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公開番号2025100774
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2025068515,2023115421
出願日2025-04-18,2015-07-17
発明の名称積層セラミックコンデンサ
出願人株式会社村田製作所
代理人個人
主分類H01G 4/30 20060101AFI20250626BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】サイドマージン部の幅方向の寸法が小さくても、サイドマージン部の強度の向上を図れ、信頼性の向上した積層セラミックコンデンサを提供する。
【解決手段】本発明に係る積層セラミックコンデンサ10は、積層体12と積層体12の両端面にそれぞれ形成された第1および第2の外部電極40,42とから構成される。積層体12は、内層部26と外層部28,30と、内層部26および外層部28,30を幅方向から挟み込むように配置されるサイドマージン部32,34とを備える。また、積層体12は、第1の外部電極40と接続する第1の内部電極22と、第2の外部電極42と接続する第2の内部電極24とを有する。第1の内部電極22及び第2の内部電極24は、サイドマージン部側にSiの偏析部を備える。サイドマージン部32,34は、セラミック粒子およびSiを含み、セラミック粒子間には、Siが偏析している。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
積層方向に積層された誘電体層及び内部電極を含み、前記積層方向に相対する第1の主面および第2の主面と、長さ方向に相対する第1の端面および第2の端面と、幅方向に相対する第1の側面および第2の側面と、を備える積層体と、
前記第1の端面上に配置される第1の外部電極と、
前記第2の端面上に配置される第2の外部電極と
を備え、
前記積層体は、
内層部と、
外層部と、
前記内層部および前記外層部を前記幅方向から挟み込むように配置されるサイドマージン部と
を備え、
前記内部電極は、前記第1の外部電極と接続する第1の内部電極と、前記第2の外部電極と接続する第2の内部電極とを有し、
前記第1の内部電極および前記第2の内部電極と前記第1の側面との前記幅方向の厚みは、5μm以上40μm以下であり、
前記第1の内部電極および前記第2の内部電極は、前記サイドマージン部側にSiの偏析部を備え、
前記サイドマージン部は、セラミック粒子およびSiを含み、
前記セラミック粒子間には、Siが偏析している、積層セラミックコンデンサ。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記Siの偏析部は、前記第1の内部電極および前記第2の内部電極の最もサイドマージン部側に露出している面から前記幅方向中央に向かって0.5μm以下の範囲内に位置している、請求項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項3】
前記第1の内部電極および前記第2の内部電極の前記幅方向の端部に含まれるSiは、前記第1の内部電極および前記第2の内部電極の前記幅方向の中央部に含まれるSiよりも多い、請求項1または請求項2に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項4】
前記Siの偏析部は、前記積層方向に沿って配置される、請求項1ないし請求項3に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項5】
前記サイドマージン部は、Mgをさらに含み、
前記第1の内部電極および前記第2の内部電極は、前記サイドマージン部側にMgの偏析部をさらに備える、請求項1ないし請求項4に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項6】
積層方向に積層された誘電体層及び内部電極を含み、前記積層方向に相対する第1の主面および第2の主面と、長さ方向に相対する第1の端面および第2の端面と、幅方向に相対する第1の側面および第2の側面と、を備える積層体と、
前記第1の端面上に配置される第1の外部電極と、
前記第2の端面上に配置される第2の外部電極と
を備え、
前記積層体は、
内層部と、
外層部と、
前記内層部および前記外層部を前記幅方向から挟み込むように配置されるサイドマージン部と
を備え、
前記内部電極は、前記第1の外部電極と接続する第1の内部電極と、前記第2の外部電極と接続する第2の内部電極とを有し、
前記第1の内部電極および前記第2の内部電極と前記第1の側面との前記幅方向の厚みは、20μm程度であり、
前記サイドマージン部のうち、前記第1の内部電極および前記第2の内部電極の前記幅方向の端部から前記幅方向に4μmの領域をインナー層、それ以外の領域をアウター層としたとき、
前記インナー層に含まれるSiの量は、前記アウター層に含まれるSiの量よりも少ない、積層セラミックコンデンサ。
【請求項7】
前記インナー層に含まれるBaの量は、前記アウター層に含まれるBaの量よりも多い、請求項6に記載の積層セラミックコンデンサ。
【請求項8】
前記インナー層に含まれる空隙部は、前記アウター層に含まれる空隙部よりも多い、請求項6または請求項7に記載の積層セラミックコンデンサ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、積層セラミックコンデンサに関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、大容量かつ小型の積層セラミックコンデンサが求められている。このような積層セラミックコンデンサは、例えば、内部電極が印刷される内層用誘電体層と内部電極とが交互に積層され、さらに、その上面と下面に外層用セラミック層が積層され、直方体状に形成された積層体を有する。そしてその積層体の両端面に形成された外部電極を有する。このような積層セラミックコンデンサには、積層体の側面において内部電極が外部電極に接続してしまうことを防止するため、側面上にサイドマージン部と言われる誘電体層が形成されたものがある。
【0003】
