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公開番号2025099084
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2023215461
出願日2023-12-21
発明の名称多官能ビニル芳香族共重合体及びその製造方法並びに樹脂組成物
出願人日鉄ケミカル&マテリアル株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C08F 212/06 20060101AFI20250626BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】優れた耐熱性及び誘電特性を持つ新規多官能ビニル芳香族共重合体とその製造方法、この共重合体を含有する硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】モノマーとしてモノビニル芳香族化合物(a)及びジビニル芳香族化合物(b)、重合停止剤としてオレフィン化合物(c)を使用し、これらの化合物(a)、(b)、(c)に由来する構造を有する多官能ビニル芳香族共重合体であって、モノビニル芳香族化合物が必須成分として縮合多環ビニル芳香族化合物(a1)を含み、共重合体がジビニル芳香族化合物に由来する構造単位(式(1))を有し、重合停止反応によって生成する末端構造が特定の構造を有することを特徴とする多官能ビニル芳香族共重合体。
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【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
モノマーとしてモノビニル芳香族化合物(a)及びジビニル芳香族化合物(b)、重合停止剤としてオレフィン化合物(c)を使用し、これらの化合物(a)、(b)、(c)に由来する構造を有する多官能ビニル芳香族共重合体であって、モノビニル芳香族化合物が必須成分として下記式で表される縮合多環ビニル芳香族化合物(a1)を含み、共重合体がジビニル芳香族化合物に由来する下記式(1)で表される構造単位を有し、重合停止反応によって生成する末端構造が式(2)、式(3)、式(4)で示されるいずれかの構造を有することを特徴とする多官能ビニル芳香族共重合体。
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2025099084000022.tif
23
141
(R2は水素又は炭素数1~5の炭化水素基、nは1から2の整数である)
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2025099084000023.tif
26
141
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2025099084000024.tif
17
141
(R3は水素又はCH3であり、R4は炭素数1~18の炭化水素基である)
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2025099084000025.tif
23
141
(R1は炭素数6~30の芳香族炭化水素基を表す)
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2025099084000026.tif
33
141
(nは0から2の整数であり、R2は水素又は炭素数1~5の炭化水素基であり、R3は水素又はメチル基であり、R4は炭素数1~18の炭化水素基である)
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2025099084000027.tif
43
143
(nは0から2の整数であり、R2は水素又は炭素数1~5の炭化水素基であり、R3は水素又はメチル基であり、R4は炭素数1~18の炭化水素基である)
TIFF
2025099084000028.tif
32
143
(nは0から2の整数であり、R2は水素又は炭素数1~5の炭化水素基であり、R3は水素又はメチル基であり、R4は炭素数1~18の炭化水素基である)
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
縮合多環ビニル芳香族化合物(a1)に由来する構造単位は、モノビニル芳香族化合物(a)に由来する構造単位のうち、5モル%以上であることを特徴とする請求項1記載の多官能ビニル芳香族共重合体。
【請求項3】
数平均分子量Mnが300~100,000であり、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比で表される分子量分布(Mw/Mn)が100以下である請求項1記載の多官能ビニル芳香族共重合体。
【請求項4】
重合停止剤としてのオレフィン化合物(c)が炭素数5以上であることを特徴とする請求項1記載の多官能ビニル芳香族共重合体。
【請求項5】
モノビニル芳香族化合物(a)、ジビニル芳香族化合物(b)、オレフィン化合物(c)を含む原料を誘電率2.0~15.0の有機溶媒に溶解させた均一溶媒中、ルイス酸触媒の存在下で、0~120℃の温度で重合させることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の多官能ビニル芳香族共重合体の製造方法。
【請求項6】
ルイス酸触媒がBF3・ジエチルエーテル錯体、塩化チタン、塩化スズのいずれかから選択される請求項5記載の多官能ビニル芳香族共重合体の製造方法。
【請求項7】
重合の有機溶媒が芳香族化合物であることを特徴とする請求項5記載の多官能ビニル芳香族共重合体の製造方法。
【請求項8】
硬化性樹脂及びラジカル重合開始剤を含む樹脂組成物であって、硬化性樹脂が請求項1記載の多官能ビニル芳香族共重合体を含む樹脂組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、耐熱性、相溶性、誘電特性、湿熱信頼性及び耐熱酸化劣化性が改善された新規な多官能ビニル芳香族共重合体とその製造方法、この共重合体を含有する硬化性樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
