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公開番号2025097930
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-01
出願番号2024212492
出願日2024-12-05
発明の名称吸着剤組成物およびその製造方法
出願人財團法人工業技術研究院,INDUSTRIAL TECHNOLOGY RESEARCH INSTITUTE
代理人弁理士法人朝日奈特許事務所
主分類B01J 20/22 20060101AFI20250624BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】吸着効率を高めることができる、および/または吸着剤組成物が効果を失うのを回避することができる、吸着剤組成物およびその製造方法を提供する。
【解決手段】吸着剤組成物は、第1の粒子を100重量部、および第2の粒子を3から450重量部含む。第1の粒子はアミノ基を有するベース粒子であり、第1の放熱量を有する。第2の粒子はアミノ基およびエポキシ基を有するベース粒子であり、第2の放熱量を有する。第1の放熱量は90J/gより大きく、130J/g以下であり、第2の放熱量は35J/g以上、90J/g以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
吸着剤組成物であって、
アミノ基で改質された第1のベース粒子であり、第1の放熱量を有する第1の粒子を100gと、
アミノ基およびエポキシ基で改質された第2のベース粒子であり、かつ第2の放熱量を有する第2の粒子を3から450重量部と、
を含み、
体積パーセントが10%の二酸化炭素および体積パーセントが90%の不活性ガスのガス環境において、前記第1の放熱量が90J/gより大きく、130J/g以下であり、前記第2の放熱量が35J/g以上、90J/g以下である、吸着剤組成物。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記第1の粒子中のアミノ基の含量が前記第2の粒子中のアミノ基の含量より大きい、請求項1に記載の吸着剤組成物。
【請求項3】
前記第2の粒子が、
第3の放熱量を有し、体積パーセントが10%の二酸化炭素および体積パーセントが90%の不活性ガスのガス環境において、前記第3の放熱量が65J/gより大きく、90J/g以下である第3の粒子を0から330重量部と、
前記第3の放熱量とは異なる第4の放熱量を有し、体積パーセントが10%の二酸化炭素および体積パーセントが90%の不活性ガスのガス環境において、前記第4の放熱量が35J/g以上、65J/g未満である第4の粒子を0から150重量部と
を含み、
前記第3の粒子と前記第4の粒子とは同時に0重量部にはならない、請求項1に記載の吸着剤組成物。
【請求項4】
前記第3の粒子中のアミノ基の含量が前記第4の粒子中のアミノ基の含量よりも大きい、請求項3に記載の吸着剤組成物。
【請求項5】
体積パーセントが10%の二酸化炭素および体積パーセントが90%の不活性ガスのガス環境において、前記吸着剤組成物の平均放熱量が65J/g以上、120J/g以下である、請求項1に記載の吸着剤組成物。
【請求項6】
吸着剤組成物の製造方法であって、
アミノ基で改質された第1のベース粒子であり、第1の放熱量を有し、かつ体積パーセントが10%の二酸化炭素および体積パーセントが90%の不活性ガスのガス環境において、前記第1の放熱量が90J/gより大きく、130J/g以下である第1の粒子を準備するステップと、
アミノ基およびエポキシ基で改質された第2のベース粒子であり、第2の放熱量を有し、かつ体積パーセントが10%の二酸化炭素および体積パーセントが90%の不活性ガスのガス環境において、前記第2の放熱量が35J/g以上、90J/g以下である第2の粒子を準備するステップと、
前記第1の粒子および前記第2の粒子を混合して、前記吸着剤組成物を得るステップと、
を含み、
前記第1の粒子が100重量部であり、
前記第2の粒子が3から450重量部である、
製造方法。
【請求項7】
前記第1の粒子を準備するステップが、
前記第1のベース粒子と金属キレート剤とを混合して第1の粉体を得るステップと、
アミノ基を含有する材料と前記第1の粉体とを混合して第2の粉体を得るステップと、
前記第2の粉体と接着剤とを混合して前記第1の粒子を得るステップと、
を含み、
前記アミノ基を含有する材料の重量と前記第1のベース粒子の重量との比の値が0.5~0.75である、請求項6に記載の製造方法。
【請求項8】
前記第2の粒子を準備するステップが、
前記第2のベース粒子と前記金属キレート剤とを混合して第3の粉体を得るステップと、
前記アミノ基を含有する材料およびエポキシドを混合して溶液を得るステップと、
前記溶液と前記第3の粉体とを混合して第4の粉体を得るステップと、
前記第4の粉体と前記接着剤とを混合して前記第2の粒子を得るステップと、
を含み、
前記エポキシドの重量と前記アミノ基を含有する材料の重量との比の値が0.01~0.8である、請求項6に記載の製造方法。
【請求項9】
前記アミノ基を含有する材料の重量と前記第2のベース粒子の重量との比の値が0.2~0.65である、請求項8に記載の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は吸着剤組成物およびその製造方法に関し、特に、放熱量の異なる粒子を含む吸着剤組成物およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
