入口ポートを介して前記第1反応部に供給されるとともに、前記第1反応部で生成された前記水酸化カルシウムが前記出口ポートを介して前記第2反応部に供給されるように構成された
反応装置。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記第2反応部からの前記炭酸カルシウムを前記第1入口ポートを介して前記第1反応部に供給するための第1供給ラインと、
前記第1反応部の前記出口ポートからの前記水酸化カルシウムを前記第2反応部に供給するための第2供給ラインと、
を備える
請求項1に記載の反応装置。
【請求項3】
炭酸ナトリウムを水酸化ナトリウムに変換するための前記第2反応部を備え、
前記第2反応部は、緑液に含まれる炭酸ナトリウムと水酸化カルシウムとを反応させて、水酸化ナトリウム及び炭酸カルシウムを生成するように構成された
請求項1又は2に記載の反応装置。
【請求項4】
二酸化炭素と水酸化カルシウムとを反応させて炭酸カルシウムを生成するための第3反応部と、
前記第3反応部からの前記炭酸カルシウムを前記第1入口ポートを介して前記第1反応部に供給するための第3供給ラインと、
を備える
請求項1又は2に記載の反応装置。
【請求項5】
前記第1反応部の前記出口ポートからの前記水酸化カルシウムを前記第3反応部に供給するための第4供給ラインを備える
請求項4に記載の反応装置。
【請求項6】
黒液を燃焼させるための回収ボイラからの排ガスを前記第3反応部に供給するための排ガスラインを備え、
前記第3反応部は、前記回収ボイラからの排ガスに含まれる二酸化炭素を原料として炭酸カルシウムを生成するように構成された
請求項4に記載の反応装置。
【請求項7】
前記第1反応器から排出された前記一酸化炭素と、水素と、を用いて燃料合成を行うように構成された燃料合成部を備える
請求項1又は2に記載の反応装置。
【請求項8】
黒液を燃焼させるための回収ボイラからの排ガス中の二酸化炭素を吸収液に吸収させるように構成された吸収塔と、前記吸収塔からの前記吸収液を再生するための再生塔と、を含む二酸化炭素回収部と、
前記第1反応器から排出された一酸化炭素と、前記二酸化炭素回収部からの二酸化炭素と、水素と、を用いて燃料合成を行うように構成された燃料合成部と、
を備える請求項1又は2に記載の反応装置。
【請求項9】
請求項1又は2に記載の反応装置と、
前記第2反応部からの前記水酸化ナトリウムを用いて木材を蒸解するように構成された蒸解装置と、
を備えるパルプ製造設備。
【請求項10】
前記蒸解装置から排出された黒液を燃焼させるように構成された回収ボイラを備え、
前記第2反応部は、前記回収ボイラから排出されたスメルトを含む緑液に含まれる炭酸ナトリウムと、水酸化カルシウムとを反応させて、水酸化ナトリウム及び炭酸カルシウムを生成するように構成された
請求項9に記載のパルプ製造設備。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、反応装置及び反応方法並びにパルプ製造設備及びパルプ製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
パルプ製造設備(製紙工場等)では、水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)を用いて木材チップを蒸解してパルプを製造する。蒸解工程で排出される黒液は濃縮されて回収ボイラで燃焼される。回収ボイラで発生する燃焼残渣(スメルト)には炭酸ナトリウムが含まれており、この炭酸ナトリウムは、苛性化工程にて水酸化ナトリウムに変換されて、木材チップの蒸解に再利用される。
【0003】
上述の苛性化工程では、通常、スメルトを溶解処理して得られる緑液(炭酸ナトリウムを含む溶液)に酸化カルシウムを加えることで水酸化カルシウム(Ca(OH)
2
)を得(下記式(A))、このように得られた水酸化カルシウムと緑液中の炭酸ナトリウム(Na
2
CO
3
)とが反応することで、水酸化ナトリウム(NaOH)及び炭酸カルシウム(CaCO
3
)が生成する(下記式(B))。
CaO + H
2
O → Ca(OH)
2
…(A)
Na
2
CO
3
+ Ca(OH)
2
→ 2NaOH + CaCO
3
…(B)
【0004】
特許文献1には、苛性化工程で生成される炭酸カルシウムを焼成して酸化カルシウムとし、苛性化工程に循環させて再使用することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2006-274500号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
苛性化工程で排出される炭酸カルシウムをリサイクルして苛性化工程で再利用するのに際し、炭酸カルシウムを苛性化工程で使用可能な形に効率的に変換することが望まれる。
【0007】
また、例えば特許文献1に記載されるように、苛性化工程で生成される炭酸カルシウムを焼成させると、下記式(C)に示すように、炭酸カルシウムが熱分解して、酸化カルシウムが生成するとともに温室効果ガスである二酸化炭素が発生する。
CaCO
3
→ CaO + CO
2
…(C)
そこで、苛性化工程で排出される炭酸カルシウムをリサイクルする過程において、二酸化炭素の排出を抑制することが望まれる。
【0008】
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、二酸化炭素の排出を抑制しながら、苛性化工程で排出される炭酸カルシウムを効率的にリサイクルして再利用することが可能な反応装置及び反応方法並びにパルプ製造設備及びパルプ製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の少なくとも一実施形態に係る反応装置は、
炭酸カルシウムおよび水素から一酸化炭素および水酸化カルシウムを生成するための第1反応部を備え、
前記第1反応部は、
前記炭酸カルシウムおよび前記水素を反応させて、前記一酸化炭素および前記水酸化カルシウムを生成するための第1反応器と、
前記第1反応器に前記炭酸カルシウムを供給するための第1入口ポートと、
前記第1反応器に前記水素を供給するための第2入口ポートと、
前記第1反応器から前記一酸化炭素及び前記水酸化カルシウムを含む反応生成物を排出するための出口ポートと、
を含み、
炭酸ナトリウムを水酸化ナトリウムに変換するための第2反応部からの炭酸カルシウムが前記第1入口ポートを介して前記第1反応部に供給されるとともに、前記第1反応部で生成された前記水酸化カルシウムが前記出口ポートを介して前記第2反応部に供給されるように構成される。
【0010】
また、本発明の少なくとも一実施形態に係るパルプ製造設備は、
上述の反応装置と、
前記第2反応部からの前記水酸化ナトリウムを用いて木材を蒸解するように構成された蒸解装置と、
を備える。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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