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公開番号2025087386
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-10
出願番号2023201996
出願日2023-11-29
発明の名称ガラス板搬送装置
出願人日本電気硝子株式会社
代理人弁理士法人矢野内外国特許事務所
主分類C03B 35/20 20060101AFI20250603BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】縦姿勢の状態で懸吊されたガラス板の、搬送時における厚み方向の揺れを規制する整流ガイドを備えたガラス板搬送装置であって、簡易な作業によって当該整流ガイドの高さ調整を行うことができるガラス板搬送装置を提供する。
【解決手段】整流ガイド53は、搬送経路Yを間に挟んで平面視直交方向に互いに対向して配置され、当該搬送経路Yの上流側から下流側に向かって間隔が徐々に減少する一対のガイド本体部7・7と、各々のガイド本体部7・7の上下方向の位置を調整する高さ調整機構8・8とを備え、高さ調整機構8は、上下方向における複数の位置にてガイド本体部7を保持可能な基部材(ベース部材)81と、基部材(ベース部材)81にガイド本体部7を固定可能な固定部材82とを有する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
搬送経路に沿って隣接して配置される複数の作業エリアにおいて、
各々の前記作業エリアを隔絶する壁部に設けられた、上下方向に延びるスリット状の開口部を介して、縦姿勢の状態で懸吊されたガラス板を、当該ガラス板の主面が前記搬送経路に対して平行となる状態で、前記搬送経路に沿って搬送するガラス板搬送装置であって、
ガラス板の上端部を支持する支持部と、
前記支持部を介して前記ガラス板を懸吊して搬送する搬送機構と、
前記ガラス板の搬送時における厚み方向の揺れを規制する整流ガイドとを備え、
前記整流ガイドは、
前記搬送経路を間に挟んで平面視直交方向に互いに対向して配置され、当該搬送経路の上流側から下流側に向かって間隔が徐々に減少する一対のガイド本体部と、
各々の前記ガイド本体部の上下方向の位置を調整する高さ調整機構とを備え、
前記高さ調整機構は、
上下方向における複数の位置にて前記ガイド本体部を保持可能なベース部材と、
前記ベース部材に前記ガイド本体部を固定可能な固定部材とを有する、
ことを特徴とするガラス板搬送装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記一対のガイド本体部において、
前記搬送経路の最下流側における間隔は、
前記スリット状の開口部の幅寸法に比べて小さく設定され、且つ、
前記ガラス板の厚み寸法に比べて大きく大きく設定される、
ことを特徴とする、請求項1に記載のガラス板搬送装置。
【請求項3】
前記ベース部材は、
上下方向に沿って配置され、且つ前記固定部材を固定可能な複数の第1固定部を有し、
前記ガイド本体部は、
前記第1固定部に固定された前記固定部材と係合可能な係合部を有する、
ことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のガラス板搬送装置。
【請求項4】
前記第1固定部は、雌ネジ形状の貫通孔からなり、
前記固定部材は、
前記貫通孔と螺合可能なボルト部と、
当該ボルト部の端部に設けられるハンドル部とを有したハンドル付きボルトからなる、
ことを特徴とする、請求項3に記載のガラス板搬送装置。
【請求項5】
前記ガイド本体部は、
前記固定部材によって係合される板状の被係合部材を有し、
前記係合部は、
前記被係合部材の外縁端部から平面中央部に向かって延びる、U字形状の切欠き部からなる、
ことを特徴とする、請求項4に記載のガラス板搬送装置。
【請求項6】
前記ガイド本体部は、
前記固定部材によって係合される板状の被係合部材を有し、
前記係合部は、
前記第1固定部に螺合された前記固定部材に対して、
当該固定部材の前記ハンドル部を同軸上に挿通可能な大径部と、
当該固定部材の前記ボルト部と係合可能な小径部とを有しただるま孔からなる、
ことを特徴とする、請求項4に記載のガラス板搬送装置。
【請求項7】
前記第1固定部は、貫通孔からなり、
前記固定部材は、当該貫通孔に嵌挿可能な固定ピンからなる、
ことを特徴とする、請求項3に記載のガラス板搬送装置。
【請求項8】
前記ベース部材は、
上下方向に連続した任意の位置にて前記固定部材を固定可能な第2固定部を有し、
前記ガイド本体部は、
前記第2固定部に固定された前記固定部材と係合可能な係合部を有する、
ことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のガラス板搬送装置。
【請求項9】
前記第2固定部は、
上下方向に延びる溝部からなり、
前記固定部材は、
前記溝部に挿通可能なボルト部、及び当該ボルト部の端部に設けられるハンドル部を有したハンドル付きボルトと、
前記ハンドル付きボルトと螺合して前記ベース部材を挟持可能なナットとにより構成される、
ことを特徴とする、請求項8に記載のガラス板搬送装置。
【請求項10】
前記第2固定部は、
上下方向に延びるガイドレールからなり、
