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公開番号2025087907
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-10
出願番号2025041318,2021056716
出願日2025-03-14,2021-03-30
発明の名称窒化ケイ素焼結体
出願人株式会社プロテリアル
代理人
主分類C04B 35/587 20060101AFI20250603BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】 高熱伝導性の窒化ケイ素焼結体を提供する。
【解決手段】 窒化ケイ素焼結体は、複数の窒化ケイ素粒子を含む窒化ケイ素焼結体であって、前記複数の窒化ケイ素粒子は、MgおよびOを含み、前記複数の窒化ケイ素粒子のそれぞれは、内側領域と、前記内側領域の外側に位置し、MgおよびOの少なくとも一方の濃度が、前記内側領域よりも高い外側領域とを含み、前記外側領域の厚さは、2.5nm以下である。
【選択図】図2


特許請求の範囲【請求項1】
複数の窒化ケイ素粒子を含む窒化ケイ素焼結体であって、
前記複数の窒化ケイ素粒子は、MgおよびOを含み、
前記複数の窒化ケイ素粒子のそれぞれは、内側領域と、前記内側領域の外側に位置し、MgおよびOの少なくとも一方の濃度が前記内側領域よりも高い外側領域とを含み、
前記外側領域の厚さは、2.5nm以下である、
窒化ケイ素焼結体。
続きを表示(約 400 文字)【請求項2】
前記内側領域内において、Oの含有量は、0.05質量%以下である、
請求項1に記載の窒化ケイ素焼結体。
【請求項3】
前記内側領域内において、Mgの含有量は、EDSによる成分分析の検出限界以下である、
請求項1または2に記載の窒化ケイ素焼結体。
【請求項4】
前記複数の窒化ケイ素粒子の少なくとも1つは、Mg、OおよびREを含み、100nm以下の粒径を有する微粒子を含む、
請求項1から3のいずれか1項に記載の窒化ケイ素焼結体。
【請求項5】
前記微粒子は、非晶質である、
請求項4に記載の窒化ケイ素焼結体。
【請求項6】
前記微粒子は、透過電子顕微鏡による直接倍率が10000倍以上の観察像において、5個/μm2以上存在する、
請求項4または5に記載の窒化ケイ素焼結体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願は、窒化ケイ素焼結体に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電気自動車やハイブリッドカー等に使用されるモータを高効率で駆動するためのパワーモジュール、LEDの駆動回路等、大電力の電子回路が種々の用途で用いられるようになってきている。このような回路には、大電力によって発熱する電子部品が用いられるため、放熱性の高い絶縁性基板が用いられる。大型の基板を比較的安価で製造することが可能であることから、このような絶縁性基板には、一般にセラミックス基板が用いられる。特に、窒化ケイ素焼結基板は、優れた機械的強度を有する。例えば、特許文献1は、熱伝導性に優れた窒化ケイ素焼結基板を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2007-197226号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
より熱伝導性が高い窒化ケイ素基板が求められている。本発明は高い熱伝導性を備えた窒化ケイ素焼結体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施形態による窒化ケイ素焼結体は、複数の窒化ケイ素粒子を含む窒化ケイ素焼結体であって、前記複数の窒化ケイ素粒子は、MgおよびOを含み、前記複数の窒化ケイ素粒子のそれぞれは、内側領域と、前記内側領域の外側に位置し、MgおよびOの少なくとも一方の濃度が、前記内側領域よりも高い外側領域とを含み、前記外側領域の厚さは、2.5nm以下である。
【発明の効果】
【0006】
本開示の実施形態によれば、高熱伝導率と高強度を併せ持つ窒化珪素焼結体、回路基板および窒化ケイ素焼結体の製造方法を提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、本実施形態の窒化ケイ素焼結体の一例を示す透過電子顕微鏡像である。
図2は、図1に示す窒化ケイ素焼結体の構造を示す模式図である。
図3は、図2の線Lにおける構成元素の濃度プロファイルを示す模式図である。
図4は、本実施形態の窒化ケイ素焼結体の製造方法を示すフローチャートである。
図5は、本実施形態の窒化ケイ素焼結体の製造方法において、焼結時に行う熱処理の温度プロファイルを示す模式図である。
図6は、実施例の試料8、12、13の粒界相における組成分析の結果の一例を示す。
図7(a)は試料8の窒化ケイ素粒子のHAADF像であり、(b)は、(a)に示す像中の矢印におけるEDSによる構成元素の濃度プロファイルを示す。
図8(a)は試料12の窒化ケイ素粒子のHAADF像であり、(b)は、(a)に示す像中の矢印におけるEDSによる構成元素の濃度プロファイルを示す。
図9(a)は試料13の窒化ケイ素粒子のHAADF像であり、(b)は、(a)に示す像中の矢印におけるEDSによる構成元素の濃度プロファイルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
窒化ケイ素単結晶の理論的な熱伝導率は、例えば特許文献1にも示されているように、200W/m・K以上であると考えられている(熱伝導率の単位は、分子をW、分母をm・Kとする)。しかし、窒化ケイ素焼結体で同等の熱伝導率を実現するのは難しい。窒化ケイ素焼結体を得るためには、焼結助剤を添加する必要があり、焼結助剤となる元素が、熱伝導率の向上に影響を与えるからである。本願発明者は、原料、焼結助剤および焼結条件と、高熱伝導率を有する窒化ケイ素焼結体の構造および焼結体中の元素分布とを詳細に検討した。その結果、130W/m・K以上の熱伝導率と、十分な機械的強度を備えた窒化ケイ素焼結体およびその製造方法を想到した。以下、図面を参照しながら、本開示の窒化ケイ素焼結体、回路基板および窒化ケイ素焼結体の製造方法の実施形態を説明する。
【0009】
(窒化ケイ素焼結体)
図1は、本実施形態の窒化ケイ素焼結体の一例を示す透過電子顕微鏡(TEM)像であり、図2は、図1に示される窒化ケイ素焼結体10の構造を示す模式図である。窒化ケイ素焼結体10は、複数の窒化ケイ素粒子11と、粒界相12から成る。
【0010】
窒化ケイ素粒子11は、窒化ケイ素焼結体10における主相である。窒化ケイ素粒子11は、全体として単結晶であり、窒素原子およびケイ素原子が規則的に配列されている。窒化ケイ素粒子11は、例えば、透過電子顕微鏡のエネルギー分散型X線分光法(EDS)で分析した場合において、窒素およびケイ素以外の元素を含む。具体的には、窒化ケイ素粒子11は、OおよびMgを含む。窒化ケイ素粒子11はREをさらに含んでいてもよい。ここで、REは、希土類元素から選ばれる少なくとも1種の元素である。より具体的には、REは、Y、La、Ce、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Hfから選ばれる少なくとも1種以上である。REは少なくともYを含んでいることが好ましい。MgおよびREは焼結助剤に由来する。Oは、焼結助剤に由来するか、原料であるSi粉末に不可避的に含まれるか、窒化ケイ素焼結体10の製造中に不可避的に取り込まれる。
(【0011】以降は省略されています)

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