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公開番号2025100575
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2025061442,2023526433
出願日2025-04-02,2021-10-29
発明の名称無定形のメラノコルチン-4受容体アゴニスト
出願人エルジー・ケム・リミテッド
代理人個人,個人
主分類C07D 403/06 20060101AFI20250626BHJP(有機化学)
要約【課題】本発明が解決しようとする課題は、メラノコルチン受容体、特に、メラノコルチン-4受容体(MC4R)に対する選択的な亢進活性に優れた無定形の新規な化合物またはその塩を提供することである。
【解決手段】本発明は、無定形の、化学式1で表される化合物、その製造方法およびこれを含む薬学的組成物に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
無定形の下記化学式1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
JPEG
2025100575000010.jpg
58
170
前記化学式1中、


は、C

-C

アルキルである。
続きを表示(約 990 文字)【請求項2】
図1に示したX線回折パターンを有する、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項3】
図2に示したDSCプロファイルを有する、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項4】
図3に示したTGAプロファイルを有する、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項5】
前記化学式1の化合物の薬学的に許容可能な塩は、前記化合物の塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、臭化水素酸塩およびヨウ化水素酸塩からなる群れから選択される、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項6】
N-((3S,5S)-1-((3S,4R)-1-(tert-ブチル)-4-(4-クロロフェニル)ピロリジン-3-カルボニル)-5-(モルホリン-4-カルボニル)ピロリジン-3-イル)-N-((1s,4R)-4-メチルシクロヘキシル)イソブチルアミド塩酸塩である、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の無定形の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の製造方法であって、
有機溶媒に、下記化学式1で表される化合物を溶解させて、混合溶液を製造するステップと、
前記混合溶液を冷却するステップと、
前記冷却した混合溶液に酸を滴加するステップとを含む、製造方法。
JPEG
2025100575000011.jpg
58
170
前記化学式1中、


