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公開番号2025100161
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2023217331
出願日2023-12-22
発明の名称二軸延伸ポリプロピレンフィルム、金属化フィルム、及びコンデンサ
出願人王子ホールディングス株式会社
代理人弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類C08J 5/18 20060101AFI20250626BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】室温下及び高温下のいずれにおいても絶縁破壊強度が向上した二軸延伸ポリプロピレンフィルムを提供する。
【解決手段】ポリプロピレン及びフラーレン類を含有する、二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリプロピレン及びフラーレン類を含有する、二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記ポリプロピレンは、直鎖状ポリプロピレン樹脂Aを含有する、請求項1に記載の二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
【請求項3】
前記ポリプロピレンは、更に分岐鎖状ポリプロピレン樹脂Bを含有する、請求項2に記載の二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
【請求項4】
前記二軸延伸ポリプロピレンフィルム中における前記フラーレン類の含有量が、0.0001質量%以上0.05質量%以下である、請求項1に記載の二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
【請求項5】
前記フラーレン類は、C60を50質量%以上含有する、請求項1に記載の二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
【請求項6】
前記直鎖状ポリプロピレン樹脂Aは、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの分子量分布(Mw/Mn)が2.0以上10.0以下である、請求項2に記載の二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
【請求項7】
前記直鎖状ポリプロピレン樹脂Aは、重量平均分子量Mwが20.0万以上40.0万以下である、請求項2に記載の二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
【請求項8】
前記直鎖状ポリプロピレン樹脂Aは、数平均分子量Mnが3.0万以上5.4万以下である、請求項2に記載の二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
【請求項9】
前記直鎖状ポリプロピレン樹脂Aは、230℃におけるメルトフローレートが2.0g/10分以上10.0g/10分以下である、請求項2に記載の二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
【請求項10】
コンデンサ用である、請求項1に記載の二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、二軸延伸ポリプロピレンフィルム、金属化フィルム、及びコンデンサに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
ポリプロピレンを主成分とする延伸フィルムは、防湿性を有し、更に剛性、耐熱性等を有するため、包装用途をはじめ各種の工業用途に用いられている。
【0003】
特に二軸延伸ポリプロピレンフィルムは、その優れた電気特性により、フィルムコンデンサ用途(特に誘電体としての用途)に使用されている。電子機器、電気機器等において、例えば高電圧コンデンサ;各種スイッチング電源;コンバータ,インバータ等のフィルタ用コンデンサ,平滑用コンデンサ等として、二軸延伸ポリプロピレンフィルムからなるフィルムコンデンサが使用されている。フィルムコンデンサは、近年需要が高まっている電気自動車、ハイブリッド自動車等において、例えば駆動モーターを制御するインバータ、コンバータ等に利用されている。
【0004】
フィルムコンデンサ、特に自動車用フィルムコンデンサは、高温環境で使用される場面が増えている。例えば、自動車の駆動モーターを制御する機器(インバータ、コンバータ等)においては、近年、耐熱性の高い半導体(シリコンカーバイド半導体など)の利用が増加している。これに伴い、これらの機器に利用されるコンデンサにも、120℃程度(110℃~130℃)の高温下において優れた耐熱性が求められている。具体的には、上記高温下で長時間使用した場合でも、コンデンサの静電容量の低下が抑制されていること(優れたライフ性能)が求められている。また、当該性能を得るために、二軸延伸ポリプロピレンフィルムには、フィルムの厚さが20μm未満のように薄い場合でも室温下及び上記高温下の両方で、直流電圧を印加させた際の絶縁破壊強度(絶縁破壊強さ)に優れることが求められている。以下、本明細書では、上記120℃程度(110℃~130℃)の温度を「高温下」と称する。
【0005】
本発明に関連する先行文献として、特許文献1、2及び非特許文献1が挙げられる。特許文献1には、特定の結晶子サイズ及び面配向係数の要件を満たす二軸延伸ポリプロピレンフィルムが開示されている。特許文献2には、結晶性熱可塑性樹脂にフラーレン類を添加した電気絶縁用二軸配向フィルムが開示されている。また、非特許文献1には、ポリプロピレン圧縮フィルムにフラーレン(C60)を添加した場合に、フラーレン(C60)非添加の場合に比して直流絶縁破壊強度が向上することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2018/056404号
国際公開第2008/093885
J.Phys.D:Appl,Phys,50(2017)455303
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、前述の特許文献1に記載の二軸延伸ポリプロピレンフィルム及びそれを用いたコンデンサは、コンデンサ性能としての上記優れたライフ性能、並びに、当該ライフ性能の発現に寄与するフィルム性能としての上記優れた絶縁破壊強度を満足するものではなく、更に改善の余地がある。
【0008】
また、前述の特許文献2に記載の電気絶縁用二軸配向フィルムは、自動車用コンデンサフィルムを用途の一つに含み、フィルム中にフラーレン類を含有することが開示されているが、高い耐電圧性(絶縁破壊強度)を確保するためにはポリエステル樹脂、特にポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン-2,6-ナフタレンジカルボキシレート(PEN)が好ましいと記載されている。特に、実施例では結晶性熱可塑性樹脂として上記PENを用いた態様しか開示されていない。つまり、フィルムを構成する樹脂としてポリプロピレンを用いた態様についての効果は確認されていない。
【0009】
更に、前述の非特許文献1に記載のポリプロピレン圧縮フィルムは、フラーレン(C60)を含有することが記載されているが、主にHVDC(高圧直流送電)用途に適用する圧縮(プレス)フィルムの特性が開示されているだけである。つまり、二軸延伸フィルムの状態における効果は確認されていない。また、キシレンとフラーレン(C60)を混合した後、更にポリプロピレンを添加し、混合物を加熱してポリプロピレンを溶融した後にキュアリングプレスの手法により圧縮(プレス)フィルムを形成するという特徴的な製造方法が開示されている。
【0010】
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、室温下及び高温下のいずれにおいても絶縁破壊強度が向上した二軸延伸ポリプロピレンフィルムを提供することを目的とする。
(【0011】以降は省略されています)

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