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公開番号2025099898
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2023216880
出願日2023-12-22
発明の名称通信システムおよびこれに用いるデバイス
出願人スター精密株式会社
代理人個人
主分類H04L 67/145 20220101AFI20250626BHJP(電気通信技術)
要約【課題】通信切断が生じた場合でも、制御サーバからデバイスに対する制御を実行可能な状態を維持しつつ、デバイス制御のリアルタイム性および制御サーバの負荷軽減を実現可能な通信環境へ復帰できるようにする。
【解決手段】制御サーバ1およびデバイス3が基地局サーバ2に常時接続し、制御サーバ1からデバイス3に対してプッシュ通信による制御を行うことができるようになされた通信システムにおいて、デバイス3は、基地局サーバ2との通信切断を検出した場合、基地局サーバ2に再接続するためのリトライ処理を実行するのと並行してポーリング通信を実行することにより、デバイス3と基地局サーバ2との間で通信が失われている期間中でも、プッシュ通信によるデバイス制御を行える状態への復帰を図りつつ、制御サーバ1からデバイス3に対する制御を実行可能な状態をポーリング通信により維持できるようにする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
制御サーバおよびデバイスが基地局サーバに常時接続し、上記制御サーバから上記基地局サーバを介して上記デバイスに対してプッシュ通信による制御を行うことができるようになされた通信システムにおいて、
上記デバイスは、上記基地局サーバとの通信切断を検出した場合、上記基地局サーバに再接続するためのリトライ処理を実行するとともに、ポーリング通信により上記制御サーバからの情報を受信する処理を実行することを特徴とする通信システム。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
上記デバイスは、
所定のタイミングで、使用する通信プロトコルを問い合わせるためのリクエストを上記制御サーバに対して行い、その応答として上記基地局サーバを用いる通信プロトコルが指定された場合に、上記基地局サーバに接続する処理を行うとともに、
上記リトライ処理を実行する場合、上記リクエストを上記制御サーバに再送信し、その応答として上記基地局サーバを用いる通信プロトコルの指定を受けて、上記基地局サーバに再接続するための処理を実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
上記デバイスは、上記リトライ処理を実行する場合、上記基地局サーバとの通信切断を検出したときから所定時間後に上記リクエストを上記制御サーバに再送信し、
上記所定時間は、上記基地局サーバに接続する複数のデバイスの全てで同じ時間とならないように設定される
ことを特徴とする請求項2に記載の通信システム。
【請求項4】
上記デバイスは、上記リトライ処理を実行した結果、上記基地局サーバに再接続することができなかった場合、再接続の失敗を検出したときから所定時間後に上記リトライ処理を再実行し、
上記リトライ処理を再実行するまでの上記所定時間は、上記リトライ処理の繰り返しの回数が増えるに従って長くなるように設定される
ことを特徴とする請求項3に記載の通信システム。
【請求項5】
上記デバイスは、
所定のタイミングで、使用する通信プロトコルを問い合わせるためのリクエストを上記制御サーバに対して行い、その応答として上記基地局サーバを用いる通信プロトコルが指定された場合に、上記基地局サーバに接続する処理を行うとともに、
上記基地局サーバとの通信切断を検出したことに応じて上記リトライ処理を実行する際には、上記リクエストを上記制御サーバに再送信し、その応答として上記基地局サーバを用いる通信プロトコルの指定を受けて、上記基地局サーバに再接続するための処理を実行し、
上記リトライ処理を実行した結果、上記基地局サーバに再接続することができなかった場合には上記リトライ処理を再実行し、上記リトライ処理を2回目以降に実行する際には、上記制御サーバに対する上記リクエストの再送信を行うことなく上記基地局サーバに再接続するための処理を実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
【請求項6】
上記デバイスは、上記基地局サーバとの通信切断を検出したことに応じて上記リトライ処理を実行する場合、上記基地局サーバとの通信切断を検出したときから所定時間後に上記リクエストを上記制御サーバに再送信し、
上記所定時間は、上記基地局サーバに接続する複数のデバイスの全てで同じ時間とならないように設定される
ことを特徴とする請求項5に記載の通信システム。
【請求項7】
上記デバイスは、上記リトライ処理によって上記基地局サーバとの再接続に成功した場合、上記ポーリング通信を停止することを特徴とする請求項1~6の何れか1項に記載の通信システム。
【請求項8】
基地局サーバに常時接続し、上記基地局サーバに常時接続された制御サーバから上記基地局サーバを介してプッシュ通信による制御を受けることができるようになされたデバイスであって、