吸着剤は、例えば固定床反応器(fixed-bed reactor)(充填反応器とも称する)のような反応器の充填材料として、例えば二酸化炭素等のガスを吸着(adsorb)と脱着(desorb)するのによく用いられる。しかし、吸着および脱着時において、反応器中において局部が高温となり、吸着剤が劣化してしまうことで、吸着効率が低下する、および吸着剤組成物の効果が失われる、という問題が生じる可能性がある。また、分散材料を充填材料の一部として添加すると、密度の差により、材料の吸着および脱着時に分層が生じ、吸着効率が低下してしまう可能性がある。さらに、分散材料が反応器内の体積を占めるため、吸着剤の総充填量が低下してしまうことも、システムの総吸着量を低下させてしまうという問題につながる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
よって、既存の吸着剤組成物およびその製造方法は、それらの既定の用途の要件は一つ一つ満たしてきてはいるが、あらゆる面で全ての要求を完璧に満たしているわけではない。故に、吸着剤組成物およびその製造方法に関し、克服しなければならない問題は依然としていくつかある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の吸着剤組成物は、放熱量の異なる吸着粒子を含んでいてよく、吸着効率を高めることができる、および/または吸着剤組成物が効果を失うのを回避することができる。吸着効率には、平衡吸着量(balance adsorption amount)、作動吸着量(working adsorption amount)、平衡吸着回復率(balance adsorption recovery)および作動吸着回復率(working adsorption recovery)等が含まれ得る。
【0005】
いくつかの実施形態において、吸着剤組成物を提供する。吸着剤組成物は、第1の粒子を100重量部、および第2の粒子を3から450重量部含む。第1の粒子は、アミノ基(amino group)を有するベース粒子(base particle)であり、かつ第1の放熱量(heat release amount)を有する。第2の粒子は、アミノ基およびエポキシ基(epoxy group)を有するベース粒子であり、かつ第2の放熱量を有する。第1の放熱量は90J/gより大きく、130J/g以下であり、第2の放熱量は35J/g以上、90J/g以下である。
【0006】
いくつかの実施形態において、吸着剤組成物の製造方法を提供する。前記製造方法は、第1の粒子を準備するステップを含み、第1の粒子はアミノ基を有するベース粒子であり、かつ第1の粒子は第1の放熱量を有する。第1の放熱量は90J/gより大きく、130J/g以下である。第2の粒子を準備し、第2の粒子はアミノ基およびエポキシ基を有するベース粒子であり、かつ第2の粒子は第2の放熱量を有する。第2の放熱量は35J/g以上、90J/g以下である。第1の粒子および第2の粒子を混合し、吸着剤組成物を得る。第1の粒子は100重量部であり、第2の粒子は3から450重量部である。
【0007】
本開示の吸着剤組成物は、複数のタイプの吸着装置に用いることができる。本開示の部材および利点がより明らかかつ理解し易くなるよう、以下に各種実施形態を挙げ、添付の図面と対応させながら、詳細に説明する。
【0008】
図面と共に読めば、以下の詳細な記載から本開示をさらに十分に理解することができる。なお、業界のスタンダードな手法にならい、各部材は等しい比率で描かれていないという点に留意されたい。実際、明瞭とするために、各部材の寸法は任意に拡大または縮小され得る。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示のいくつかの実施形態による吸着剤組成物の製造方法のフローチャートを示している。
本開示のいくつかの実施形態によるフーリエ変換赤外分光(FTIR)分析図を示している。
本開示のいくつかの実施形態による破過曲線の図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示における各実施形態の吸着剤組成物およびその製造方法について詳細に説明する。以下の記載では、本開示のいくつかの実施形態の異なる態様として、複数の異なる実施形態を提示するということを理解すべきである。以下に述べる特定の構成要素および配置方式は、本開示のいくつかの実施形態を簡潔かつ明瞭に説明するためのものに過ぎない。当然に、これらは単なる例示であって、本開示に対する限定ではない。また、異なる実施形態で、類似および/または対応する構成要素の符号を用い、類似および/または対応する構成要素を示すものとして、本開示を明瞭に説明する場合がある。しかし、これら類似および/または対応する構成要素の符号の使用は、本開示のいくつかの実施形態を簡潔かつ明瞭に説明するためのものに過ぎず、言及している異なる実施形態および/または構造間の何らかの相関性を表すものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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