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公開番号2025097339
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-01
出願番号2023213468
出願日2023-12-19
発明の名称感温性ポリマーの回収方法および回収装置
出願人株式会社ササクラ
代理人弁理士法人アローレインターナショナル
主分類B01D 61/00 20060101AFI20250624BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】 被処理水に溶解する感温性ポリマーを効率良く回収することができる感温性ポリマーの回収装置を提供する。
【解決手段】 温度変化により親水性と疎水性との間で変化させることができる感温性ポリマーが溶解した被処理水から感温性ポリマーを回収する感温性ポリマーの回収装置1であって、被処理水に含まれる感温性ポリマーを親水性から疎水性に変化させる第1の熱交換器2と、疎水性に変化した感温性ポリマーを被処理水から分離するポリマー分離槽3と、分離された感温性ポリマーを疎水性から親水性に変化させる第2の熱交換器4とを備え、第1の熱交換器2および第2の熱交換器4は、ヒートポンプチラー5を用いた相互間の熱移動を利用して、感温性ポリマーの温度を互いに逆方向に変化させる。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
温度変化により親水性と疎水性との間で変化させることができる感温性ポリマーが溶解した被処理水から感温性ポリマーを回収する感温性ポリマーの回収方法であって、
被処理水に含まれる感温性ポリマーを親水性から疎水性に変化させるポリマー疎水化工程と、
疎水性に変化した感温性ポリマーを被処理水から分離するポリマー分離工程と、
分離された感温性ポリマーを疎水性から親水性に変化させるポリマー親水化工程とを備え、
前記ポリマー疎水化工程および前記ポリマー親水化工程は、ヒートポンプチラーを用いた相互間の熱移動を利用して、感温性ポリマーの温度を互いに逆方向に変化させる感温性ポリマーの回収方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
感温性ポリマーは、下限臨界溶液温度を有しており、
前記ポリマー疎水化工程は、前記ヒートポンプチラーにより加熱された加熱媒体との熱交換により感温性ポリマーを加熱するポリマー加熱工程を備え、
前記ポリマー親水化工程は、前記ヒートポンプチラーにより冷却された冷却媒体との熱交換により感温性ポリマーを冷却するポリマー冷却工程を備える請求項1に記載の感温性ポリマーの回収方法。
【請求項3】
前記ポリマー疎水化工程は、熱交換後の加熱媒体および感温性ポリマーの温度に基づき加熱媒体の流量制御を行う加熱制御工程を更に備え、
前記ポリマー親水化工程は、熱交換後の冷却媒体および感温性ポリマーの温度に基づき冷却媒体の流量制御を行う冷却制御工程を更に備える請求項2に記載の感温性ポリマーの回収方法。
【請求項4】
前記ポリマー親水化工程は、前記ヒートポンプチラーにより冷却された冷却媒体の一部を分岐させて、被処理水から感温性ポリマーが分離された残液との熱交換により残液を冷却する工程を更に備え、
前記冷却制御工程は、熱交換後の残液および感温性ポリマーの温度に基づき冷却媒体の分岐流量を制御する工程を備える請求項3に記載の感温性ポリマーの回収方法。
【請求項5】
前記ポリマー親水化工程により親水性となった感温性ポリマーを、半透膜を通過する被濃縮物質を有する被処理水に添加するポリマー添加工程と、
前記ポリマー添加工程を経た被処理水を、前記半透膜を備える半透膜ユニットに供給して透過水を分離し、前記透過水を被濃縮物質が濃縮された濃縮水として排出する濃縮工程とを更に備え、
前記ポリマー疎水化工程は、前記透過水が分離された後の被処理水に対して行われる請求項1に記載の感温性ポリマーの回収方法。
【請求項6】
温度変化により親水性と疎水性との間で変化させることができる感温性ポリマーが溶解した被処理水から感温性ポリマーを回収する感温性ポリマーの回収装置であって、
被処理水に含まれる感温性ポリマーを親水性から疎水性に変化させる第1の熱交換器と、
疎水性に変化した感温性ポリマーを被処理水から分離するポリマー分離槽と、
分離された感温性ポリマーを疎水性から親水性に変化させる第2の熱交換器とを備え、
前記第1の熱交換器および第2の熱交換器は、ヒートポンプチラーを用いた相互間の熱移動を利用して、感温性ポリマーの温度を互いに逆方向に変化させる感温性ポリマーの回収装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、感温性ポリマーの回収方法および回収装置に関し、より詳しくは、被処理水に溶解する感温性ポリマーを回収する感温性ポリマーの回収方法および回収装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
