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公開番号2025104261
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-09
出願番号2024198737,2023221779
出願日2024-11-14,2023-12-27
発明の名称樹脂組成物、炭素材料分散組成物、合材スラリー、電極膜、二次電池、および車両
出願人artience株式会社
代理人
主分類C08L 15/00 20060101AFI20250702BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】良好な分散性と良好な電極特性とを両立できる樹脂組成物、および炭素材料分散組成物を提供すること。また、導電性および密着性が高い電極膜を得ることができる合材スラリー、さらに詳しくは、優れたレート特性およびサイクル特性を有する二次電池、該二次電池を有することで、安全性が高く、燃費が向上した車両を提供すること。
【解決手段】アルキレン構造単位とニトリル基含有構造単位を有する共重合体(X)、およびアルカリ金属を含有する樹脂組成物であって、
前記アルカリ金属の含有量が、50ppm以上10,000ppm未満であり、
樹脂組成物を、N-メチル-2ピロリドンにより、不揮発分含有率8質量%とした際の抵抗率が、5,000Ω・cm以上25,000Ω・cm以下であることを特徴とする、樹脂組成物により解決される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
アルキレン構造単位とニトリル基含有構造単位を有する共重合体(X)、およびアルカリ金属を含有する樹脂組成物であって、
前記アルカリ金属の含有量が、50ppm以上10,000ppm未満であり、
樹脂組成物を、N-メチル-2-ピロリドンにより、不揮発分含有率8質量%とした際の抵抗率が、5,000Ω・cm以上25,000Ω・cm以下であることを特徴とする、樹脂組成物。
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
共重合体(X)のZ平均分子量が、20,000以上200,000以下であることを特徴とする、請求項1記載の樹脂組成物。
【請求項3】
共重合体(X)のZ平均分子量(Mz)と、重量平均分子量(Mw)の比(Mz/Mw)が、2.0以下である、請求項1記載の樹脂組成物。
【請求項4】
請求項1~3いずれか1項記載の樹脂組成物と、炭素材料を含む、炭素材料分散組成物。
【請求項5】
請求項4記載の炭素材料分散組成物と、活物質を含む、合材スラリー。
【請求項6】
請求項5記載の合材スラリーを塗工してなる電極膜。
【請求項7】
請求項6記載の電極膜を有する電極と電解質を備えた二次電池。
【請求項8】
請求項7記載の二次電池を備えた車両。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物、および炭素材料分散組成物に関する。さらに詳しくは、樹脂組成物と炭素材料を含む炭素材料分散組成物、炭素材料分散組成物と活物質を含む合材スラリー、それらを塗工してなる電極膜、電極膜を有する電極と電解質とを備えた二次電池、二次電池を備えた車両に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
電気自動車の普及や携帯機器の小型軽量化及び高性能化に伴い、高いエネルギー密度を有する二次電池、さらに、その二次電池の高容量化が求められている。このような背景の下で、高エネルギー密度、高電圧という特徴から非水系電解液を用いる非水電解質二次電池、特に、リチウムイオン二次電池が多くの機器に使われるようになっている。
【0003】
これらリチウムイオン二次電池に用いられる負極材料としては、リチウム(Li)に近い卑な電位で単位質量あたりの充放電容量の大きい、黒鉛に代表される炭素材料が用いられている。しかしながら、これらの電極材料は質量当たりの充放電容量が理論値に近いところまで使われており、電池としての質量当たりのエネルギー密度は限界に近づいている。従って、電極の利用率を上げるため、放電容量には寄与しない導電助剤やバインダーを減らす検討が進められている。
【0004】
導電助剤は、電極内部で導電パスを形成する役割を担っており、電極膜の膨張収縮により切断が生じにくいことが求められる。少量の導電助剤で導電パスを維持するためには、比表面積が大きい炭素材料、特にナノカーボンの1種である、カーボンナノチューブ(CNT)を使用することが有効である。しかし、比表面積が大きい炭素材料は凝集力が強いため、合材スラリーや電極膜中に均一分散させることが難しいという問題あった。
【0005】
このような背景から、各種分散剤を用いて炭素材料分散組成物を作製し、炭素材料分散組成物を経由して合材スラリーを製造する方法が多く提案されている。
【0006】
例えば、特許文献1及び特許文献2では、ポリビニルピロリドンや水素化ニトリルゴムのポリマー系分散剤と共に塩基性化合物を加えることで、分散性を改善した炭素材料分散組成物が提案されている。しかしながら、これらの分散剤は、良好な分散状態の炭素材料分散組成物を製造することができる一方、電極膜形成の過程において、炭素材料の分散状態が不良となり、導電性が悪化する場合があった。
【0007】
また、特許文献3及び特許文献4では、所定のムーニー粘度(ML
1+4
、100℃)を有する水素化ニトリルゴムを含む電極用バインダー組成物を使用することで、合材スラリー中で炭素材料が良好に分散できることを提案されている。特許文献5では、重量平均分子量が190,000~210,000g/molの水素化ニトリルゴムを含む分散剤組成物の使用が提案されている。しかしながら、これらの分散剤は、分散能が低く、比表面積が大きい炭素材料を高濃度分散することが困難であった。
【0008】
そこで、特許文献6では、特定の構造単位および分子量を有する共重合体を分散剤として用いることで、炭素材料を溶媒に良好に分散させ、かつ、合材スラリーを調整する際および電極膜を製造する際にも、良好な分散状態を維持できる技術を提案している。しかしながら、特定の構造を得るために、多量の塩基を添加する必要があり、分散剤の分子量低下やバインダー樹脂の劣化による電極強度の低下が問題となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2014-181140号公報
韓国登録特許第10-1831562号
特許第6848862号公報
特許第6863278号公報
特表2022-536304号公報
特開2021-122751号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、良好な分散性と良好な電極特性とを両立できる樹脂組成物、および炭素材料分散組成物を提供することである。また、導電性および密着性が高い電極膜を得ることができる合材スラリー、さらに詳しくは、優れたレート特性およびサイクル特性を有する二次電池、該二次電池を有することで、安全性が高く、燃費が向上した車両を提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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