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公開番号
2025092139
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-19
出願番号
2023207829
出願日
2023-12-08
発明の名称
差動伝送用ケーブル
出願人
株式会社TOTOKU
代理人
弁理士法人MTI特許事務所
主分類
H01B
11/00 20060101AFI20250612BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】同相モードと差動モードの伝搬遅延時間差を小さくするとともに曲げによる位置変化を小さくして対内スキューを小さく抑えた差動伝送用ケーブルを提供する。
【解決手段】中心導体1とその中心導体1の外周に設けられた絶縁体2とを有する絶縁線3が2本平行に並べられた2芯平行型絶縁線4と、2芯平行型絶縁線4を覆うフィルム状の外部導体5と、フィルム状の外部導体5を覆うカバー導体6と、カバー導体6を覆う外被体7とを有する差動伝送用ケーブル10であって、2芯平行型絶縁線4とフィルム状の外部導体5との間の空隙部位A、及び、2本の絶縁線とフィルム状の外部導体5との対向部位Bには、絶縁体2と同じ又は同種のフッ素系樹脂からなる介在被覆層8が設けられているように構成して上記課題を解決した。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
中心導体と該中心導体の外周に設けられた絶縁体とを有する絶縁線が2本平行に並べられた2芯平行型絶縁線と、前記2芯平行型絶縁線を覆うフィルム状の外部導体と、前記フィルム状の外部導体を覆うカバー導体と、前記カバー導体を覆う外被体とを有する差動伝送用ケーブルであって、前記2芯平行型絶縁線と前記フィルム状の外部導体との間の空隙部位、及び、前記2本の絶縁線と前記フィルム状の外部導体との対向部位には、前記絶縁体と同じ又は同種のフッ素系樹脂からなる介在被覆層が設けられている、ことを特徴とする差動伝送用ケーブル。
続きを表示(約 260 文字)
【請求項2】
前記介在被覆層が、前記対向部位に0.1mm以下の厚さで被覆されている、請求項1に記載の差動伝送用ケーブル。
【請求項3】
前記介在被覆層が、前記空隙部位に充填されている、請求項1又は2に記載の差動伝送用ケーブル。
【請求項4】
前記フィルム状の外部導体の前記2芯平行型絶縁線側の面には、接着層が設けられている、請求項1又は2に記載の差動伝送用ケーブル。
【請求項5】
前記絶縁体が、発泡構造又は中空構造である、請求項1又は2に記載の差動伝送用ケーブル。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、伝送特性とスキュー特性が良い差動伝送用ケーブルに関する。詳しくは、本発明は、同相モードと差動モードの伝搬遅延時間差を小さくするとともに曲げによる位置変化を小さくして対内スキューを小さく抑えた差動伝送用ケーブルに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
放送分野では、4K、8Kのより高精細な放送・映像コンテンツが登場しており、高精細な画像を認識するためにケーブルには高速伝送性能が求められる。データセンターやスーパーコンピューターで使用される差動伝送用のメタルケーブルとして、二つの被覆線を並行させてシールドを巻き付けた「ツイナックスケーブル」(2芯平行型同軸ケーブルとも呼ばれる。)が知られている。このツイナックスケーブルの例としては、各導体に絶縁層を被覆した絶縁線を2本平行に並べ、その2本を銅PETテープと横巻又は編組からなる外部導体とで覆い、その上にPPSテープやPVCシース等の外被を被覆したものが用いられている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010-277967号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
5Gアンテナ用では、28GHzの信号をダウンコンバートして10GHzで使用しており、10Gbit/sを超える伝送では、1bitあたりの時間が0.1nsを切るようになっている。そのため、差動伝送用ケーブルの2線間の伝搬時間のズレである「対内スキュー」を小さくする必要があり、1mあたり9psの対内スキューがあるケーブルでは、3mでは27psの対内スキューとなる。
【0005】
高速伝送に耐え得る差動伝送用ケーブルは、対内スキューを小さく抑える必要があり、また、ツイナックスケーブルを高速伝送に使用する場合も、対内スキューを小さく抑える必要がある。また、ケーブルの使用中の曲げによりスキューの変化が問題となる。スキューの発生原因としては、1)被覆した絶縁線2本間の物理的長さの差による時間のズレ、2)中心導体や外部導体の非対称性による時間のズレ、3)同相モードと差動モードとの伝搬遅延時間差による時間のズレ、4)曲げによりケーブル内部に歪みが生じて絶縁線と外部導体との位置の変化、の4点が考えられる。1)の物理的長さの差については、上記した特許文献1に記載のように、絶縁層に空気層を設けることにより比誘電率を小さくすることで、物理的長さがあっても時間のズレを小さくすることができるとされている。2)の非対称性については、現時点では技術的に困難であると考えられている。3)の同相モードと差動モードとの伝搬遅延時間差については、外部導体を導波路としてできる限り誘電率を均等にする必要がある。4)については、曲げによる外部導体との位置変化を抑えることは技術的に困難であると考えられていた。
【0006】
こうした問題に対し、本発明者は、3)の同相モードと差動モードとの伝搬遅延時間差については、従来の製品では絶縁層と外部導体との間に大きな空隙があり、その空隙を伝送する同相モードと中心導体間を伝送する差動モードとで時間差が生じていたが、その時間差を小さくすることを検討した。また、4)の位置変化について、曲げによる絶縁線と外部導体との位置変化を抑えることを検討した。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、同相モードと差動モードの伝搬遅延時間差を小さくするとともに曲げによる位置変化を小さくして対内スキューを小さく抑えた差動伝送用ケーブルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る差動伝送用ケーブルは、中心導体と該中心導体の外周に設けられた絶縁体とを有する絶縁線が2本平行に並べられた2芯平行型絶縁線と、前記2芯平行型絶縁線を覆うフィルム状の外部導体と、前記フィルム状の外部導体を覆うカバー導体と、前記カバー導体を覆う外被体とを有する差動伝送用ケーブルであって、前記2芯平行型絶縁線と前記フィルム状の外部導体との間の空隙部位A、及び、前記2本の絶縁線と前記フィルム状の外部導体との対向部位Bには、前記絶縁体と同じ又は同種のフッ素系樹脂からなる介在被覆層が設けられている、ことを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、2芯平行型絶縁線とフィルム状の外部導体との間の空隙部位Aに、絶縁体と同じ又は同種のフッ素系樹脂からなる介在被覆層が設けられているので、その介在被覆層を設けた後の空隙部位Aの誘電率と絶縁体の誘電率とが同じ又は略同じになり、内部を構成する絶縁体と空隙部位Aとの誘電率の差を無くす又は小さくすることができる。その結果、同相モードと差動モードとの伝搬遅延時間差を小さくすることができる。また、2本の絶縁線とフィルム状の外部導体との対向部位Bに、絶縁体と同じ又は同種のフッ素系樹脂からなる介在被覆層が設けられているので、曲げによる絶縁線と外部導体との位置変化が抑えられ、スキューを小さくすることができる。
【0010】
本発明に係る差動伝送用ケーブルにおいて、前記介在被覆層が、前記対向部位Bに0.1mm以下の厚さで被覆されている。この発明によれば、介在被覆層が対向部位Bに0.1mm以下の厚さで被覆されているので、曲げによる絶縁線と外部導体との位置変化を抑えることができ、スキューを小さくすることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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