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公開番号
2025091959
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-19
出願番号
2023207531
出願日
2023-12-08
発明の名称
直流電源システムおよび電源システム
出願人
三菱電機株式会社
代理人
弁理士法人深見特許事務所
主分類
H02J
1/02 20060101AFI20250612BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】並列接続された複数の直流電源間で協調的な制御を行うことなく負荷への電力供給を実行する構成において、直流電源システムの長寿命化を図り、保全性を向上する。
【解決手段】直流電源システムは、複数個のDC電源装置10が、負荷120に対して並列接続されることで構成される。DC電源装置10は、CVCC電源であり、出力電流Ioが上限電流Iccに達するまでは、出力電圧Voが基準電圧Vrに維持されるように、半導体スイッチング素子130のオンオフが制御される。周囲温度Taが所定の判定温度より高い下で、平滑コンデンサ133のリップル電圧が判定電圧を超えると、リップル電圧の増大が検知されて、平滑コンデンサ133の劣化進行を抑制するために基準電圧Vrが低下される。リップル電圧増大の検知は、直流電源装置を管理するためのメンテナンス情報としても使用される。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
負荷に対して直流電圧および直流電流を供給するための直流電源システムであって、
前記負荷と電気的に接続される出力側が並列接続された複数の直流電源装置を備え、
前記複数の直流電源装置の各々は、前記負荷に供給されている前記直流電圧が当該直流電源装置の実際の出力電圧よりも高い場合には電流を出力しない非稼働状態になる一方で、前記直流電圧が前記出力電圧以下である場合には、予め定められた出力特性に従った稼働状態となる様に動作し、
前記出力特性は、各前記直流電源装置において、出力電流が前記複数の直流電源装置毎に設定された上限電流より小さいときには、前記出力電圧を基準電圧に維持するための前記出力電圧のフィードバック制御が行われる定電圧モードで動作する一方で、前記出力電流が前記上限電流に達すると、前記出力電流を前記上限電流に維持するための前記出力電流のフィードバック制御が行われる定電流モードで動作する様に設定され、
各前記直流電源装置において、前記上限電流は当該直流電源装置の定格電流以下に設定され、
各前記直流電源装置は、
前記出力側に接続された、劣化の進行に伴って直流抵抗成分が増加する特性を有する平滑コンデンサと、
前記平滑コンデンサに生じるリップル電圧を検出する電圧検出回路と、
前記平滑コンデンサの周囲温度を検出する温度検出回路と、
前記周囲温度が予め定められた判定温度より高いときに前記リップル電圧が予め定められた判定電圧を超えると、前記リップル電圧の増大を検知して当該直流電源装置の前記定電圧モードの前記基準電圧を低下する制御回路とを含む、直流電源システム。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記制御回路は、前記周囲温度が、前記平滑コンデンサの前記直流抵抗成分の温度特性に従って予め定められた補正開始温度よりも低く、かつ、前記判定温度よりも高いときには、前記電圧検出回路による検出値を前記温度特性に従って減少方向に補正した電圧値が前記判定電圧を超えると、前記リップル電圧の増大を検知する、請求項1記載の直流電源システム。
【請求項3】
前記複数の直流電源装置の全てにおいて前記リップル電圧が前記判定電圧より上昇したことが検知されていない初期状態において、前記複数の直流電源装置の少なくとも一部の間で、前記基準電圧は、各前記直流電源装置からの出力電圧が前記負荷の電圧許容範囲から外れない範囲内で互いに異なる値に設定される、請求項1記載の直流電源システム。
【請求項4】
前記複数の直流電源装置の一部の直流電源装置の前記上限電流の和が、前記負荷の最大負荷電流よりも大きくなる様に、前記複数の直流電源装置の個数が定められる、請求項1記載の直流電源システム。
【請求項5】
前記複数の直流電源装置の一部の直流電源装置の前記上限電流の和が、前記負荷の最大負荷電流よりも大きくなる様に、前記複数の直流電源装置の個数が定められる、請求項3記載の直流電源システム。
【請求項6】
前記複数の直流電源装置の各々は同一仕様であり、
前記複数の直流電源装置から1台を除いた直流電源装置の前記上限電流の和が、前記負荷の最大負荷電流よりも大きくなる様に、前記複数の直流電源装置の個数が定められる、請求項4または5記載の直流電源システム。
【請求項7】
各前記直流電源装置は、当該直流電源装置の異常報知のための情報を表示する状態表示回路をさらに含み、
前記異常報知のための情報は、前記制御回路が前記リップル電圧の増大を検知したか否かの情報を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の直流電源システム。
【請求項8】
2以上の整数であるM個の請求項1~5のいずれか記載の直流電源システムと、
管理装置とを備え、
前記M個の直流電源システムの各々は、前記管理装置との通信機能を有し、かつ、当該直流電源システムの前記複数の直流電源装置のそれぞれの異常報知のためのメンテナンス情報を、前記複数の直流電源装置のそれぞれの識別情報と組み合わせて前記管理装置へ送信するように構成され、
前記メンテナンス情報は、各前記直流電源システムの前記直流電源装置において前記制御回路が前記リップル電圧の増大を検知したか否かの情報を含む、電源システム。
【請求項9】
各前記直流電源装置は、前記管理装置に対して前記メンテナンス情報を送信するための通信回路をさらに含む、請求項8記載の電源システム。
【請求項10】