上記基地局サーバとの通信切断を検出した場合、上記基地局サーバに再接続するためのリトライ処理を実行するとともに、ポーリング通信により上記制御サーバからの情報を受信する処理を実行することを特徴とするデバイス。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、通信システムおよびこれに用いるデバイスに関し、特に、制御サーバおよびデバイスが基地局サーバに常時接続し、制御サーバから基地局サーバを介してデバイスに対してプッシュ通信による制御を行うことができるようになされた通信システムに用いて好適なものである。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、遠隔地に設置されたデバイスに対し、クラウドサーバ(制御サーバ)からインターネット等の通信ネットワークを介して制御を行うようにしたシステムが提供されている。ここで、デバイスが設置されたローカルネットワークにファイアウォールが設けられているネットワーク環境下においては、制御サーバからデバイスに対して直接指示を行うことができない。そのため、このようなネットワーク環境下では、HTTP通信によるポーリングを用いてデバイスから制御サーバに指示の有無を問い合わせ、その応答として制御サーバからデバイスを制御することが行われる。
【0003】
制御サーバからの指示がいつ発生するか分からないため、デバイスは制御サーバに対して定期的にポーリングによる問い合わせを実行する必要がある。制御サーバに接続されるデバイスの数が増えるにつれ、制御サーバは常時、大量の問い合わせを処理する必要があり、処理負荷が増大する。このような制御サーバの負荷を軽減するために、従来のシステムではポーリングを行う時間間隔が長くとられている。しかしながら、この場合、制御サーバがデバイスへの指示をリアルタイムに行うことができないといった問題が生じる。
【0004】
これに対し、制御サーバがデバイスへの指示をリアルタイムに行うことが可能な通信方式としてプッシュ通信を利用したシステムが知られている(例えば、特許文献1~3参照)。プッシュ通信とは、インターネット上での通信方法の1つであり、ある通信リクエストが制御サーバにより開始されるものを指す。
【0005】
特許文献1に記載のシステムでは、WebSocketを利用したプッシュ通信により制御のリアルタイム性を図りつつ、セッション維持のためのサーバ負荷を軽減するためプッシュ通信のセッションを所定の条件下で切断する。すなわち、障害が発生したとき等、即座に復旧させるためにデバイスに対してプッシュ通信でリアルタイムに指示を行う必要がある場合に、管理サーバがデバイスからの問い合わせに対する応答として、通信方式をプッシュ通信に切り替える指示をデバイスに送信し、デバイスとの間で切り替え指示に応じた初期通信を行うことでプッシュ通信方式を確立させ、デバイスに対する指示をプッシュ通信方式により行った後、所定の条件に従ってプッシュ通信方式による通信を切断する。
【0006】
特許文献2に記載のシステムでは、リモートデバイスと通信するのに使用されるコンピュータネットワークの特徴およびメッセージのソースアプリケーションの通信特徴に基づいて、ソースアプリケーションから受信したHTTPのGETリクエストに対して、サポートされているアプリケーション層通信プロトコルのセット(HTTP、CoAP、MQTTなど)のうち1つを選択し、選択したアプリケーション層通信プロトコルを使用して、選択したアプリケーション層通信プロトコルに従って構築したメッセージをリモートデバイスに送信する。GETリクエストによるプロトコル発見は、定期的、各通信セッションの後に一度だけあるいはアプリケーションの開始時に一度だけ行われる。MQTTはプッシュ通信を行うことが可能なプロトコルである。
【0007】
特許文献3に記載のシステムでは、制御メッセージの送受信には常時接続でもネットワークへの負荷が小さいMQTT通信を使用し、比較的大きなデータの送受信が要求された場合にその通信の間だけデータ転送に適したHTTP通信を使用する。すなわち、MQTTを用いた第1のセッションの接続先から制御メッセージを受信し、当該制御メッセージで指定された処理を行うとともに、当該処理に伴う通信処理をHTTPにより行うために、HTTPを用いた通信の通信先との間で第2のセッションを確立し、第1および第2のセッションを用いて通信を行う。そして、HTTPを用いた通信が終了すると、第2のセッションを終了し、第1のセッションを介して、制御メッセージで指定された処理の結果を通信先に通知する。
【0008】
特許文献2,3に記載されているMQTT(Message Queuing Telemetry Transport)は、MQTTブローカと呼ばれる基地局サーバを経由して制御サーバとデバイスとの間で軽量なメッセージをやり取りする通信プロトコルである。制御サーバは任意のメッセージをリアルタイムに送受信するために、MQTTブローカと常に接続が維持されている状態となる。また、デバイスは任意のメッセージをリアルタイムに送受信するために、MQTTブローカと常に接続が維持されている状態となる。つまり、制御サーバとデバイスは、低遅延な制御を実現するために、それぞれクライアントとしてMQTTブローカに常時接続する。
【0009】
このMQTTによるプッシュ通信技術を用いることにより、ポーリングによるデバイスからの大量の問い合わせに対して都度応答を行うことに伴う制御サーバの処理負荷の増大を回避しつつ、制御サーバからデバイスへの制御をリアルタイムに行うことが可能となる。例えば、制御サーバに印刷ジョブが発生したタイミングで、印刷ジョブが存在することを表すメッセージをMQTTブローカ経由で特定のプリンタに対して送信できるようになり、プリンタはこのメッセージ受信をもとに印刷動作を開始することができる。これにより、制御サーバによるプリンタ制御のリアルタイム性が向上する。同時に、制御サーバは必要なタイミングでのみ印刷ジョブ通知のためのプッシュ通信を行えばよいため、デバイスからの不要なHTTPリクエストの実行をなくし、これに応答するための制御サーバの処理負荷を軽減させることができる。
【0010】
しかしながら、MQTT通信の実行中に何らかの障害でデバイスとMQTTブローカとの間の通信が失われてしまった場合、その後は制御サーバからデバイスに対して制御を実行する手段がなくなってしまうという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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