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公開番号2025096927
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-30
出願番号2023212926
出願日2023-12-18
発明の名称コンタクトプローブ
出願人株式会社TOTOKU
代理人弁理士法人MTI特許事務所
主分類G01R 1/067 20060101AFI20250623BHJP(測定;試験)
要約【課題】主に電子部品及び基板等の導通検査に用いるプローブユニットに装着されるコンタクトプローブにおいて、クレージングやクラックが生じにくい絶縁被膜を有したコンタクトプローブを提供する。
【解決手段】ピン形状の金属導体2の外周に絶縁被膜3を有する胴体部と、金属導体2の両端に絶縁被膜3を有しない端部2a,2bとを有するコンタクトプローブ1において、絶縁被膜3は、金属導体2上に設けられた変性ポリエステル樹脂からなる第1絶縁被膜4aと、第1絶縁被膜4a上に設けられたポリエステル樹脂又はポリエステルイミド樹脂からなる第2絶縁被膜4bとを少なくとも有し、第1絶縁被膜中の未反応イソシアネート化合物の含有割合が変性ポリエステル樹脂100gに対して15~45%であるように構成して上記課題を解決した。
【選択図】図1



特許請求の範囲【請求項1】
ピン形状の金属導体の外周に絶縁被膜を有する胴体部と、前記金属導体の両端に該絶縁被膜を有しない端部とを有するコンタクトプローブにおいて、前記絶縁被膜は、前記金属導体上に設けられた変性ポリエステル樹脂からなる第1絶縁被膜と、該第1絶縁被膜上に設けられたポリエステル樹脂又はポリエステルイミド樹脂からなる第2絶縁被膜とを少なくとも有し、前記第1絶縁被膜中の未反応イソシアネート化合物の含有割合が前記変性ポリエステル樹脂100gに対して質量比で15~45%である、ことを特徴とするコンタクトプローブ。
続きを表示(約 330 文字)【請求項2】
前記変性ポリエステル樹脂が、変性ポリエステルイミド樹脂とイソシアネート化合物とで形成される、請求項1に記載のコンタクトプローブ。
【請求項3】
前記第1絶縁被膜の厚さが0.4~2μmの範囲内であり、前記第2絶縁被膜の厚さが1~30μmの範囲内である、請求項1又は2に記載のコンタクトプローブ。
【請求項4】
前記金属導体の外径が、8~180μmの範囲内である、請求項1又は2に記載のコンタクトプローブ。
【請求項5】
前記金属導体が、タングステン、レニウムタングステン、ベリリウム銅、パラジウム合金及び銅銀合金から選ばれるいずれかである、請求項1又は2に記載のコンタクトプローブ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、主に電子部品及び基板等の導通検査に用いるプローブユニットに装着されるコンタクトプローブに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話等に使用される高密度実装基板、又は、パソコン等に組み込まれるBGA(Ball Grid Array)やCSP(Chip Size Package)等のICパッケージ基板等、様々な回路基板が多く用いられている。このような回路基板は、実装の前後の工程において、例えば直流抵抗値の測定や導通検査等が行われ、その電気特性の良否が検査されている。電気特性の良否の検査は、電気特性を測定する検査装置に接続された検査装置用治具(以下、「プローブユニット」という。)を用いて行われ、例えば、プローブユニットに装着されたピン形状のコンタクトプローブ(プローブ針ともいう。)の先端を、その回路基板の電極(以下「被測定体」ともいう。)に接触させることにより行われている(特許文献1)。こうしたコンタクトプローブは、プローブユニットに複数本~数千本装着され、電気特性の検査時にはプローブユニットを上下させ、コンタクトプローブの弾性力を利用して回路基板の電極にコンタクトさせることにより行われている。
【0003】
コンタクトプローブについては、例えば特許文献2には、プローブ針と被測定体の電極との接触を繰り返しても接触抵抗値の上昇が起こり難いプローブ針が提案されている。このプローブ針は、金属基体の表面を覆うように金属めっき層を設けている。また、特許文献3には、プローブ針に被覆する絶縁被膜として、ポリウレタン樹脂、ナイロン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステルイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2002-131334号公報
特開2005-241362号公報
特開2007-322369号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
コンタクトプローブに被覆する絶縁被膜をポリエステル樹脂やポリエステルイミド樹脂で形成した場合、被膜形成の過程(具体的には直線矯正をかけてねじりながら被膜形成する。)で生じる残留応力や、洗浄工程を経ることで生じる加水分解が原因で、絶縁被膜にクレージング(微細なひび割れ)やクラック(欠け)が発生することがある。絶縁被膜にクレージングやクラックが発生すると、コンタクトプローブ間でショートする可能性がある。クレージング対策としては、熱処理を施すのが一般的であるが、熱処理を行うことで、熱による絶縁被膜の色合いが変化したり熱処理に時間がかかったりして、品質面とコスト面で問題になりやすい。
【0006】
加水分解によるクレージングが生じにくい樹脂材料としてはウレタン樹脂(ポリウレタン樹脂も含む)やポリエステル樹脂があるが、ウレタン樹脂は耐熱温度が130℃であるため、ポリエステル樹脂(耐熱温度:155℃)と比べて耐熱温度が低く、電子部品及び基板等の導通検査条件によっては使用温度範囲が狭くなって使用することができないことがある。一方、耐熱温度の高いポリアミド樹脂やポリアミドイミド樹脂は粘度が高いため、細径のコンタクトプローブに被覆する場合、うまく被膜を付けることができないことがある。また、ナイロン樹脂やエポキシ樹脂を用いた絶縁被膜は、硬度が高く表面が粗化しやすいため、プローブユニットのガイド孔を削ってしまうことがある。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、主に電子部品及び基板等の導通検査に用いるプローブユニットに装着されるコンタクトプローブにおいて、クレージングやクラックが生じにくい絶縁被膜を有したコンタクトプローブを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るコンタクトプローブは、ピン形状の金属導体の外周に絶縁被膜を有する胴体部と、前記金属導体の両端に該絶縁被膜を有しない端部とを有するコンタクトプローブにおいて、前記絶縁被膜は、前記金属導体上に設けられた変性ポリエステル樹脂からなる第1絶縁被膜と、該第1絶縁被膜上に設けられたポリエステル樹脂又はポリエステルイミド樹脂からなる第2絶縁被膜とを少なくとも有し、第1絶縁被膜中の未反応イソシアネート化合物の含有割合が変性ポリエステル樹脂100gに対して質量比で15~45%である、ことを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、金属導体上に設けられた変性ポリエステル樹脂からなる第1絶縁被膜は加水分解しにくいので、絶縁被膜のクレージングやクラックの発生を抑えることができ、かつ耐熱温度が高い検査条件でも使用することができる。
【0010】
本発明に係るコンタクトプローブにおいて、前記変性ポリエステル樹脂が、変性ポリエステルイミド樹脂とイソシアネート化合物とで形成される。この発明によれば、変性ポリエステル樹脂にはイソシアネート化合物が含まれているので、そのイソシアネート化合物が水分と反応して絶縁被膜の加水分解を抑えるので、従来問題になっていた絶縁被膜の加水分解を抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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