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公開番号2025092970
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-23
出願番号2023208419
出願日2023-12-11
発明の名称X線CT装置および断層画像生成方法
出願人富士フイルム株式会社
代理人ポレール弁理士法人
主分類A61B 6/03 20060101AFI20250616BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】複数のエネルギビンで投影データを取得することなく、コーンビームアーチファクトとノイズを抑制可能なX線CT装置および断層画像生成方法を提供する。
【解決手段】第一の投影角度範囲に対応する第一の投影データと前記第一の投影角度範囲よりも広い投影角度範囲である第二の投影角度範囲に対応する第二の投影データとを取得するデータ取得部と、前記第一の投影データから再構成される第一の断層画像の高周波成分を低減し第一の補正画像を生成するとともに、前記第二の投影データから再構成される第二の断層画像の低周波成分を低減し第二の補正画像を生成する画像補正部と、前記第一の補正画像と前記第二の補正画像を合成する画像合成部を備えることを特徴とするX線CT装置である。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項１】
第一の投影角度範囲に対応する第一の投影データと前記第一の投影角度範囲よりも広い投影角度範囲である第二の投影角度範囲に対応する第二の投影データとを取得するデータ取得部と、
前記第一の投影データから再構成される第一の断層画像の高周波成分を低減し第一の補正画像を生成するとともに、前記第二の投影データから再構成される第二の断層画像の低周波成分を低減し第二の補正画像を生成する画像補正部と、
前記第一の補正画像と前記第二の補正画像を合成する画像合成部を備えることを特徴とするＸ線ＣＴ装置。
続きを表示（約 910 文字）【請求項２】
第一の投影角度範囲に対応する第一の投影データと前記第一の投影角度範囲よりも広い投影角度範囲である第二の投影角度範囲に対応する第二の投影データとを取得するデータ取得部と、
前記第一の投影データの高周波成分を低減して第一の補正データを生成するとともに、前記第二の投影データの低周波成分を低減して第二の補正データを生成するデータ補正部と、
前記第一の補正データと前記第二の補正データを合成した合成データから断層画像を再構成する再構成部を備えることを特徴とするＸ線ＣＴ装置。
【請求項３】
請求項１に記載のＸ線ＣＴ装置であって、
前記データ取得部は、前記第二の投影データから前記第一の投影データが除去された第三の投影データをさらに取得し、
前記画像補正部は、前記第三の投影データから再構成される第三の断層画像と前記第一の断層画像とを合成することにより前記第二の補正画像を生成することを特徴とするＸ線ＣＴ装置。
【請求項４】
第一の投影角度範囲に対応する第一の投影データと前記第一の投影角度範囲よりも広い投影角度範囲である第二の投影角度範囲に対応する第二の投影データとを取得するデータ取得ステップと、
前記第一の投影データから再構成される第一の断層画像の高周波成分を低減し第一の補正画像を生成するとともに、前記第二の投影データから再構成される第二の断層画像の低周波成分を低減し第二の補正画像を生成する画像補正ステップと、
前記第一の補正画像と前記第二の補正画像を合成する画像合成ステップを備えることを特徴とする断層画像生成方法。
【請求項５】
請求項４に記載の断層画像生成方法であって、
前記データ取得ステップでは、前記第二の投影データから前記第一の投影データが除去された第三の投影データがさらに取得され、
前記画像補正ステップでは、前記第三の投影データから再構成される第三の断層画像と前記第一の断層画像とが合成されることにより前記第二の補正画像が生成されることを特徴とする断層画像生成方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、Ｘ線ＣＴ（Computed Tomography）装置によって得られる断層画像を扱う技術に係り、断層画像のアーチファクトを抑圧する技術に関する。
続きを表示（約 1,700 文字）【背景技術】
【０００２】
Ｘ線ＣＴ装置は、被検体にＸ線を照射するＸ線源と被検体を透過したＸ線を検出する検出器とを被検体の周囲で回転させることで複数の投影角度において取得される投影データを用いて断層画像を再構成する装置である。再構成された断層画像は、医用画像として画像診断に用いられる。広いコーン角でのＸ線照射と被検体の体軸方向への検出器の多列化とがされたコーンビームＣＴ装置では、投影データを取得する時間を短縮できるものの、画像診断の妨げとなるコーンビームアーチファクトが発生することがある。
【０００３】
特許文献１には、広コーン角スペクトルＣＴ装置において、ノイズを増加させることなくコーンビームアーチファクトを抑圧する方法及びシステムが開示される。具体的には、複数のエネルギビンで取得された投影データを投影ドメインで分解し、分解によって得られた複数のサイノグラムに対して、コーンビームアーチファクトにつながるノイズや不整合を不均一に分散させることが開示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特表２０２３－５０８１４７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしながら特許文献１では、複数のエネルギビンで投影データを取得できないＸ線ＣＴ装置に対する配慮がなされていない。複数のエネルギビンで投影データを取得するには、デュアルソースＣＴ装置やフォトンカウンティングＣＴ装置等が必要になる。
【０００６】
そこで本発明の目的は、複数のエネルギビンで投影データを取得することなく、コーンビームアーチファクトとノイズを抑制可能なＸ線ＣＴ装置および断層画像生成方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上記目的を達成するために本発明は、第一の投影角度範囲に対応する第一の投影データと前記第一の投影角度範囲よりも広い投影角度範囲である第二の投影角度範囲に対応する第二の投影データとを取得するデータ取得部と、前記第一の投影データから再構成される第一の断層画像の高周波成分を低減し第一の補正画像を生成するとともに、前記第二の投影データから再構成される第二の断層画像の低周波成分を低減し第二の補正画像を生成する画像補正部と、前記第一の補正画像と前記第二の補正画像を合成する画像合成部を備えることを特徴とするＸ線ＣＴ装置である。
【０００８】
また本発明は、第一の投影角度範囲に対応する第一の投影データと前記第一の投影角度範囲よりも広い投影角度範囲である第二の投影角度範囲に対応する第二の投影データとを取得するデータ取得部と、前記第一の投影データの高周波成分を低減して第一の補正データを生成するとともに、前記第二の投影データの低周波成分を低減して第二の補正データを生成するデータ補正部と、前記第一の補正データと前記第二の補正データを合成した合成データから断層画像を再構成する再構成部を備えることを特徴とするＸ線ＣＴ装置である。
【０００９】
また本発明は、第一の投影角度範囲に対応する第一の投影データと前記第一の投影角度範囲よりも広い投影角度範囲である第二の投影角度範囲に対応する第二の投影データとを取得するデータ取得ステップと、前記第一の投影データから再構成される第一の断層画像の高周波成分を低減し第一の補正画像を生成するとともに、前記第二の投影データから再構成される第二の断層画像の低周波成分を低減し第二の補正画像を生成する画像補正ステップと、前記第一の補正画像と前記第二の補正画像を合成する画像合成ステップを備えることを特徴とする断層画像生成方法である。
【発明の効果】
【００１０】
本発明によれば、複数のエネルギビンで投影データを取得することなく、コーンビームアーチファクトとノイズを抑制可能なＸ線ＣＴ装置および断層画像生成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
（【００１１】以降は省略されています）

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