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公開番号2025099991
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2023217049
出願日2023-12-22
発明の名称流動性改善剤、組成物及び成形品
出願人株式会社ADEKA
代理人弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類C08G 63/181 20060101AFI20250626BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】樹脂に十分な流動性を付与することができ、さらに樹脂の機械特性を低下させない流動性改善剤を提供すること。
【解決手段】熱可塑性樹脂用の流動性改善剤であって、ポリエステル化合物を含有し、前記ポリエステル化合物は、多価カルボン酸に由来する構成単位と、炭素原子数2~12の脂肪族ジオールに由来する構成単位とを含み、前記多価カルボン酸に由来する構成単位は、芳香族多価カルボン酸に由来する構成単位を含み、前記ポリエステル化合物の水酸基価が20~300mgKOH/gであり、前記ポリエステル化合物の数平均分子量が500~5,000である、流動性改善剤
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
熱可塑性樹脂用の流動性改善剤であって、
ポリエステル化合物を含有し、
前記ポリエステル化合物は、多価カルボン酸に由来する構成単位と、炭素原子数2~12の脂肪族ジオールに由来する構成単位とを含み、
前記多価カルボン酸に由来する構成単位は、芳香族多価カルボン酸に由来する構成単位を含み、
前記ポリエステル化合物の水酸基価が20~300mgKOH/gであり、
前記ポリエステル化合物の数平均分子量が500~5,000である、流動性改善剤。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
前記ポリエステル化合物中の多価カルボン酸に由来する構成単位が、芳香族ジカルボン酸に由来する構成単位を含む、請求項1に記載の流動性改善剤。
【請求項3】
前記ポリエステル化合物中の多価カルボン酸に由来する構成単位が、フタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸からなる群から選ばれる少なくとも1種に由来する構成単位を含む、請求項2に記載の流動性改善剤。
【請求項4】
前記ポリエステル化合物中の多価カルボン酸に由来する構成単位が、多価カルボン酸に由来する構成単位の全量100モル%に対して、芳香族多価カルボン酸に由来する構成単位を40モル%以上含む、請求項1に記載の流動性改善剤。
【請求項5】
前記ポリエステル化合物中の脂肪族ジオールに由来する構成単位が、炭素原子数2~4の脂肪族ジオールに由来する構成単位である、請求項1に記載の流動性改善剤。
【請求項6】
熱可塑性樹脂と、請求項1~5のいずれか1項に記載の流動性改善剤とを含有する、組成物。
【請求項7】
前記熱可塑性樹脂がポリエステル樹脂である、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
さらに、ガラス繊維を含有する、請求項6に記載の組成物。
【請求項9】
請求項6に記載の組成物から得られる、成形品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、流動性改善剤、当該流動性改善剤を含有する組成物及びその成形品に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
熱可塑性樹脂、特にポリカーボネート樹脂やポリエステル樹脂といった縮合系高分子に代表されるエンジニアリングプラスチックは、耐熱性や力学特性に優れることから、光学部品、機械部品、電子・電気部品、自動車部品、ボトル、建材などに幅広く使用されている。これらエンジニアリングプラスチックで部品等を製造するにあたっては高温での成形加工を行う必要があり、成形加工時の熱によってプラスチックが熱酸化劣化を引き起こし、分子量や力学特性の低下を招くことが知られている。
【0003】
また近年は、OA機器、家電製品等の用途を中心に、各種製品の小型化や軽量化の要求が高まり、それに伴う樹脂部材の薄肉化が望まれている。樹脂部材を薄肉な部材に成形する場合、樹脂の溶融時に流動性が高いことが要求される。
【0004】
この要求に対して、熱可塑性樹脂に流動性改善剤を添加する技術が知られている。流動性改善剤は熱可塑性樹脂の溶融流動性を向上させる添加剤であり、本来は高温成形加工によって樹脂にもたらされる高い流動性を、比較的低い温度でも得ることを可能とさせる添加剤である。これにより、従来よりも低温で熱可塑性樹脂の成形加工が可能となるので、熱酸化劣化の抑制やエネルギーコストの削減に有用である。
【0005】
例えば、特許文献1には、多価水酸基含有化合物を含有するポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の製造方法が提案されている。同文献によると、多価水酸基含有化合物の添加によりポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の流動性を高めることができ、多価水酸基含有化合物としてはグリセリン脂肪酸エステル等が好ましいとされている。また、同文献の実施例ではグリセリンモノ12ヒドロキシステアレートが用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2017-214471号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1で用いられているグリセリンモノ12ヒドロキシステアレートのような低分子量多価水酸基含有化合物は、流動性改善効果は見られるものの、樹脂組成物の機械特性を低下させる問題があった。
【0008】
したがって本発明が解決しようとする課題は、樹脂に十分な流動性を付与することができ、さらに樹脂の機械特性を低下させない流動性改善剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、特定の構造を有するポリエステル化合物を含む流動性改善剤が、樹脂に十分な流動性を付与することができ、さらに樹脂の機械特性を低下させないことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
本発明によれば、
熱可塑性樹脂用の流動性改善剤であって、
ポリエステル化合物を含有し、
前記ポリエステル化合物は、多価カルボン酸に由来する構成単位と、炭素原子数2~12の脂肪族ジオールに由来する構成単位とを含み、
前記多価カルボン酸に由来する構成単位は、芳香族多価カルボン酸に由来する構成単位を含み、
前記ポリエステル化合物の水酸基価が20~300mgKOH/gであり、
前記ポリエステル化合物の数平均分子量が500~5,000である、
流動性改善剤が提供される。
(【0011】以降は省略されています)

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