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公開番号2025099671
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2023216522
出願日2023-12-22
発明の名称X線透視装置、および、その制御方法
出願人富士フイルム株式会社
代理人弁理士法人山王坂特許事務所
主分類H05G 1/44 20060101AFI20250626BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】周囲の環境変化の影響を受けにくく、透視開始時から所望の輝度の表示画像を表示可能なX線透視装置を提供する。
【解決手段】X線管のフィラメントに、フィラメントを加熱する電流を供給する。フィラメントと陽極との間に管電圧パルスを設定されたパルスレートで印加する。管電流検出器は、一つの管電圧パルスの印加の開始後に、フィラメントと陽極との間に流れる管電流を測定する。パルス幅制御部は、管電流検出器が測定した管電流の値に基づいて、当該管電圧パルスが印加されている間の管電流時間積を、予め定めた値に到達させるタイミングを求める。求めたタイミングで管電圧の印加を遮断する。これにより、管電圧パルスのパルス幅をパルスごとに調整する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
陰極であるフィラメントおよび陽極を含むX線管と、前記フィラメントを加熱する電流を供給するフィラメント加熱器と、前記フィラメントと陽極との間に管電圧パルスを設定されたパルスレートで印加する管電圧制御部と、管電流検出器と、パルス幅制御部とを有し、
前記管電流検出器は、一つの前記管電圧パルスの印加の開始後に、前記フィラメントと陽極との間に流れる管電流を測定し、
前記パルス幅制御部は、前記管電流検出器が測定した前記管電流の値に基づいて、当該管電圧パルスが印加されている間の管電流時間積を予め定めた値に到達させるための当該管電圧パルスの遮断タイミングを求め、求めた遮断タイミングで前記管電圧制御部に前記管電圧の印加の遮断を指示することにより、管電圧パルスのパルス幅をパルスごとに調整する
ことを特徴とするX線透視装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
請求項1に記載のX線透視装置であって、前記パルス幅制御部は、積算器を含み、、
前記積算器は、前記管電圧制御部が一つの前記管電圧パルスを印加開始したタイミングから前記管電流検出器の測定した管電流の時間積を算出し、
前記パルス幅制御部は、前記管電流の時間積が、前記予め定めた値に到達した場合には、前記管電圧制御部に前記管電圧の印加の遮断を指示する
ことを特徴とするX線透視装置。
【請求項3】
請求項1に記載のX線透視装置であって、前記パルス幅制御部は、前記管電流検出器が測定した前記管電流に基づいて、当該管電圧パルスの遮断タイミングを計算により求め、求めた遮断タイミングで前記管電圧制御部に前記管電圧の印加の遮断を指示する
ことを特徴とするX線透視装置。
【請求項4】
請求項1に記載のX線透視装置であって、X線検出器と、画像処理部とをさらに有し、
前記X線検出器は、前記X線管から照射され、被検体を通過したX線を検出し、検出信号に変換するX線検出素子と、前記X線検出素子の検出信号を読み出す読み出し回路とを備え、
前記X線検出器には、前記パルスレートの周期内に、検出積算時間と読み出し時間とが予め設定され、
前記X線検出素子は、前記積算時間内に前記検出素子に到達したX線を積算して検出して、前記検出信号に変換し、
前記読み出し回路は、前記積算時間内で積算されて検出された前記検出信号を、前記読み出し時間内に読み出して、前記画像処理部に出力し、
前記パルス幅制御部は、前記遮断タイミングよりも前に、前記積算時間が終了する場合、前記積算時間が終了するタイミングで、前記管電圧制御部に前記管電圧の印加の遮断を指示する
ことを特徴とするX線透視装置。
【請求項5】
請求項1に記載のX線透視装置であって、前記フィラメント加熱器を制御するフィラメント制御部をさらに有し、
前記フィラメント制御部は、接続されている入力部または画像処理部から目標管電流値を受け付け、受け付けた前記目標管電流値に応じて、前記フィラメントに供給するフィラメント電流値を決定して、前記フィラメント加熱器に出力し、
前記フィラメント加熱器は、前記制御部から受け取った前記フィラメント電流値のフィラメント電流を前記フィラメントに供給する
ことを特徴とするX線透視装置。
【請求項6】
