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公開番号2025090488
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-17
出願番号2024035960
出願日2024-03-08
発明の名称肌色恒常性維持方法、肌色恒常性維持外用剤及びスクリーニング方法
出願人株式会社コーセー,ユニバーシティ・オブ・シンシナティ
代理人個人,個人,個人
主分類C12N 5/071 20100101AFI20250610BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】本発明は、新規な肌色恒常性維持方法、肌色恒常性維持外用剤、及びその有効成分のスクリーニング方法を提供することを目的とする。
【解決手段】皮膚細胞におけるsFRP1の発現を促進することにより、皮膚細胞においてメラノサイトの活性を抑制することを特徴とする、肌色恒常性維持方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
皮膚細胞におけるsFRP1の発現を促進することにより、前記皮膚細胞においてメラノサイトの活性を抑制することを特徴とする、肌色恒常性維持方法。
続きを表示(約 310 文字)【請求項2】
請求項1に記載の肌色恒常性維持方法で用いるための肌色恒常性維持外用剤であり、皮膚細胞におけるsFRP1の発現を促進することを特徴とする、肌色恒常性維持外用剤。
【請求項3】
有効成分として、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体、ガイヨウ抽出物、及びショウブ抽出物からなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項2に記載の肌色恒常性維持外用剤。
【請求項4】
請求項2に記載の肌色恒常性維持外用剤の有効成分をスクリーニングする方法であり、候補物質を添加した培養皮膚細胞におけるsFRP1の発現量を指標として有効成分を選定することを特徴とする、スクリーニング方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、肌色恒常性維持方法、肌色恒常性維持外用剤及びその有効成分のスクリーニング方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
メラニンはアミノ酸の一種であるチロシンから酵素により生成される褐色ないし黒色の色素である。メラニンは、ヒトにおいては、肌色を決定する因子の1つであるとともに、紫外線の悪影響から体を守る重要な役割を担っているといわれている。しかし、メラニンの過剰生成により、肌において不均一なメラニン分布が生じ、シミ、ソバカス、及び色むらなどの美容上の肌悩みが生じる。
【0003】
メラニン生成メカニズムとしては、以下のプロセス(a)~(d)が解明されている。(a)紫外線やストレスによってケラチノサイトからメラノサイト活性化因子が産生され、これらの因子が、皮膚の基底層に存在するメラノサイトを刺激する。(b)活性化されたメラノサイト内において、メラニン生成酵素であるチロシナーゼが過剰に生成され、細胞内小器官メラノソームにおいてメラニンが生成される。(c)このメラノソームはメラノサイトの樹状突起の末端へ移動し、ケラチノサイト(角化細胞)に渡される。(d)メラノソームがこれらの細胞内に移送され、蓄積されて、最終的に肌を黒く変化させる。
【0004】
従来から、シミ、ソバカス、及び色むらの対策として、メラニン産生を促進する因子を抑制することによりメラニンの生成を抑制する物質、及びメラノソーム分解促進作用を有する物質などの探索が多く行われてきた。
【0005】
例えば、特許文献1には、メラニン産生を促進する因子であるエンドセリン-1を抑制することによりメラニンの生成を抑制する物質として、ルテオリンおよび/またはその配糖体や、クダモノトケイソウ抽出物を有効成分とするエンドセリン-1産生抑制剤が記載されている。
また、例えば、特許文献2には、ケラチノサイト内におけるリソソーム活性を向上させてメラノソームの分解を促進する物質として、ハトムギ抽出物やシラカバ抽出物を有効成分とするリソソーム活性促進剤が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2005-75766号公報
特開2017-206468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来からのアプローチにもかかわらず、依然として、シミ、ソバカス、及び色むら等を含む肌色変化の悩みを十分に解消することはできなかった。そのため、肌色変化のメカニズムの更なる解明、及び肌色の変化を抑制する物質の更なる探索が求められてきた。
【0008】
上記背景に鑑み、本発明は、新規な肌色恒常性維持方法、肌色恒常性維持外用剤、及びその有効成分のスクリーニング方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上述した課題を解決するべく鋭意検討した結果、メラノサイトにおけるメラニン合成に関与することが知られているWNTシグナル伝達に着目し、WNTシグナル伝達を抑制する制御因子であるsFRP1(Secreted frizzled-related protein 1)の発現を皮膚細胞において促進することで、上記課題を解決できる可能性を見出し、本発明に至った。
【0010】
本発明は以下のとおりである。
[1]
皮膚細胞におけるsFRP1の発現を促進することにより、前記皮膚細胞においてメラノサイトの活性を抑制することを特徴とする、肌色恒常性維持方法。
[2]
[1]に記載の肌色恒常性維持方法で用いるための肌色恒常性維持外用剤であり、皮膚細胞におけるsFRP1の発現を促進することを特徴とする、肌色恒常性維持外用剤。
[3]
有効成分として、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体、ガイヨウ抽出物、及びショウブ抽出物からなる群から選択される少なくとも1種を含む、[2]に記載の肌色恒常性維持外用剤。
[4]
[2]に記載の肌色恒常性維持外用剤の有効成分をスクリーニングする方法であり、候補物質を添加した培養皮膚細胞におけるsFRP1の発現量を指標として有効成分を選定することを特徴とする、スクリーニング方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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