各前記直流電源システムは、前記管理装置に対して前記メンテナンス情報を送信するための通信制御回路をさらに含み、
各前記直流電源装置は、前記通信制御回路に対して前記メンテナンス情報を送信するための通信回路をさらに含む、請求項8記載の電源システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、直流電源システムおよび電源システムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、ZEB(ゼロエミッションビルディング)における直流給電、データセンターの供給電源、モビリティの電動化等で直流電気機器が注目されており、その需要が増大している。このため、直流電気機器に電力供給するための直流電源システムについても、大容量化、高信頼化、小型化の要請が高まっている。特に、大容量化に対しては、大容量の直流電源1台で対応する他に、小容量の直流電源を複数台並列に運転する構成が採用されている。
【0003】
例えば、特開2006-34047号公報(特許文献1)には、垂下特性部分が定電流動作をする複数の電源ユニット(直流電源装置)を外部負荷に対して並列接続した構成において、最初の電源ユニットのみを起動して、出力電流が定電流(最大電流)となったところで次段の電源ユニットに対して起動信号を送信し、以降順次段階的に電源ユニットを起動させて行く制御が記載されている。また、特許文献1では、垂下特性による定電流値を示す基準電圧が、上記起動信号とともに送信されることで、電源ユニットを順次起動する際に、電源ユニット間の負担の均衡化が図られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2006-34047号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の構成によれば、小型化および効率の向上が困難な傾向にある大容量電源を用いることなく、大容量化された負荷に対する電流供給が可能となる。しかしながら、複数の直流電源装置(電源モジュール)間で、上述の起動信号および基準電圧信号の送受信を伴う協調的な運転が行われるので、制御線の増加を含み、制御の複雑化が懸念される。
【0006】
一方で、特許文献1のような協調的な運転を伴わずに、並列接続された複数の直流電源を作動させると、個体差に起因して直流電源装置間で出力電圧に高低が生じる場合があり、この場合には、当該複数の電源モジュールの一部によって負荷に対する電流供給が賄える場面において、出力電圧が高い直流電源装置から集中的に電流が供給されることになる。この結果、一部の直流電源装置において部品の劣化が進行することで故障が発生する確率が高くなることが懸念される。
【0007】
本開示は、このような問題点を解決するためになされたものであって、本開示の目的は、並列接続された複数の直流電源間での信号または情報の授受による協調的な制御を行うことなく、負荷への出力電流の変化に対応した電力供給を実現する直流電源システムにおいて、一部の直流電源の故障確率が高まることを回避して長寿命化を図り、保全性を向上することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示のある局面では、負荷に対して直流電圧および直流電流を供給するための直流電源システムが提供される。直流電源システムは、負荷と電気的に接続される出力側が並列接続された複数の直流電源装置を備える。複数の直流電源装置の各々は、負荷に供給されている直流電圧が当該直流電源装置の実際の出力電圧よりも高い場合には電流を出力しない非稼働状態になる一方で、直流電圧が出力電圧以下である場合には、予め定められた出力特性に従った稼働状態となる様に動作する。出力特性は、各直流電源装置において、出力電流が複数の直流電源装置毎に設定された上限電流より小さいときには、出力電圧を基準電圧に維持するための出力電圧のフィードバック制御が行われる定電圧モードで動作する一方で、出力電流が上限電流に達すると、出力電流を上限電流に維持するための出力電流のフィードバック制御が行われる定電流モードで動作する様に設定される。各直流電源装置において、上限電流は当該直流電源装置の定格電流以下に設定される。各直流電源装置は、出力側に接続された平滑コンデンサと、電圧検出回路と、温度検出回路と、制御回路とを含む。平滑コンデンサは、劣化の進行に伴って直流抵抗成分が増加する特性を有する。電圧検出回路は、平滑コンデンサに生じるリップル電圧を検出する。温度検出回路は、平滑コンデンサの周囲温度を検出する。周囲温度が予め定められた判定温度より高いときにリップル電圧が予め定められた判定電圧を超えると、リップル電圧の増大を検知して当該直流電源装置の定電圧モードの基準電圧を低下する。
【0009】
本開示の他のある局面では、電源システムが提供される。電源システムは、2以上の整数であるM個の上記直流電源システムと、管理装置とを備える。M個の直流電源システムの各々は、管理装置との通信機能を有し、かつ、当該直流電源システムの複数の直流電源装置のそれぞれの異常報知のためのメンテナンス情報を、複数の直流電源装置のそれぞれの識別情報と組み合わせて管理装置へ送信するように構成される。メンテナンス情報は、各直流電源システムの直流電源装置において制御回路がリップル電圧の増大を検知したか否かの情報を含む。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、並列接続された複数の直流電源装置間での信号または情報の授受による協調的な制御を行うことなく、負荷への出力電流の変化に対応した電力供給を実現する直流電源システムにおいて、一部の直流電源装置の故障確率が高まることを回避して長寿命化を図り、保全性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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