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公開番号2025099930
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2023216931
出願日2023-12-22
発明の名称冷却回路モジュール
出願人株式会社BluE Nexus
代理人弁理士法人R&C
主分類B60K 11/04 20060101AFI20250626BHJP(車両一般)
要約【課題】車両の種々の動作状況に応じて、適切に総合的な熱マネジメントを実現する。
【解決手段】冷却回路モジュール1は、冷却水の流入口10と、流出口30と、第1熱交換器71と第2熱交換器72とに接続されて冷却水が流れる冷却水路20と、複数の切り替え弁Vとを備え、流入口10から第1熱交換器71、第2熱交換器72を経て流出口30へ至る第1経路が形成される第1モードと、流入口10から第1熱交換器71を経て流出口30へ至る第2経路と、第2熱交換器72を通る第1循環経路が形成される第2モードと、流入口10と流出口30とを直接接続する第3経路と、第1熱交換器71と第2熱交換器72とを通る第2循環経路が形成される第3モードと、の内、少なくとも第1モードと、第2モード及び第3モードの少なくとも一方とに切り替え可能に構成されている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
車輪の駆動力源となる回転電機と、前記車輪と前記回転電機との間で動力を伝達する動力伝達機構と、前記回転電機を駆動する回転電機駆動回路を少なくとも含むパワー回路が形成されたパワー回路モジュールと、を備えた車両用駆動装置に搭載される冷却回路モジュールであって、
冷却水が流入する流入口と、
前記冷却水が流出する流出口と、
前記パワー回路モジュールと前記冷却水との間で熱交換する第1熱交換器と、前記回転電機の冷却及び前記動力伝達機構の潤滑を行う油と前記冷却水との間で熱交換する第2熱交換器とに接続されて前記冷却水が流れる冷却水路と、
前記冷却水路を切り替える複数の切り替え弁と、を備え、
前記冷却水路が、複数の前記切り替え弁の状態を変更することにより、
前記流入口から前記第1熱交換器、前記第2熱交換器を経て前記流出口へ至る第1経路が形成される第1モードと、
前記流入口から前記第1熱交換器を経て前記流出口へ至る第2経路と、前記第2熱交換器を通る閉回路を循環する第1循環経路とが形成される第2モードと、
前記流入口と前記流出口とを直接接続する第3経路と、前記第1熱交換器と前記第2熱交換器とを通る閉回路を循環する第2循環経路とが形成される第3モードと、
の内、少なくとも前記第1モードと、前記第2モード及び前記第3モードの少なくとも一方と、に切り替え可能に構成されている、冷却回路モジュール。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記第1熱交換器への前記冷却水の供給口に接続される第1接続部と、
前記第1熱交換器からの前記冷却水の排出口に接続される第2接続部と、
前記第2熱交換器への前記冷却水の供給口に接続される第3接続部と、
前記第2熱交換器からの前記冷却水の排出口に接続される第4接続部と、
前記冷却水を循環させるポンプと、を備え、
前記ポンプは、第1吸入口と、第2吸入口と、前記第1吸入口から吸入された前記冷却水を吐出する第1吐出口と、前記第2吸入口から吸入された前記冷却水を吐出する第2吐出口と、を備え、
複数の前記切り替え弁は、第1弁と、第2弁と、第3弁と、を備え、
前記ポンプは、前記第1吐出口が前記第3接続部に接続され、前記第2吐出口が前記第1弁に接続され、前記第1吸入口及び前記第2吸入口が前記第3弁を介して前記第4接続部に接続され、
前記第1弁は、
前記流入口と前記第1接続部とを接続する第1状態と、
前記流入口と前記流出口とを接続すると共に前記第1接続部と前記第2吐出口とを接続する第2状態と、に切り替え可能であり、
前記第2弁は、
前記第2接続部と前記第3接続部とを接続する第3状態と、
前記第2接続部と前記流出口とを接続する第4状態と、に切り替え可能であり、
前記第3弁は、
前記第4接続部と前記流出口とを接続する第5状態と、
前記第4接続部と前記第1吸入口とを接続する第6状態と、
前記第4接続部と前記第2吸入口とを接続する第7状態と、に切り替え可能であり、
前記第1モードでは、前記第1弁が前記第1状態、前記第2弁が前記第3状態、前記第3弁が前記第5状態に切り替えられ、
前記第2モードでは、前記第1弁が前記第1状態、前記第2弁が前記第4状態、前記第3弁が前記第6状態に切り替えられ、
前記第3モードでは、前記第1弁が前記第2状態、前記第2弁が前記第3状態、前記第3弁が前記第7状態に切り替えられる、請求項1に記載の冷却回路モジュール。
【請求項3】
前記流入口へ流入する前記冷却水が流れる第1外部流路、及び前記流出口から流出する前記冷却水が流れる第2外部流路の少なくとも一方の側に、外気と前記冷却水との間で熱交換を行う第3熱交換器、エアコンディショナの冷媒と前記冷却水との間で熱交換を行う第4熱交換器、前記パワー回路モジュールに接続されるバッテリと前記冷却水との間で熱交換を行う第5熱交換器の少なくとも1つが配置されている、請求項1又は2に記載の冷却回路モジュール。
【請求項4】