近年の情報通信量の増加にともない高周波数帯域での情報通信が盛んに行われるようになり、より優れた電気特性、なかでも高周波数帯域での伝送損失を低減させるため、低誘電率と低誘電正接の小さい電気絶縁材料が求められている。さらにそれら電気絶縁材料が使われているプリント基板あるいは電子部品は実装時に高温のハンダリフローに曝されるために耐熱性の高い、すなわち高いガラス転移温度を示す材料が望まれている。特に最近は、環境問題から融点の高い鉛フリーのハンダが使われるために、より耐熱性の高い電気絶縁材料の要求が高まってきている。これらの要求に対し、従来、種々の化学構造を持つビニル系化合物を使用した硬化樹脂が提案されている。
【0003】
このような硬化樹脂としては、例えば、特許文献1にはジビニル芳香族化合物及びモノビニル芳香族化合物からなる単量体由来の構造単位とともに、インダン構造を有する多官能ビニル芳香族共重合体が開示されている。特許文献2にはジビニル芳香族化合物、スチレン及びスチレン以外のモノビニル芳香族化合物に由来する構造単位、及び特定の末端基を有する多官能ビニル芳香族共重合体が開示されている。
【0004】
これらの技術によって得られる多官能ビニル芳香族共重合体は、それ自体が重合性の2重結合を有するため、これを硬化させることにより高いガラス転移温度を持つ硬化物を与える。そのため、この硬化物又は多官能ビニル芳香族共重合体は、耐熱性に優れた重合体又はその前駆体であると言うことができる。そして、この多官能ビニル芳香族共重合体は他のラジカル重合性モノマーと共重合して硬化物を与えるが、この硬化物も耐熱性に優れた重合体となる。
【0005】
しかしながら、近年の通信速度の高速化に伴い、これらの重合体では誘電特性、特に誘電正接が不十分となっており、市場からは更なる誘電正接が低い材料が要求されている。
【0006】
特許文献3には多官能樹脂としてジビニル芳香族化合物、モノビニル芳香族化合物、及び芳香族縮合環構造を含有するオレフィン系化合物に由来する構造単位を有する多官能ビニル芳香族共重合体が開示されている。しかし、本文献の例示ではオレフィン骨格は分子内にランダムに導入されており、重合反応においては共重合性を有していると考えられ、末端構造のみに関与するものではない。更に電子材料用途に検討されたものでもないため、近年の通信速度の高速化向けの材料として適用できるかは不明確である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第4338951号
WO2018/181842
WO2020/067336
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、優れた耐熱性、相溶性を有するとともに、誘電特性、特に誘電正接を改善した硬化物又は成形体を与えることができる新規な多官能ビニル芳香族共重合体、その製造方法、及びその共重合体を含有する硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち、本発明は、モノマーとしてモノビニル芳香族化合物(a)及びジビニル芳香族化合物(b)、重合停止剤としてオレフィン化合物(c)を使用し、これらの化合物(a)、(b)、(c)に由来する構造を有する多官能ビニル芳香族共重合体であって、モノビニル芳香族化合物が必須成分として下記式で表される縮合多環ビニル芳香族化合物(a1)を含み、共重合体がジビニル芳香族化合物に由来する下記式(1)で表される構造単位を有し、重合停止反応によって生成する末端構造が式(2)、式(3)、式(4)で示されるいずれかの構造を有することを特徴とする多官能ビニル芳香族共重合体。
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2025099084000001.tif
23
145
(R2は水素又は炭素数1~5の炭化水素基、nは1又は2の整数である)
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2025099084000002.tif
26
145
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2025099084000003.tif
16
145
(R3は水素又はCH3であり、R4は炭素数1~18の炭化水素基である)
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2025099084000004.tif
24
145
(R1は炭素数6~30の芳香族炭化水素基を表す)
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2025099084000005.tif
32
145
(nは0から2の整数であり、R2は水素又は炭素数1~5の炭化水素基であり、R3は水素又はメチル基であり、R4は炭素数1~18の炭化水素基である)
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2025099084000006.tif
41
137
(nは0から2の整数であり、R2は水素又は炭素数1~5の炭化水素基であり、R3は水素又はメチル基であり、R4は炭素数1~18の炭化水素基である)
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2025099084000007.tif
32
137
(nは0から2の整数であり、R2は水素又は炭素数1~5の炭化水素基であり、R3は水素又はメチル基であり、R4は炭素数1~18の炭化水素基である)
【0010】
また、本発明はモノビニル化合物(a)、ジビニル化合物(b)、オレフィン化合物(c)を含む原料を誘電率2.0~15.0の有機溶媒に溶解させた均一溶媒中、ルイス酸触媒の存在下で、0~120℃の温度で重合させることを特徴とする多官能ビニル芳香族共重合体の製造方法である。
上記製造法において、ルイス酸触媒は、好適にはBF3・ジエチルエーテル錯体、塩化チタン、塩化スズのいずれかから選択される。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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