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公開番号2025092189
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-19
出願番号2023207911
出願日2023-12-08
発明の名称非水二次電池及び非水二次電池の製造方法
出願人トヨタバッテリー株式会社
代理人個人
主分類H01M 4/13 20100101AFI20250612BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】正極合材の粘度の増加を抑制しつつ、抵抗の増加を抑制する非水二次電池及び非水二次電池の製造方法を提供する。
【解決手段】非水二次電池は、正極シート、負極シート、及び非水電解液を有する。正極シートを構成する正極合材は、正極活物質31と正極結着材とを含む。正極活物質31の空隙率が25%以上50%以下である。正極活物質31の一次粒子31Aの集合体である二次粒子31Bの粒径が2μm以上7μm以下である。正極活物質31のBET比表面積が1.2m2/g以上3.0m2/g以下である。正極活物質31に含まれるLiOH32を中和して塩33を生成することを目的とした酸がLiOH32のX以上Y以下等量含まれる。X及びYは以下の式から得られる。
X=0.0013×粒径×(BET比表面積)2/空隙率
Y=0.0021×粒径×(BET比表面積)2/空隙率
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
正極シート、負極シート、及び非水電解液を有する非水二次電池であって、
前記正極シートを構成する正極合材は、正極活物質と正極結着材とを含み、
前記正極活物質の空隙率が25%以上50%以下であって、
前記正極活物質の一次粒子の集合体である二次粒子の粒径が2μm以上7μm以下であって、
前記正極活物質のBET比表面積が1.2m

/g以上3.0m

/g以下であって、
前記正極活物質に含まれるLiOHを中和することを目的とした酸が前記LiOHのX以上Y以下等量含まれ、
前記X及び前記Yは以下の式から得られる
X=0.0013×前記粒径×(前記BET比表面積)

/前記空隙率
Y=0.0021×前記粒径×(前記BET比表面積)

/前記空隙率
非水二次電池。
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
正極シート、負極シート、及び非水電解液を有する非水二次電池の製造方法であって、
正極活物質と正極結着材とを含む正極合材層を正極基材に塗工することで前記正極シートを製造する塗工工程と、
前記正極合材層を塗工した前記正極シートを圧延する圧延工程と、を含み、
前記正極活物質の空隙率が25%以上50%以下であって、
前記正極活物質の一次粒子の集合体である二次粒子の粒径が2μm以上7μm以下であって、
前記正極活物質のBET比表面積が1.2m

/g以上3.0m

/g以下であって、
前記正極活物質に含まれるLiOHを中和することを目的とした酸が前記LiOHのX以上Y以下等量含まれ、
前記X及び前記Yは以下の式から得られる
X=0.0013×前記粒径×(前記BET比表面積)

/前記空隙率
Y=0.0021×前記粒径×(前記BET比表面積)

/前記空隙率
非水二次電池の製造方法。
【請求項3】
前記圧延工程のつぶし率が20%以上40%以下である
請求項2に記載の非水二次電池の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、非水二次電池及び非水二次電池の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
非水二次電池は、正極シートと負極シートとがセパレータを介して積層された電極体と、電解液と、を備えている。正極シートは、正極基板に正極活物質を含む正極合材が塗工されている。特許文献1に記載の非水二次電池の正極活物質には、遷移金属酸化物が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2016/35852号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記の非水二次電池の正極活物質に用いる遷移金属酸化物は、LiOHを不純物に含むことがある。LiOHが正極活物質に含まれると、結着材のPVdF等と反応してHFが生成されることにより、正極合材の混練工程において合材ペーストの粘度が増加する。そこで、LiOHを中和するために有機酸や無機酸化物が用いられた場合、有機酸や無機酸化物とLiOHとの反応物が正極活物質を覆うことで反応面を阻害して、抵抗が増加する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する非水二次電池は、正極シート、負極シート、及び非水電解液を有する非水二次電池であって、前記正極シートを構成する正極合材は、正極活物質と正極結着材とを含み、前記正極活物質の空隙率が25%以上50%以下であって、前記正極活物質の一次粒子の集合体である二次粒子の粒径が2μm以上7μm以下であって、前記正極活物質のBET比表面積が1.2m

/g以上3.0m

/g以下であって、前記正極活物質に含まれるLiOHを中和することを目的とした酸が前記LiOHのX以上Y以下等量含まれ、前記X及び前記Yは以下の式から得られる。
X=0.0013×前記粒径×(前記BET比表面積)

/前記空隙率
Y=0.0021×前記粒径×(前記BET比表面積)

/前記空隙率
【0006】
上記構成によれば、LiOHを中和する酸の量を正極活物質の物性に応じて調整し、正極結着材と反応することによって粘度の増加に影響する正極活物質の二次粒子の表面のLiOHのみを中和させる。よって、正極合材の粘度の増加を抑制しつつ、抵抗の増加を抑制することができる。
【0007】
上記課題を解決する非水二次電池の製造方法は、正極シート、負極シート、及び非水電解液を有する非水二次電池の製造方法であって、正極活物質と正極結着材とを含む正極合材層を正極基材に塗工することで前記正極シートを製造する塗工工程と、前記正極合材層を塗工した前記正極シートを圧延する圧延工程と、を含み、前記正極活物質の空隙率が25%以上50%以下であって、前記正極活物質の一次粒子の集合体である二次粒子の粒径が2μm以上7μm以下であって、前記正極活物質のBET比表面積が1.2m

/g以上3.0m

/g以下であって、前記正極活物質に含まれるLiOHを中和することを目的とした酸が前記LiOHのX以上Y以下等量含まれ、前記X及び前記Yは以下の式から得られる。
X=0.0013×前記粒径×(前記BET比表面積)

/前記空隙率
Y=0.0021×前記粒径×(前記BET比表面積)

/前記空隙率
【0008】
上記方法によれば、LiOHを中和する酸の量を正極活物質の物性に応じて調整し、正極結着材と反応することによって粘度の増加に影響する正極活物質の二次粒子の表面のLiOHのみを中和させる。よって、正極合材の粘度の増加を抑制しつつ、抵抗の増加を抑制することができる。
【0009】
上記非水二次電池の製造方法について、前記圧延工程のつぶし率が20%以上40%以下であることが好ましい。
上記方法によれば、圧延工程のつぶし率を20%以上40%以下とする。このため、正極活物質が割れて、LiOHの反応物で覆われていない新生面を出現させることで、抵抗の増加を更に抑制することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、正極合材の粘度の増加を抑制しつつ、抵抗の増加を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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