は、C

-C

アルキルである。
【請求項8】
前記有機溶媒は、エーテル系有機溶媒を含む、請求項7に記載の製造方法。
【請求項9】
前記混合溶液の冷却の前、冷却の後、または冷却と同時に、前記混合溶液に非極性有機溶媒を添加するステップをさらに含む、請求項7に記載の製造方法。
【請求項10】
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の化合物および薬学的に許容可能な担体を含む薬学的組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年10月29日付けの韓国特許出願第10-2020-0142399号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されている全ての内容は、本明細書の一部として組み込まれる。
続きを表示(約 3,800 文字)【0002】
本発明は、メラノコルチン受容体に対する優れた亢進活性を示す無定形の新規化合物、その製造方法およびこれを含む薬学的組成物に関する。
【背景技術】
【0003】
レプチン(leptin)タンパク質は、脂肪細胞(adipocyte)によって分泌するホルモンであり、体内脂肪の含量の増加に伴い分泌量が増加し、視床下部(hypothalamus)で生成される様々な神経ペプチド(neuropeptide)の機能を調節することで、食欲、体脂肪含量およびエネルギー代謝をはじめ、様々な生体内機能を調節する(Schwartz,et al.,Nature 404,661-671(2000))。レプチンタンパク質による食欲と体重調節のシグナル伝達は、その下流(downstream)に様々な要因の調節により行われ、その最も代表的なものが、メラノコルチン(melanocortin)、AgRP(agoutirelated peptide)および神経ペプチドY(neuropeptide Y、NPY)ホルモンである。
【0004】
生体内のカロリー過多による結果として、血液内のレプチンの濃度が増加すると、脳下垂体(pituitary gland)でのプロオピオメラノコルチン(proopiomelanocortin;POMC)タンパク質ホルモンの分泌は増加し、AgRPとNPYの生成は減少する。POMC神経細胞から小さなペプチドホルモンであるalpha-MSH(melanocyte stimulating hormone)が生成され、このホルモンは、二次神経細胞のメラノコルチン-4受容体(Melanocortin-4 Receptor、MC4R)アゴニスト(agonist)として、食欲減少を結果的に誘導する。一方、カロリー不足による結果として、レプチンの濃度が減少すると、MC4R拮抗剤(antagonist)であるAgRPの発現が増加し、NPYの発現も増加して、結果的に食欲を増進させる。すなわち、レプチンの変化に応じて、alpha-MSHホルモンとAgRPホルモンは、MC4Rに対して亢進と拮抗の役割を行うことで、食欲調節に関わる。
【0005】
Alpha-MSHホルモンは、MC4R以外に3つのMCR subtypeにも結合して、様々な生理反応を誘導する。現在まで5種のMCR subtypeが究明されており、そのうち、MC1Rの場合、主に皮膚細胞で発現し、メラニン色素調節(skinpigmentation)に関わり、MC2Rは、副腎(adrenal gland)で主に発現し、グルココルチコイドホルモン(glucocorticoid hormone)の生成に関わると知られており、POMCから由来したACTH(adrenocorticotropic hormone)のみがそのリガンドである。中枢神経系で主に発現するMC3RとMC4Rは、食欲、エネルギー代謝および体内脂肪貯蔵効率調節などに関わり、様々な組織で発現するMC5Rは、外分泌機能(exocrine function)を調節すると知られている(Wikberg,et al.,Pharm Res 42(5)393-420(2000))。特に、MC4R受容体の活性化は、食欲の減少とエネルギー代謝の増加を誘導することで、体重を効率的に減少させる効果を示すことから、肥満治療剤の開発の主な作用点として立証されている(Review:Wikberg,Eur.J.Pharmacol 375,295-310(1999));Wikberg,et al.,Pharm Res 42(5)393-420(2000);Douglas et al.,Eur J Pharm 450,93-109(2002);O’Rahilly et al.,Nature Med 10,351-352(2004))。
【0006】
食欲と体重調節において、MC4Rの役割は、アグーチ(agouti)タンパク質の異常発現動物モデル(agouti mouse)実験により一次的に立証された。アグーチマウス(Agouti mouse)の場合、遺伝的変異によってアグーチ(agouti)タンパク質が中枢神経系にも高い濃度で発現し、視床下部でMC4Rの拮抗剤(antagonist)の役割を果たすことで、肥満を誘導することが明らかになっている(Yen,TT et al.,FASEB J.8,479-488(1994);Lu D.,et al.Nature 371,799-802(1994))。以降の研究結果では、視床下部神経で、実際、アグーチ(agouti)タンパク質と類似のAgRP(agouti-related peptide)が発現することが観察され、これらもMC4Rに対する拮抗剤として食欲調節に関わると知られている(Shutter,et al.,Genes Dev.,11,593-602(1997);Ollman,et al.Science 278,135-138(1997))。
【0007】
生体内のMC4Rアゴニストであるalpha-MSHを動物に対して大脳投与すると、食欲を減少する効果が示され、これに対して、MC4R拮抗剤(antagonist)であるSHU9119(peptide)またはHS014(peptide)を処理すると、食欲をまた増加させる現象が観察されている(Kask et al.,Biochem.Biophys.Res.Comm.245,90-93(1998))。それだけでなく、Melanotan II(MTII、Ac-Nle-c[Asp-His-DPhe-Arg-Trp-Lys]-NH2)とその類似のアゴニストであるHP228を用いた動物試験において、大脳、腹腔または皮下投与の後、食欲抑制、体重減少、エネルギー代謝の増加の効能などが確認されている(Thiele T.E.,et al.Am J Physiol 274(1 Pt 2),R248-54(1998);Lee M.D.,et al.FASEB J 12,A552(1998);Murphy B.,et al.J Appl Physiol 89,273-82(2000))。これとは逆に、代表的なSHU9119を動物に投与すると、顕著且つ継続した飼料摂取および体重増加を示し、MCRアゴニストが肥満治療剤になることができるという薬理学的な証拠を提供する。MTII投与時に著しく現れる食欲減少効果が、MC4R KO(knock-out)マウスでは現れないが、この実験結果は、食欲減少効果が、主に、MC4Rの活性化により行われていることをまた証明する(Marsh,et al.,Nat Genet 21,119-122(1999))。
【0008】
現在まで開発されている肥満治療剤としては、中枢神経系に作用する食欲抑制剤が主な種類であり、中でも、神経シグナル伝達物質(neurotransmitter)の作用を調節する薬物がほとんどであった。その例としては、ノルアドレナリン剤(noradrenalin agent)であるフェンテルミン(phentermine)およびマジンドール(mazindol)と、セロトニン作動性剤(serotonergic agent)であるフルオキセチン(fluoxetine)およびシブトラミン(sibutramine)などがある。しかし、前記神経シグナル伝達物質調節剤の場合は、数多いサブタイプ(subtype)受容体により、食欲阻害の他に様々な生理作用にも広範な影響を及ぼす。したがって、前記調節剤の場合、各subtype別に選択性が欠如し、長期間投与すると、様々な副作用が伴われる大きな欠点がある。
【0009】
一方、メラノコルチンアゴニストは、神経シグナル伝達物質ではなく、神経ペプチド(neuropeptide)であり、MC4R遺伝子KOマウスにおいてエネルギー代謝以外の他の機能はすべて正常である点からみて、他の生理機能に対する影響なしに、食欲阻害による体重減少のみを誘導することができるという点で作用点としての利点を有する。特に、その受容体が、現在まで開発されている新薬作用点のうち最も成功的な範疇に属するG-タンパク質結合受容体(G-protein coupled receptor、GPCR)として、subtype受容体に対する選択性の確保が相対的に容易であるという面が、既存の作用点とは大きく区別される。
【0010】
このようなメラノコルチン受容体を作用点として活用した例として、国際公開番号WO2008/007930号およびWO2010/056022号では、メラノコルチン受容体のアゴニストとしての化合物を開示している。
(【0011】以降は省略されています)

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