前記係合部は、
前記ガイドレールを摺動可能なリニアブロックからなり、
前記固定部材は、
前記ガイドレールを挟持することにより、前記ガイド本体部の位置を保持するリニアブレーキからなる、
ことを特徴とする、請求項8に記載のガラス板搬送装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、縦姿勢の状態で懸吊されたガラス板を搬送する、ガラス板搬送装置の技術に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
周知のように、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等のディスプレイの基板やカバーガラスなどに用いられる各種ガラス板は、溶融炉で溶融された溶融ガラスを長尺帯状のガラスリボンに成形し、成形されたガラスリボンを冷却した後、所定の外形寸法に切断することにより製造される。
具体的には、連続的に成形される長尺帯状のガラスリボンを所定の長さ毎に幅方向に切断して、矩形板状のガラス板を切り出し(切出し工程)、切り出されたガラス板の幅方向両端部を切断した後(耳部切断工程)、検査工程等の各種工程を経て、最終製品としてのガラス板が製造される。
【0003】
ここで、ガラスリボンを成形するための手法としては、フロート法の他、オーバーフローダウンドロー法(フュージョン法)やスロットダウンドロー法等に代表されるダウンドロー法などが、一般的に利用されている。
上記ダウンドロー法を利用する場合、ガラスリボンは、縦姿勢の状態で連続的に成形される。
そのため、製造設備の省スペースの観点から、ガラス板の姿勢変更を必要とする工程を省くことを目的として、当該ガラス板は、縦姿勢の状態でガラスリボンから切り出された後、縦姿勢のままで搬送されながら、耳部切断工程や検査工程等の各種工程が行われる。
【0004】
耳部切断工程や検査工程等が行われる各々の作業エリアは、例えば、共通のブース内において、ガラス板の搬送経路に沿って隣接して設けられており、これらの作業エリアは、壁部によって互いに隔絶されている。
また、上記壁部には、各作業エリアの出入り口として、上下方向に延びるスリット状の開口部が各々設けられている。
そして、ガラス板は、縦姿勢の状態で主面に対して平行となる方向に搬送されながら、上記開口部を通過して各作業エリア内に進入し、所定の工程を施される。
【0005】
一方、縦姿勢によるガラス板の搬送は、一般的に、当該ガラス板の上端部を支持して吊り下げた(懸吊した)状態で実施されるため、空気抵抗や慣性力等の影響を受けて、振り子のように厚み方向に向かって揺れやすい。
従って、縦姿勢の状態で懸吊されたガラス板が上記開口部を通過する際、厚み方向に大きく揺れて当該開口部が設けられる壁部と衝突し、破損や欠け等が発生する虞があることから、各開口部の搬送方向上流側の近傍や各作業エリア内には、ガラス板の揺れを規制するための整流ガイドが予め設けられている(例えば、「特許文献1」及び「特許文献2」を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2017-206407号公報
特開2019-89674号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、ガラスリボンから切り出されたガラス板においては、主面の周縁部(即ち、縦姿勢のガラス板における上下端部及び両側端部)に位置する非有効面と、当該非有効面を除いた領域に位置する有効面とが存在する。
非有効面は、ガラスリボンの成形過程において生じる耳部(所望の厚みに比べて大きい厚みの部位)や、ガラス板を切り出す際に生じた不均一な切断面などが存在する部分であって、後工程にて切断されて破棄される部分である。
また、有効面は、ガラス板のうち品質が保証される部分である。
【0008】
ここで、縦姿勢の状態で搬送されるガラス板に対して、上記有効面に前述した整流ガイドが接触すると、傷や欠け等が発生し、最終製品であるガラス板が不良品となる虞がある。
また、上端部を支持して吊り下げられたガラス板の揺れを規制する観点からは、ガラス板の下側に接触可能な位置に、整流ガイドを配置することが好ましい。
従って、整流ガイドは、縦姿勢のガラス板に対して、下端側の非有効面と接触可能な位置に配置される必要がある。
一方、ガラスリボンから切り出されるガラス板の外形サイズ(より具体的には、縦姿勢のガラス板における上下方向の寸法)は、最終製品であるガラス板の品種に応じて複数存在する。
【0009】
このようなことから、例えば品種変更等によってガラス板の外形サイズが変更された場合には、当該ガラス板における下端側の非有効面に整流ガイドが当接可能となるように、当該整流ガイドが配置される上下方向の位置(高さ)を、その都度調整する必要がある。
【0010】
しかしながら、前述したように、整流ガイドは、各作業エリアの出入り口(スリット状の開口部)の近傍や、各作業エリア内に設けられているため、整流ガイドの高さ調整を行うための作業スペースを十分に確保することが困難であり、簡易な作業によって高さ調整を行うことができる整流ガイドが求められていた。
(【0011】以降は省略されています)

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