前記第2経路と前記第1循環経路との間に断熱構造を備える、請求項1又は2に記載の冷却回路モジュール。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用駆動装置に搭載される冷却回路モジュールに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、回転電機を車輪の駆動力源とする電動車両(シリーズハイブリッド車両も含む)が増加している。内燃機関を車両の駆動力源とする従来の車両では、内燃機関から生じる熱を、ギヤや軸受などの動力伝達機構の暖機や、車室内の暖房の熱源として用いることができた。しかし、電動車両では、内燃機関の排熱を利用し難く、熱源が不足しがちである。特開2019-22374号公報には、電動車両における電力源である車載バッテリを外部電源により充電している間に、動力伝達機構を暖機する技術が記載されている。具体的には、車載バッテリの充電中に、外部電源から供給される電力の一部を用いて回転電機を駆動するインバータに発熱させ、動力伝達機構を潤滑する油にその熱を蓄熱させ、暖められた油によって動力伝達機構を暖機することが記載されている。この際には、冷却液がラジエータを通らないように冷却水回路が切り替えられ、インバータも、車輪を駆動する場合に比べて損失が大きく発熱が大きくなるようなスイッチング制御方式で駆動される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-22374号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の暖機は、車両が停車し、車載バッテリの充電中という限定的な条件の元で実施される。しかし、暖機に限らず、例えば車両が走行中における車室内の暖房にも熱が必要である。電動車両には、熱源として別途ヒータを搭載する車両もあるが、車載バッテリの電力を消耗することになる。従って、充電中、車両の起動時の暖機、走行中の暖房、など、車両の種々の動作状況に応じて、高いエネルギー効率を維持しつつ、適切に熱が利用することが望まれる。
【0005】
上記背景に鑑みて、車両の種々の動作状況に応じて、適切に総合的な熱マネジメントを実現することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
車輪の駆動力源となる回転電機と、前記車輪と前記回転電機との間で動力を伝達する動力伝達機構と、前記回転電機を駆動する回転電機駆動回路を少なくとも含むパワー回路が形成されたパワー回路モジュールと、を備えた車両用駆動装置に搭載される冷却回路モジュールは、
冷却水が流入する流入口と、
前記冷却水が流出する流出口と、
前記パワー回路モジュールと前記冷却水との間で熱交換する第1熱交換器と、前記回転電機の冷却及び前記動力伝達機構の潤滑を行う油と前記冷却水との間で熱交換する第2熱交換器とに接続されて前記冷却水が流れる冷却水路と、
前記冷却水路を切り替える複数の切り替え弁と、を備え、
前記冷却水路が、複数の前記切り替え弁の状態を変更することにより、
前記流入口から前記第1熱交換器、前記第2熱交換器を経て前記流出口へ至る第1経路が形成される第1モードと、
前記流入口から前記第1熱交換器を経て前記流出口へ至る第2経路と、前記第2熱交換器を通る閉回路を循環する第1循環経路とが形成される第2モードと、
前記流入口と前記流出口とを直接接続する第3経路と、前記第1熱交換器と前記第2熱交換器とを通る閉回路を循環する第2循環経路とが形成される第3モードと、
の内、少なくとも前記第1モードと、前記第2モード及び前記第3モードの少なくとも一方と、に切り替え可能に構成されている。
【0007】
この構成によれば、第1モードにおいて、流入口から第1熱交換器と第2熱交換器との双方を通って流出口に至る第1経路が形成されることで、パワー回路モジュールと冷却水との間の熱交換、及び、油と冷却水との間の熱交換を行うことができる。そのため、第1モードにおいては、パワー回路モジュールと動力伝達機構との双方を適切に冷却することができる。第2モードにおいては、流入口から第1熱交換器を通って流出口に至る第2経路が形成されることで、パワー回路モジュールと冷却水との間の熱交換を行うことができる。また、第2モードでは、第2熱交換器を通る閉回路である第1循環経路が形成されることで、冷却水に蓄熱することができる。そのため、第2モードにおいては、例えば、第1熱交換器から熱を受け取り、流出口から出た冷却水の熱を車両内で利用することができる。また、例えば、第1循環経路を流れる冷却水に蓄積された熱により動力伝達機構を暖機し易い。第3モードでは、第1熱交換器と第2熱交換器とを通る閉回路である第2循環経路が形成されることにより、冷却水に蓄熱することができる。そのため、第3モードにおいては、例えば、第1熱交換器から熱を受け取って動力伝達機構を暖機し易い。また、流入口と流出口とが第3経路によって直接接続されているので、車両における冷却水の流れは妨げられず、冷却水は車両内で適切に利用される。本構成によれば、第1モードに加えて、少なくとも第2モードと第3モードとの何れかが実現可能である。従って、車両の種々の動作状況に応じて、適切に総合的な熱マネジメントを実現することができる。
【0008】
冷却回路モジュールのさらなる特徴と利点は、図面を参照して説明する例示的且つ非限定的な実施形態についての以下の記載から明確となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
冷却回路モジュールが搭載される車両用駆動装置の一例を示す模式図
パワー回路モジュールの構成例を示す回路ブロック図
冷却回路モジュールの一例を示す冷却回路図
第1モードにおける冷却水の流れを示す冷却回路図
第2モードにおける冷却水の流れを示す冷却回路図
第3モードにおける冷却水の流れを示す冷却回路図
第1外部流路及び第2外部流路と冷却回路モジュールの外部の熱交換器との関係の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、冷却回路モジュールの実施形態を図面を参照して説明する。図1の模式図は、冷却回路モジュール1が搭載される車両用駆動装置100の一例を示している。本実施形態の冷却回路モジュール1は、車輪Wの駆動力源となる回転電機MGと、車輪Wと回転電機MGとの間で動力を伝達する動力伝達機構TAと、回転電機MGを駆動する回転電機駆動回路INVを少なくとも含むパワー回路が形成されたパワー回路モジュール3とを備えた車両用駆動装置100に搭載される。即ち、本実施形態では、車両用駆動装置100は、冷却回路モジュール1を備えて構成されている。
(【0011】以降は省略されています)

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