TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025099000
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-02
出願番号2024225861
出願日2024-12-20
発明の名称床材用基材、床材及び床材の製造方法
出願人大建工業株式会社
代理人弁理士法人前田特許事務所
主分類E04F 15/04 20060101AFI20250625BHJP(建築物)
要約【課題】針葉樹合板を用いても反りが生じ難く床暖房用床材に適用可能な防音性に優れた床材用基材、それを備えた床材及びその床材の製造方法を提供する。
【解決手段】合板11の積層数を7プライとし、7枚の針葉樹薄板を第1,3,5,7層11a,11c,11e,11gの繊維方向(第1方向)と第2,4,6層11b,11d,11fの繊維方向(第2方向)とが直交するように積層し、合板11の裏面に、第2方向に延びて裏面から第2層11bに至る複数の第1溝41を形成する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
合板の表面に中密度繊維板からなる表面強化層が接着された床材用基材であって、
上記合板は、表面側から裏面側へ、隣接する2枚の間において互いの繊維方向が直交するように順に積層されて接着一体化された7枚の針葉樹薄板からなる第1~第7層を有する針葉樹合板であり、
上記合板の裏面には、上記第1層の繊維方向である第1方向に直交する第2方向に延びる複数の第1溝が第1の溝間隔で形成され、
上記第1溝は、上記合板の上記第2方向の一端から他端まで延び、溝底が上記第2層内に位置するものである
ことを特徴とする床材用基材。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
請求項1に記載の床材用基材において、
上記合板の裏面には、上記合板の上記第1方向の一端から他端まで上記第1方向に延びる第2溝が少なくとも1つ形成されている
ことを特徴とする床材用基材。
【請求項3】
請求項2に記載の床材用基材において、
上記第2溝は、溝底が上記第3~5層のいずれかの層内に位置するものである
ことを特徴とする床材用基材。
【請求項4】
請求項3に記載の床材用基材において、
上記第2溝は、溝底が上記第4層内に位置するものである
ことを特徴とする床材用基材。
【請求項5】
請求項1に記載の床材用基材において、
上記第1,3,5,7層を構成する上記針葉樹薄板は、一枚の単板によって構成されるものである一方、上記第2,4,6層を構成する上記針葉樹薄板は、複数枚の単板を上記第1方向に接ぎ合わせたものであり、
上記第2層には、上記第1方向の大きさが上記第1の溝間隔よりも大きい抜け節がない
ことを特徴とする床材用基材。
【請求項6】
請求項1に記載の床材用基材において、
上記第1層は、針葉樹の抜け節がない部分で構成する又は針葉樹の抜け節がある部分で構成して抜け節をパテで埋めることにより、抜け節がないものであり、
上記第2層は、針葉樹の20mmを超える大きさの抜け節がない部分で構成する又は針葉樹の20mmを超える大きさの抜け節がある部分で構成して20mmを超える大きさの抜け節を埋木で埋めることにより、20mmを超える大きさの抜け節がないものである
ことを特徴とする床材用基材。
【請求項7】
請求項1に記載の床材用基材において、
上記中密度繊維板は、広葉樹の木部繊維を主原料とするものである
ことを特徴とする床材用基材。
【請求項8】
請求項1に記載の床材用基材において、
上記床材用基材の互いに対向する2つの側面の一方には、厚み方向の中間部に雌実となる凹溝部が形成され、他方には、厚み方向の中間部に雄実となる凸条部が形成され、
上記床材用基材において、上記凹溝部の表側に隣接する表側凸部と上記凹溝部の裏側に隣接する裏側凸部と上記凸条部とは、上記合板の複数層に跨がるように形成されている
ことを特徴とする床材用基材。
【請求項9】
請求項8に記載の床材用基材において、
上記雌実は、上記凹溝部の溝底角部が上記合板の層間の接着剤部分ではなくいずれかの層内に位置するように形成されている
ことを特徴とする床材用基材。
【請求項10】
床材用基材と、該床材用基材の裏面に接着された緩衝材とを備えた床材であって、
上記床材用基材は、請求項1~9のいずれか1つに記載の床材用基材である
ことを特徴とする床材。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、床材用基材、床材及び床材の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、表面に化粧層、裏面に緩衝材が設けられた基材を備え、床暖房パネル上に施工される床暖房用の防音床材が提案されている(例えば、下記の特許文献1を参照)。特許文献1では、床材用基材を、合板の裏面に互いに平行に延びる複数の溝が形成された裏溝加工合板で構成することとしている。上記床材では、床材用基材の裏面に形成された複数の裏溝により、床材表面へ熱が均一に伝わり易くすると共に、床材に柔軟性を付与して防音性を向上させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2000-145117号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記床材用の基材としてラワン合板等の南洋材合板を用いていたが、近年、南洋材合板は、原料の枯渇や環境破壊防止の点で入手自体が難しくなりつつあり、針葉樹合板への置き換えが図られている。針葉樹合板は、ラワン合板等の広葉樹合板に比べて柔らかいため、床材の基材を針葉樹合板に置き換えると、床材が表面強度に欠けた傷つき易いものとなる。そこで、針葉樹合板の表面に中密度繊維板を貼り付け、表面強度の強化を図る場合がある。
