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公開番号2025095988
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2023212417
出願日2023-12-15
発明の名称正極活物質、リチウムイオン二次電池、及び正極活物質の製造方法
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類H01M 4/525 20100101AFI20250619BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】ニッケルを遷移金属として含み、リチウムイオン二次電池の容量維持率に優れる正極活物質、この正極活物質を含む正極を備えるリチウムイオン二次電池、及びこの正極活物質の製造方法を提供する。
【解決手段】ニッケルを含む遷移金属層と、リチウム層と、が交互に配置された結晶構造を有し、放射光XRDのリートベルト解析より算出されるa/b軸長比が0.8以上である、正極活物質。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ニッケルを含む遷移金属層と、リチウム層と、が交互に配置された結晶構造を有し、
放射光XRDのリートベルト解析より算出されるa/b軸長比が0.8以上である、正極活物質。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
イオン半径がニッケルより大きいドープ元素を含む、請求項1に記載の正極活物質。
【請求項3】
前記a/b軸長比が1.2以下である、請求項1に記載の正極活物質。
【請求項4】
請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の正極活物質を含む正極を備える、リチウムイオン二次電池。
【請求項5】
ニッケルを含む遷移金属層と、リチウム層と、が交互に配置された結晶構造を有する正極活物質の製造方法であって、
前記正極活物質の放射光XRDのリートベルト解析より算出されるa/b軸長比が0.8以上となるように、前記正極活物質にドープ元素を添加することを含む、正極活物質の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、正極活物質、リチウムイオン二次電池、及び正極活物質の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
遷移金属と酸素とから構成される八面体構造からなる遷移金属層と、リチウム層と、が交互に配置された層状の結晶構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物は、リチウムイオン二次電池の正極活物質として広く利用されている。
層状の結晶構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物としては、ニッケル、コバルト及びマンガンから選択される少なくとも1種を遷移金属として含むものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-23149号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
層状の結晶構造を有するリチウム遷移金属複合酸化物の中でも遷移金属としてニッケルを含むものは、電気自動車用電池のような大容量のリチウムイオン二次電池の正極活物質として適している。一方、遷移金属としてニッケルを含む正極活物質を用いたリチウムイオン二次電池は、容量維持率の改善が課題となっている。
本開示は、ニッケルを遷移金属として含み、リチウムイオン二次電池の容量維持率に優れる正極活物質、この正極活物質を含む正極を備えるリチウムイオン二次電池、及びこの正極活物質の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための手段には、以下の実施態様が含まれる。
<1>ニッケルを含む遷移金属層と、リチウム層と、が交互に配置された結晶構造を有し、放射光XRDのリートベルト解析より算出されるa/b軸長比が0.8以上である、正極活物質。
<2>イオン半径がニッケルより大きいドープ元素を含む、<1>に記載の正極活物質。
<3>前記a/b軸長比が1.2以下である、<1>又は<2>に記載の正極活物質。
<4><1>~<3>のいずれか1項に記載の正極活物質を含む正極を備える、リチウムイオン二次電池。
<5>ニッケルを含む遷移金属層と、リチウム層と、が交互に配置された結晶構造を有する正極活物質の製造方法であって、
前記正極活物質の放射光XRDのリートベルト解析より算出されるa/b軸長比が0.8以上となるように、前記正極活物質にドープ元素を添加することを含む、正極活物質の製造方法。
【発明の効果】
【0006】
本開示の一実施形態によれば、ニッケルを遷移金属として含み、リチウムイオン二次電池の容量維持率に優れる正極活物質、この正極活物質を含む正極を備えるリチウムイオン二次電池、及びこの正極活物質の製造方法が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示において、「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を意味する。
本開示に段階的に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。本開示に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において、「工程」という語は、独立した工程だけでなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても、その工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本開示において、2以上の好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
本開示において、各成分の量は、各成分に該当する物質が複数種存在する場合には、特に断らない限り、複数種の物質の合計量を意味する。
【0008】
<正極活物質>
本開示の正極活物質は、
ニッケルを含む遷移金属層と、リチウム層と、が交互に配置された結晶構造を有し、
放射光XRDのリートベルト解析より算出されるa/b軸長比が0.8以上である。
【0009】
本開示の正極活物質は、遷移金属と酸素とから構成される八面体構造からなる遷移金属層と、リチウム層と、が交互に配置された結晶構造(層状の積層構造又はR-3m型の結晶構造ともいう)を有するリチウム遷移金属複合酸化物に属する化合物である。
本開示においてリチウム遷移金属複合酸化物とは、リチウム及び1種以上の遷移金属を含む複合酸化物を意味する。
本開示においてa/b軸長比とは、正極活物質の結晶構造におけるa軸の長さをb軸の長さで除して得られる値を意味する。
【0010】
後述する実施例に示すように、放射光XRDのリートベルト解析より算出されるa/b軸長比が0.8以上である正極活物質を用いたリチウムイオン二次電池は、a/b軸長比が0.8未満である正極活物質を用いたリチウムイオン二次電池に比べて優れた容量維持率を示す。この理由は、例えば、下記のように推察される。ただし、本開示は以下の推察によって制限されるものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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