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公開番号
2025099727
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-03
出願番号
2023216618
出願日
2023-12-22
発明の名称
酸素濃度予測システムおよび酸素濃度制御システム
出願人
グローバルウェーハズ・ジャパン株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C30B
29/06 20060101AFI20250626BHJP(結晶成長)
要約
【課題】シリコンインゴットの酸素濃度の制御精度を向上させること。
【解決手段】酸素濃度予測システムは、結晶成長中に操作することが可能な制御パラメータ群と、結晶成長開始前に値が判明している固定パラメータ群と、シリコンインゴットの指定部位から評価サンプルで測定された測定酸素濃度との組で構成される製造実績データと、制御パラメータ群、及び、固定パラメータ群を入力して目標シリコンインゴットの酸素濃度を出力する予測モデルと、目標シリコンインゴットの制御パラメータ群、及び、固定パラメータ群を予測モデルに入力して第一酸素濃度を取得し、製造実績データのうちから目標シリコンインゴットに特徴が近い参照インゴットの測定酸素濃度と第一酸素濃度とを用いて補正値を算出し、第一酸素濃度を補正値により補正して得られた第二酸素濃度を目標シリコンインゴットの酸素濃度の予測値とするコントローラと、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
目標シリコンインゴットの酸素濃度を予測する酸素濃度予測システムであって、
結晶成長中に操作することが可能な制御パラメータ群と、結晶成長開始前に値が判明している固定パラメータ群と、シリコンインゴットの指定部位から評価サンプルで測定された測定酸素濃度との組で構成される製造実績データと、
少なくとも、前記制御パラメータ群、及び、前記固定パラメータ群を入力して前記目標シリコンインゴットの酸素濃度を出力する予測モデルと、
少なくとも、前記目標シリコンインゴットの制御パラメータ群、及び、固定パラメータ群を前記予測モデルに入力して第一酸素濃度を取得し、前記製造実績データのうちから前記目標シリコンインゴットに特徴が近い参照インゴットの前記測定酸素濃度と前記第一酸素濃度とを用いて補正値を算出し、前記第一酸素濃度を前記補正値により補正して得られた第二酸素濃度を前記目標シリコンインゴットの酸素濃度の予測値とするコントローラと、
を備えることを特徴とする酸素濃度予測システム。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
目標シリコンインゴットの酸素濃度を予測する酸素濃度予測システムであって、
結晶成長中に操作することが可能な制御パラメータ群と、結晶成長開始前に値が判明している固定パラメータ群と、結晶成長時の炉内状況を反映したモニターパラメータ群と、シリコンインゴットの指定部位から評価サンプルで測定された測定酸素濃度との組で構成される製造実績データと、
少なくとも、前記制御パラメータ群、及び、前記固定パラメータ群を入力して前記目標シリコンインゴットの酸素濃度を出力する予測モデルと、
少なくとも、前記目標シリコンインゴットの制御パラメータ群、及び、固定パラメータ群を前記予測モデルに入力して第一酸素濃度を取得し、前記製造実績データのうちから前記目標シリコンインゴットに特徴が近い参照インゴットの制御パラメータ群、及び、固定パラメータ群を前記予測モデルに入力して第三酸素濃度を取得し、前記参照インゴットの前記測定酸素濃度と前記第三酸素濃度とを用いて補正値を算出し、前記第一酸素濃度を前記補正値により補正して得られた第二酸素濃度を前記目標シリコンインゴットの酸素濃度の予測値とするコントローラと、
を備えることを特徴とする酸素濃度予測システム。
【請求項3】
前記コントローラは、補正値=振幅C*波長λ+誤差Δの式に基づき前記補正値を算出し、波長の下限を結晶長の0.3以上の範囲とした上で最適解を算出することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の酸素濃度予測システム。
【請求項4】
前記補正値は、ガウス過程回帰により算出され、結晶長、結晶半径、及び、酸素濃度のデータに基づいて算出されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の酸素濃度予測システム。
【請求項5】
前記ガウス過程回帰のカーネルは
ConstantKernel * RBF + WhiteKernel
であることを特徴とする、請求項3に記載の酸素濃度予測システム。
【請求項6】
引き上げられたシリコンインゴットの酸素濃度を予測する酸素濃度予測システムであって、
結晶成長中に操作することが可能な制御パラメータ群と、結晶成長開始前に値が判明している固定パラメータ群と、前記シリコンインゴットの指定部位から評価サンプルで測定された測定酸素濃度との組で構成される製造実績データと、
少なくとも、前記制御パラメータ群、及び、前記固定パラメータ群を入力して前記シリコンインゴットの酸素濃度を出力する予測モデルと、を備え、