【0005】
しかしながら、中密度繊維板は、合板に比べて吸湿し易く伸縮し易いため、合板の表面に中密度繊維板を貼り付けて表面強度を強化した基材では、合板のみからなる基材よりも反り易くなる。特に、特許文献1に記載の床暖房用の防音床材のように基材を裏溝加工合板で構成した場合、複数の裏溝により、遮音性能は向上させることができても、中密度繊維板の吸湿又は放湿による寸法変化に対抗し得る繊維が裏溝によって断ち切られるため、基材がより反り易くなる。また、上記床暖房用の防音床材では、床暖房パネル上に施工されて温度変化が大きいため、基材がより反り易くなる一方、緩衝材が設けられているために床材を床暖房パネルに押さえ付けて固定することができず、基材の反りを抑制することができない。また、反りを抑えるために中密度繊維板に対抗させるべく合板の厚みを厚くすると、基材全体の剛性が上がりすぎて望む遮音性能が出なくなるという問題があった。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、針葉樹合板を用いても反りが生じ難く床暖房用床材に適用可能な防音性に優れた床材用基材、それを備えた床材及びその床材の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、この発明では、合板の積層数を7プライとし、7枚の針葉樹薄板を第1,3,5,7層の繊維方向(第1方向)と第2,4,6層の繊維方向(第2方向)とが直交するように積層し、合板の裏面に、第2方向に延びて裏面から第2層に至る複数の第1溝を形成することとした。
【0008】
具体的には、第1の発明は、合板の表面に中密度繊維板からなる表面強化層が接着された床材用基材であって、上記合板は、表面側から裏面側へ、隣接する2枚の間において互いの繊維方向が直交するように順に積層されて接着一体化された7枚の針葉樹薄板からなる第1~第7層を有する針葉樹合板であり、上記合板の裏面には、上記第1層の繊維方向である第1方向に直交する第2方向に延びる複数の第1溝が第1の溝間隔で形成され、上記第1溝は、上記合板の上記第2方向の一端から他端まで延び、溝底が上記第2層内に位置するものであることを特徴とするものである。
【0009】
第1の発明では、合板の積層数を7プライとし、合板の裏面に、裏面から第2層まで至る深さの複数の第1溝を形成することとしている。床材用基材の合板としては積層数が3プライ又は5プライであるものが用いられることが多いが、第1の発明では、合板の積層数を7プライとしているので、接着剤で接着される箇所(針葉樹薄板からなる各層の層間)が3プライ合板や5プライ合板に比べて増えるため、3プライ合板や5プライ合板に比べて強度が向上する。また、合板の積層数を7プライとしているので、裏面から第2層まで至る第1溝が、3プライ合板や5プライ合板で同様に第1溝を形成した場合に比べてより深くなる。このように深い複数の第1溝により、合板の剛性が低下して柔軟性が高まり、衝撃力を吸収し易くなる。つまり、第1の発明に係る床材用基材を用いると、床材が、求められる遮音性能を有し、防音性に優れたものとなる。
【0010】
また、第1の発明では、合板の第1層の繊維方向(第1方向)に直交する方向(第2方向)に延びる複数の第1溝が第1層には至らないので、第1層の繊維が断ち切られない。このような構成により、第1の発明では、合板の表面に接着された中密度繊維板が吸湿又は放湿によって第1方向に伸縮しようとしても、第1方向に延びる第1層の繊維により、伸縮が抑制される。これにより、床材用基材が吸湿又は放湿によって第1方向に伸縮し難くなり、第1方向の反りが抑制される。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

大建工業株式会社
通気性板材の分離方法
1か月前
大建工業株式会社
床材用基材、床材及び床材の製造方法
7日前
大建工業株式会社
床材用基材、床材及び床材の製造方法
7日前
大建工業株式会社
不燃塗料、不燃塗料の調整方法、不燃性板材及び不燃性板材の製造方法
今日
個人
住宅
3か月前
個人
キャチクランプ
1か月前
個人
地下型マンション
6日前
個人
水害と共にある家
1か月前
株式会社タナクロ
テント
9日前
個人
津波と共にある漁港
1か月前
個人
鋼管結合資材
6日前
個人
壁断熱パネル
1か月前
個人
パーティション
1か月前
積水樹脂株式会社
フェンス
2か月前
GHL株式会社
建物
3か月前
個人
地滑りと共にある山荘
1か月前
個人
循環流水式屋根融雪装置
8日前
三協立山株式会社
構造体
29日前
株式会社オカムラ
ブース
2か月前
大成建設株式会社
合成柱
2か月前
三協立山株式会社
構造体
21日前
株式会社オカムラ
ブース
2か月前
株式会社オカムラ
ブース
2か月前
岡部株式会社
型枠緊結金具
2日前
鹿島建設株式会社
解体方法
1日前
ミサワホーム株式会社
住宅
2日前
個人
ペグ
1か月前
鹿島建設株式会社
補強構造
2か月前
株式会社大林組
建物
今日
ミサワホーム株式会社
建物
1か月前
株式会社永徳
建築用下地材
1か月前
ミサワホーム株式会社
躯体
1か月前
株式会社竹中工務店
改築工法
13日前
株式会社竹中工務店
ブレース
2日前
文化シヤッター株式会社
階段
3か月前
鹿島建設株式会社
外断熱構造
3か月前
続きを見る