陰極であるフィラメントおよび陽極を含むX線管と、前記フィラメントを加熱する電流を供給するフィラメント加熱器とを有し、前記フィラメントと陽極との間に管電圧パルスを設定されたパルスレートで印加することによりパルス透視を行うX線透視装置の制御方法であって、
一つの前記管電圧パルスの印加の開始後に、前記フィラメントと陽極との間に流れる管電流を測定し、
測定した前記管電流の値に基づいて、当該管電圧パルスが印加されている間の管電流時間積を予め定めた値に到達させるための当該管電圧パルスの遮断タイミングを求め、求めた遮断タイミングで前記管電圧の印加を遮断するすることにより、管電圧パルスのパルス幅をパルスごとに調整する
ことを特徴とするX線透視装置の制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、X線透視装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
X線透視装置によって透視撮影を行う手法の一つとして、パルス透視が知られている。パルス透視は、パルス状のX線を被検体に照射し、被検体を透過したX線をX線検出器により検出し、画像を生成して表示装置にリアルタイムで表示する。この処理を、4~30fps(flame per second)の頻度で繰り返すことにより動画のX線画像を表示する。パルス状のX線は、あらかじめ設定した管電圧、管電流、パルス幅でばく射する。画像の輝度を調整する際には、自動又はマニュアルによって、管電圧条件あるいは管電流条件、パルス幅条件(パルス幅5~20ms程度)を変化させる。
【0003】
特許文献1には、透視を開始し、フィラメントの温度が定常の透視状態の温度に到達するまでの所定の期間、管電圧のパルス幅を定常の透視状態よりも広い所定のパルス幅に設定する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-289579号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
X線透視装置の管電圧については、リアルタイムフィードバック処理を高速で行うことが可能であり、透視の開始時から必要な一定の管電圧を出力することが可能である。一方、管電流は、X線管のフィラメントの温度に依存し、管電流を一定にするためには、フィラメントを加熱するフィラメント電流のフィードバック制御を行う必要がある。
【0006】
しかしながら、フィラメント温度の応答速度は10ms以上と遅い。また、透視開始時には、徐々にフィラメント温度が上昇していく。そのため、パルス状のX線の管電流を高速にフィードバック制御することが出来ない。このことは、透視開始時の画像不良や、輝度自動調整を行っても輝度が変動するハンチング現象の原因となる。
【0007】
特許文献1の技術は、透視開始時の一定の時間、管電圧のパルス幅を一定の広いパルス幅に設定するため、その時間やパルス幅をあらかじめ定めておく必要がある。透視開始時のフィラメント温度の上昇に必要な時間や上昇カーブは、周囲の温度等の環境によって変化するため、特許文献1の技術では周囲の環境変化に対応することはできない。
【0008】
本発明の目的は、周囲の環境変化の影響を受けにくく、透視開始時から所望の輝度の表示画像を表示可能なX線透視装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明のX線透視装置は、陰極であるフィラメントおよび陽極を含むX線管と、フィラメントを加熱する電流を供給するフィラメント加熱器と、フィラメントと陽極との間に管電圧パルスを設定されたパルスレートで印加する管電圧制御部と、管電流検出器と、パルス幅制御部とを有する。管電流検出器は、一つの管電圧パルスの印加の開始後に、フィラメントと陽極との間に流れる管電流を測定する。パルス幅制御部は、管電流検出器が測定した管電流の値に基づいて、当該管電圧パルスが印加されている間の管電流時間積を、予め定めた値に到達させるための、当該管電圧パルスの遮断タイミングを求め、求めた遮断タイミングで管電圧制御部に管電圧の印加の遮断を指示することにより、管電圧パルスのパルス幅をパルスごとに調整する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、照射するX線パルスごとに、管電流を測定し、パルス幅を調整するため、周囲の環境変化の影響を受けず、透視開始時から所望の輝度のX線透視画像を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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