少なくとも、前記シリコンインゴットの制御パラメータ群、及び、固定パラメータ群を前記予測モデルに入力して第一酸素濃度を取得し、前記シリコンインゴットの前記測定酸素濃度と前記第一酸素濃度との差分を用いて補正値を算出し、前記第一酸素濃度を前記補正値により補正して前記シリコンインゴットの酸素濃度の予測値とする
ことを特徴とする酸素濃度予測システム。
【請求項7】
請求項1または請求項2に記載の酸素濃度予測システムと、
前記酸素濃度予測システムが予測する前記目標シリコンインゴットの酸素濃度が所定の範囲内になるように前記制御パラメータ群を制御する単結晶引き上げ装置と、
を備える酸素濃度制御システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、酸素濃度予測システムおよび酸素濃度制御システムに関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
チョクラルスキー法(以下、CZ法)は、半導体デバイス用のシリコン単結晶(いわゆるシリコンインゴット)の代表的な製造方法である。このCZ法によるシリコンインゴットの育成では、石英ルツボからシリコン融液に不可避的に酸素が溶け込み、その結果としてシリコンインゴットに酸素が混入する。シリコンインゴット中の酸素は、半導体デバイス製造時の熱処理プロセス等により酸素析出物が形成されるとデバイス特性に影響を与えるため、各デバイスメーカーによって酸素濃度の様々な要求仕様がある。
【0003】
しかしながら、シリコンインゴット中の酸素濃度をインゴット全長で精度よく予測し、自在に制御することは現時点においても非常に難しい技術である。CZ法のシリコンインゴットの育成では、石英ルツボとシリコン融液の接触界面から酸素が溶解され、溶解された酸素がシリコン融液の熱対流(自然対流、強制対流)の挙動に応じて融液内で搬送される。近年の大口径のシリコンインゴットにおいては、融液の対流を精密に制御するために融液に磁界を印加する引上方法が主流であり、磁場の種類や磁場強度、残融液量などによって融液内の酸素の挙動は大きく影響を受けることが知られている。
【0004】
また、自由表面においては、融液からの酸素の蒸発が非常に活発に生じており、自由表面におけるアルゴン(Ar)ガスの流速の条件によって、融液内(特に自由表面近傍)の酸素濃度は大きく影響を受けることも分かっている。つまり、結晶に取り込まれる酸素濃度は、石英ルツボから融液への溶解、対流による融液内の輸送、自由表面からの蒸発等、非常に多くの因子が複雑に作用しあうことで決定されるといえる。また、実際の製造現場では、使用部材の経時変化やロット間での炉内部材のセッティングバラツキに起因する炉内環境のバラツキ、部材間のバラツキ、装置毎の機差、オペレーターによる調整バラツキなど様々な要因による製造バラツキが生じており、毎ロット同じ操業条件で育成したとしても、同じプロファイルの酸素濃度のシリコンインゴットが得られるとは限らないのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平5-262593号公報
特開平10-291891号公報
特開2022-73176号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、シリコンインゴットにおける酸素濃度は以下の手順で測定されている。
【0007】
(1)単結晶引上終了後、単結晶インゴットの指定部位から評価サンプルを切断する。
(2)評価サンプルを研磨、エッチング、洗浄する。
(3)評価サンプルをフーリエ変換型赤外分光法(FT-IR)で測定する。
【0008】
このように、シリコンインゴットの引上完了後から、酸素濃度の測定までにはタイムラグがある。このことは、実際に測定された酸素濃度を、その後のシリコンインゴットの製造工程の制御に反映するまでに時間を要することである。当然ながら、このタイムラグは酸素濃度の制御精度にも大きく影響することになる。また、指定部位から評価サンプルを取ったとしてもそれ以外部位であるサンプル間等の酸素は測定されないので、シリコンインゴットの全長にわたって酸素濃度を知ることができない。
【0009】
そこで、シリコンインゴットからサンプルを取得して酸素濃度を直接測定するのではなく、製造条件から酸素濃度を予測する手法が各種提案されている(例えば、特許文献1から特許文献3参照)。しかしながら、上記したようにシリコンインゴットにおける酸素濃度に影響を与える要素は多岐にわたり、十分に高い精度で酸素濃度を予測することは依然として容易ではない。特に、結晶成長時の炉内状況を反映したモニターパラメータを今から製造するシリコンインゴットの酸素濃度の予測に用いることは困難であり、今から製造するシリコンインゴットに対する制御パラメータ群を決定するのを困難にしている。
【0010】
本発明の目的は、シリコンインゴットの酸素濃度の制御精度を向上させる酸素濃度予測システムおよび酸素濃度制御システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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