感温性ポリマーの水溶液は、例えば、海水等のフィード溶液を、半透膜を用いた正浸透処理により濃縮するためのドロー溶液として、従来から使用されている(例えば、特許文献1)。感温性ポリマーは、温度変化によって溶解性から非溶解性に変化する性質を有することから、特許文献1には、この性質を利用して、正浸透処理によりフィード溶液から水を回収したドロー溶液を、回収システムにおいて感温性ポリマーの下限臨界溶液温度以上に加熱して、感温性ポリマーを分離・回収することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-170954号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記特許文献1に開示された濃縮方法は膜処理により行われるため、ドロー溶液の加熱に必要な熱源を有しないのが通常であり、廃熱や冷却水を利用できない環境下では、省エネルギー化を図りつつ感温性ポリマーを回収することが困難であるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、被処理水に溶解する感温性ポリマーを効率良く回収することができる感温性ポリマーの回収方法および回収装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の前記目的は、温度変化により親水性と疎水性との間で変化させることができる感温性ポリマーが溶解した被処理水から感温性ポリマーを回収する感温性ポリマーの回収方法であって、被処理水に含まれる感温性ポリマーを親水性から疎水性に変化させるポリマー疎水化工程と、疎水性に変化した感温性ポリマーを被処理水から分離するポリマー分離工程と、分離された感温性ポリマーを疎水性から親水性に変化させるポリマー親水化工程とを備え、前記ポリマー疎水化工程および前記ポリマー親水化工程は、ヒートポンプチラーを用いた相互間の熱移動を利用して、感温性ポリマーの温度を互いに逆方向に変化させる感温性ポリマーの回収方法により達成される。
【0007】
この感温性ポリマーの回収方法は、感温性ポリマーが下限臨界溶液温度を有する場合に、前記ポリマー疎水化工程は、前記ヒートポンプチラーにより加熱された加熱媒体との熱交換により感温性ポリマーを加熱するポリマー加熱工程を備えることが好ましく、前記ポリマー親水化工程は、前記ヒートポンプチラーにより冷却された冷却媒体との熱交換により感温性ポリマーを冷却するポリマー冷却工程を備えることが好ましい。この場合、前記ポリマー疎水化工程は、熱交換後の加熱媒体および感温性ポリマーの温度に基づき加熱媒体の流量制御を行う加熱制御工程を更に備えることが好ましく、前記ポリマー親水化工程は、熱交換後の冷却媒体および感温性ポリマーの温度に基づき冷却媒体の流量制御を行う冷却制御工程を更に備えることが好ましい。前記ポリマー親水化工程は、前記ヒートポンプチラーにより冷却された冷却媒体の一部を分岐させて、被処理水から感温性ポリマーが分離された残液との熱交換により残液を冷却する工程を更に備えることが好ましく、前記冷却制御工程は、熱交換後の残液および感温性ポリマーの温度に基づき冷却媒体の分岐流量を制御する工程を備えることが好ましい。
【0008】
また、前記ポリマー親水化工程により親水性となった感温性ポリマーを、半透膜を通過する被濃縮物質を有する被処理水に添加するポリマー添加工程と、前記ポリマー添加工程を経た被処理水を、前記半透膜を備える半透膜ユニットに供給して透過水を分離し、前記透過水を被濃縮物質が濃縮された濃縮水として排出する濃縮工程とを更に備えることができる。前記ポリマー疎水化工程は、前記透過水が分離された後の被処理水に対して行われることが好ましい。
【0009】
また、本発明の前記目的は、温度変化により親水性と疎水性との間で変化させることができる感温性ポリマーが溶解した被処理水から感温性ポリマーを回収する感温性ポリマーの回収装置であって、被処理水に含まれる感温性ポリマーを親水性から疎水性に変化させる第1の熱交換器と、疎水性に変化した感温性ポリマーを被処理水から分離するポリマー分離槽と、分離された感温性ポリマーを疎水性から親水性に変化させる第2の熱交換器とを備え、前記第1の熱交換器および第2の熱交換器は、ヒートポンプチラーを用いた相互間の熱移動を利用して、感温性ポリマーの温度を互いに逆方向に変化させる感温性ポリマーの回収装置により達成される。
【発明の効果】
【0010】
本発明の感温性ポリマーの回収方法および回収装置によれば、被処理水に溶解する感温性ポリマーを効率良く回収することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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