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公開番号2025098832
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-02
出願番号2023215223
出願日2023-12-20
発明の名称イオン伝導性薄膜及び当該イオン伝導性薄膜を含むアクチュエータ素子
出願人国立研究開発法人産業技術総合研究所
代理人弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類C08L 27/06 20060101AFI20250625BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】透明性及び伸縮率の高い新規アクチュエータを提供すること。
【解決手段】ビニル系ポリマー、可塑剤及びイオン液体を含むイオン伝導性薄膜であって、当該イオン伝導性薄膜におけるイオン液体の含有量が10質量%を超える、イオン伝導性薄膜。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ビニル系ポリマー、可塑剤及びイオン液体を含むイオン伝導性薄膜であって、当該イオン伝導性薄膜におけるイオン液体の含有量が10質量%を超える、イオン伝導性薄膜。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
ビニル系ポリマーがポリ塩化ビニル(PVC)である、請求項1に記載のイオン伝導性薄膜。
【請求項3】
可塑剤がジブチルアジピン酸(DBA)である、請求項1に記載のイオン伝導性薄膜。
【請求項4】
前記イオン液体がアニオンとしてTFSI、FSI又はClを含み、かつ下記の一般式(I)~(IV)のいずれかで表わされるカチオンを含む、請求項1に記載のイオン伝導性薄膜:
TIFF
2025098832000015.tif
101
134
[上記の式(I)~(IV)において、Rは炭素数1~12の直鎖又は分枝を有するアルキル基又はエーテル結合を含み炭素と酸素の合計数が3~12の直鎖又は分枝を有するアルキル基を示し、式(I)においてR

は炭素数1~4の直鎖又は分枝を有するアルキル基又は水素原子を示す。式(III)および(IV)において、xはそれぞれ1~4の整数である。式(III)および(IV)において、xが2~4のとき、2つのR基はそれらが結合している窒素原子又はリン原子と一緒になって3~8員環、好ましくは5員環又は6員環のヘテロ環式基を形成してもよい。]
【請求項5】
前記イオン伝導性薄膜を構成するビニル系ポリマー、可塑剤及びイオン液体を含む組成物が、350μmの厚さとした場合の550nmの光線透過率が80.0%以上であるような組成物である、請求項1に記載のイオン伝導性薄膜。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載のイオン伝導性薄膜を含む、アクチュエータ素子。
【請求項7】
電圧周波数0.05Hzで±5.0Vの矩形波電圧を加えた場合の伸縮率が0.010%以上である、請求項6に記載のアクチュエータ素子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、イオン伝導性薄膜及び当該イオン伝導性薄膜を含むアクチュエータ素子に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
空気中、あるいは真空中で作動可能なアクチュエータ素子として、誘電ゲルアクチュエータの開発が進められている。例えば、ポリ塩化ビニル、ジブチルアジピン酸から構成される誘電ゲルアクチュエータが知られている(非特許文献1)。しかしながら、上記の誘電ゲルアクチュエータは数百V以上の印加電圧が必要であった。そこで透明でかつ低電圧駆動(10-20V)する誘電ゲルアクチュエータより優れたアクチュエター素子を開発することが望まれている。
【0003】
また、ポリ塩化ビニルを10重量部、アジピン酸ジブチルを85重量部、トリヘキシル(テトラデシル)ホスホニウム メタンスルホン酸を5重量部の混合物を用いたPVCゲルからなる高分子柔軟アクチュエータ及びポリ塩化ビニルを10重量部、アジピン酸ジブチルを88重量部、トリヘキシル(テトラデシル)ホスホニウム メタンスルホン酸を2重量部の混合物を用いたPVCゲルからなる高分子柔軟アクチュエータも知られている(特許文献2)。しかし、かかる高分子柔軟アクチュエータよりも電圧を印加した際の伸縮率の高いものの開発が依然として熱望されている。そのようななか、本発明者らは、透明なイオン伝導性薄膜層と酸化・還元機能を持つポリマーを含む透明な導電性薄膜層を有する透明な積層体であって、前記イオン伝導性薄膜が有機ケイ素系ポリマーおよびイオン液体から構成される、積層体を開発し、特許を取得している(特許文献1)。ただ、かかる状況においても、上記積層体とは組成の異なる透明性及び伸縮率の高い新規アクチュエータのさらなる開発は望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許7079463
特許5392669
【非特許文献】
【0005】
Sensors and Actuators B: Chemical, 273 (2018) 1246-1256.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、透明性及び伸縮率の高い新規アクチュエータを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる状況の下、本発明者らは鋭意検討した結果、ビニル系ポリマー、可塑剤及びイオン液体を含むイオン伝導性薄膜であって、当該イオン伝導性薄膜におけるイオン液体の含有量が10質量%を超える、イオン伝導性薄膜を用いることにより、透明性の高いアクチュエータでありかつ伸縮率も高いものが得られることを見出した。本発明者らは、かかる新規の知見に基づき、ビニル系ポリマー、可塑剤及びイオン液体の種類、配合量等についてさらに多大なる試行錯誤を重ねた結果、本発明を完成するにいたった。従って、本発明は、以下の項を提供する:
項1.ビニル系ポリマー、可塑剤及びイオン液体を含むイオン伝導性薄膜であって、当該イオン伝導性薄膜におけるイオン液体の含有量が10質量%を超える、イオン伝導性薄膜。
【0008】
項2.ビニル系ポリマーがポリ塩化ビニル(PVC)である、項1に記載のイオン伝導性薄膜。
【0009】
項3.可塑剤がジブチルアジピン酸(DBA)である、項1に記載のイオン伝導性薄膜。
【0010】
項4.前記イオン液体がアニオンとしてTFSI、FSI又はClを含み、かつ下記の一般式(I)~(IV)のいずれかで表わされるカチオンを含む、項1に記載のイオン伝導性薄膜:
(【0011】以降は省略されています)

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