特許文献1には、前述したようなサイドマージン部を有する積層セラミックコンデンサの製造方法が開示されている。特許文献1に記載の積層セラミックコンデンサの製造方法ではまず、内部電極となる導電膜を表面に形成されたセラミックグリーンシートが積層される。次にマザー積層体が形成され、そのマザー積層体を切断するにあたり、外部電極が形成されない側面において導電膜が露出するように切断される。その結果、積層体チップが得られる。そして、切断された積層体チップの両側に露出した内部電極に対してサイドマージン部となるセラミックスラリーが塗布される。これにより、積層体チップの全幅にわたって内部電極を形成することが可能となるため、静電容量の取得効率を高めるとともに静電容量のばらつきを少なくすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭61-248413号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の積層セラミックコンデンサは、例えば、より小さい積層セラミックコンデンサのサイズで、より大きな静電容量を得ることを目的としてサイドマージン部の厚み、すなわち、積層体の幅方向に沿った寸法を小さくすると、サイドマージン部の十分な強度が得られない。これにより、特許文献1の積層セラミックコンデンサは、十分な抗折強度が得られないという問題があった。さらに、サイドマージン部に亀裂や欠けが生じ易くなり、その亀裂や欠けから水分が侵入してしまう。これにより、特許文献1の積層セラミックコンデンサの絶縁性が低下してしまうという問題があった。
【0006】
この発明の主たる目的は、サイドマージン部の幅方向の寸法が小さくても、サイドマージン部の強度の向上を図れ、信頼性の向上した積層セラミックコンデンサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る積層セラミックコンデンサは、積層方向に積層された誘電体層及び内部電極を含み、積層方向に相対する第1の主面および第2の主面と、長さ方向に相対する第1の端面および第2の端面と、幅方向に相対する第1の側面および第2の側面と、を備える積層体と、第1の端面上に配置される第1の外部電極と、第2の端面上に配置される第2の外部電極とを備え、積層体は、内層部と、外層部と、内層部および外層部を幅方向から挟み込むように配置されるサイドマージン部とを備え、内部電極は、第1の外部電極と接続する第1の内部電極と、第2の外部電極と接続する第2の内部電極とを有し、第1の内部電極および第2の内部電極と第1の側面との幅方向の厚みは、5μm以上40μm以下であり、第1の内部電極および第2の内部電極は、サイドマージン部側にSiの偏析部を備え、サイドマージン部は、セラミック粒子およびSiを含み、セラミック粒子間には、Siが偏析している、積層セラミックコンデンサである。
また、この発明に係る積層セラミックコンデンサでは、Siの偏析部が、第1の内部電極および第2の内部電極の最もサイドマージン部側に露出している面から幅方向中央に向かって0.5μm以下の範囲内に位置していることが好ましい。
さらに、この発明に係る積層セラミックコンデンサでは、第1の内部電極および第2の内部電極の幅方向の端部に含まれるSiが、第1の内部電極および第2の内部電極の幅方向の中央部に含まれるSiよりも多いことが好ましい。
またさらに、この発明に係る積層セラミックコンデンサでは、Siの偏析部が、積層方向に沿って配置されることが好ましい。
また、この発明に係る積層セラミックコンデンサでは、サイドマージン部は、Mgをさらに含み、第1の内部電極および第2の内部電極は、サイドマージン部側にMgの偏析部をさらに備えることが好ましい。
この発明に係る積層セラミックコンデンサは、積層方向に積層された誘電体層及び内部電極を含み、積層方向に相対する第1の主面および第2の主面と、長さ方向に相対する第1の端面および第2の端面と、幅方向に相対する第1の側面および第2の側面と、を備える積層体と、第1の端面上に配置される第1の外部電極と、第2の端面上に配置される第2の外部電極とを備え、積層体は、内層部と、外層部と、内層部および外層部を幅方向から挟み込むように配置されるサイドマージン部とを備え、内部電極は、第1の外部電極と接続する第1の内部電極と、第2の外部電極と接続する第2の内部電極とを有し、第1の内部電極および第2の内部電極と第1の側面との幅方向の厚みは、20μm程度であり、サイドマージン部のうち、第1の内部電極および第2の内部電極の幅方向の端部から幅方向に4μmの領域をインナー層、それ以外の領域をアウター層としたとき、インナー層に含まれるSiの量は、アウター層に含まれるSiの量よりも少ない、積層セラミックコンデンサである。
また、この発明に係る積層セラミックコンデンサでは、インナー層に含まれるBaの量は、アウター層に含まれるBaの量よりも多いことが好ましい。
さらに、この発明に係る積層セラミックコンデンサでは、インナー層に含まれる空隙部は、アウター層に含まれる空隙部よりも多いことが好ましい。
【0008】
この発明に係る積層セラミックコンデンサでは、積層体は、内層部と、外層部と、内層部および外層部を幅方向から挟み込むように配置されるサイドマージン部とを備え、内部電極は、第1の外部電極と接続する第1の内部電極と、第2の外部電極と接続する第2の内部電極とを有し、第1の内部電極および第2の内部電極と第1の側面との幅方向の厚みは、5μm以上40μm以下であり、第1の内部電極および第2の内部電極は、サイドマージン部側にSiの偏析部を備え、加えて、サイドマージン部は、セラミック粒子およびSiを含み、セラミック粒子間には、Siが偏析しているので、積層セラミックコンデンサの抗折強度を向上させることができる。
また、この発明に係る積層セラミックコンデンサでは、サイドマージン部のうち、第1の内部電極および第2の内部電極の幅方向の端部から幅方向に4μmの領域をインナー層、それ以外の領域をアウター層としたとき、インナー層に含まれるSiの量は、アウター層に含まれるSiの量よりも少ないので、サイドマージン部の亀裂や欠けが生じ難くなり、水分の進入を防止することができることから、積層セラミックコンデンサの絶縁性を確保することができる。その結果、信頼性の向上した積層セラミックコンデンサを提供することができる。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、サイドマージン部の幅方向の寸法が小さくても、サイドマージン部の強度の向上を図れ、信頼性の向上した積層セラミックコンデンサを提供することができる。
【0010】
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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