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公開番号
2025087344
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-10
出願番号
2023201934
出願日
2023-11-29
発明の名称
リチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法
出願人
太平洋セメント株式会社
代理人
弁理士法人アルガ特許事務所
主分類
H01M
4/58 20100101AFI20250603BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】比較的安価な炭素材料であるセルロースを用いつつ、電池特性に優れるリチウムイオン二次電池を得ることのできるリチウムイオン二次電池用正極活物質を簡易な手段により製造する方法に関する。
【解決手段】式(A):Li
a
Mn
b
Fe
c
M
x
PO
4
で表される粒子Aに炭素が担持されてなるリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法であって、次の工程(I)~(III):
(I)粒子Aの予備粒子A’、セルロース、及び水を含有するスラリー水iを調製する工程
(II)得られたスラリー水iを機械的な強撹拌に付して、セルロースが解繊されてなるスラリー水iiを得る工程
(III)得られたスラリー水iiを噴霧乾燥した後、焼成する工程
を備える、リチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記式(A):
Li
a
Mn
b
Fe
c
M
x
PO
4
・・・(A)
(式(A)中、MはMg、Al、Ti、Cu、Zn、Nb、Co、Ni、Ca、Sr、Y、Zr、Mo、Ba、Pb、Bi、La、Ce、Nd又はGdを示す。a、b、c、及びxは、0<a≦1.2、0≦b≦1.2、0≦c≦1.2、0≦x≦0.3、及びb+c≠0を満たし、かつa+(Mnの価数)×b+(Feの価数)×c+(Mの価数)×x=3を満たす数を示す。)
で表される粒子Aに炭素が担持されてなるリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法であって、次の工程(I)~(III):
(I)粒子Aの予備粒子A’、セルロース、及び水を含有するスラリー水iを調製する工程
(II)得られたスラリー水iを機械的な強撹拌に付して、セルロースが解繊されてなるスラリー水iiを得る工程
(III)得られたスラリー水iiを噴霧乾燥した後、焼成する工程
を備える、リチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法。
続きを表示(約 500 文字)
【請求項2】
工程(I)におけるスラリー水iの固形分濃度が、10質量%~50質量%である請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法。
【請求項3】
工程(I)において、予め水熱反応に付す工程を経ることにより粒子Aの予備粒子A’を得た後、セルロース、及び水を用いてスラリー水iを調製する請求項1又は2に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法。
【請求項4】
工程(II)において、機械的な強撹拌に付した後、目開き250μm以下のメッシュを通過したスラリー水をスラリー水iiとして得る請求項1又は2に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法。
【請求項5】
リチウムイオン二次電池用正極活物質全質量中における、粒子Aに担持されてなる炭素量が、0.3質量%~6質量%である請求項1又は2に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法。
【請求項6】
セルロースが粉末の形態であり、かつ粒径が1μm~1000μmである請求項1又は2に記載のリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、セルロースを用いた簡易な手段によるリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
携帯電子機器、ハイブリッド自動車、電気自動車等に用いられる二次電池の開発が行われており、特にリチウムイオン二次電池は広く知られている。こうしたなか、オリビン型構造を有するLi(Fe,Mn)PO
4
等の化合物からなる正極活物質は、資源的な制約に大きく左右されることがなく、しかも高い安全性を発揮することができるため、高出力で大容量のリチウムイオン二次電池を得るのに最適な正極材料となる。一方、充分な導電性を付与するためには、かかる正極活物質に炭素を担持させるのが望ましく、種々の製造方法が開発されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、有機化合物のプラズマ分解によって、正極活物質粒子の表面にカーボンナノチューブやナノグラフェン等のカーボンナノ構造体を被膜する方法が開示されている。また、特許文献2には、表面が酸化処理により親水化してなるカーボンナノファイバーを分散媒に分散させ、正極活物質の粒子表面に付着させる正極形成材の製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2011-76931号公報
特開2008-270204号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のようなプラズマ分解を用いる製造方法では、特殊な設備や技術を要し、製造工程の複雑化が避けられない。また、特許文献2に記載の技術であっても、カーボンナノファイバーなる高価な炭素材料を入手する必要がある上、簡易な手段を実現するための詳細な検討までは充分になされていない。
【0006】
したがって、本発明は、比較的安価な炭素材料であるセルロースを用いつつ、電池特性に優れるリチウムイオン二次電池を得ることのできるリチウムイオン二次電池用正極活物質を簡易な手段により製造する方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、リチウムイオン二次電池用正極活物質を形成するための予備粒子とセルロース、及び水を含有するスラリー水を調製した後、機械的な強撹拌に付してセルロースが解繊されてなるスラリー水とし、これを噴霧乾燥及び焼成に付することにより、安価なセルロースを用いつつも、簡易な手段により優れた電池物性を発現するリチウムイオン二次電池を実現する正極活物質を製造することができる方法を見出した。
【0008】
すなわち、本発明は、下記式(A):
Li
a
Mn
b
Fe
c
M
x
PO
4
・・・(A)
(式(A)中、MはMg、Al、Ti、Cu、Zn、Nb、Co、Ni、Ca、Sr、Y、Zr、Mo、Ba、Pb、Bi、La、Ce、Nd又はGdを示す。a、b、c、及びxは、0<a≦1.2、0≦b≦1.2、0≦c≦1.2、0≦x≦0.3、及びb+c≠0を満たし、かつa+(Mnの価数)×b+(Feの価数)×c+(Mの価数)×x=3を満たす数を示す。)
で表される粒子Aに炭素が担持されてなるリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法であって、次の工程(I)~(III):
(I)粒子Aの予備粒子A’、セルロース、及び水を含有するスラリー水iを調製する工程
(II)得られたスラリー水iを機械的な強撹拌に付して、セルロースが解繊されてなるスラリー水iiを得る工程
(III)得られたスラリー水iiを噴霧乾燥した後、焼成する工程
を備える、リチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の製造方法によれば、炭素材料として、カーボンナノファイバーやセルロースナノファイバーのような高価なナノファイバーを用いることなく、安価なセルロースを用いることによって、簡易な手段でありながら優れた電池物性を有するリチウムイオン二次電池を実現する正極活物質を製造することができる。しかも、このようにして得られたリチウムイオン二次電池は、セルロースナノファイバーを用いた正極活物質から得られた電池と同等に優れた電池物性を発現するものである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法は、下記式(A)で表される粒子Aに炭素が担持されてなるリチウムイオン二次電池用正極活物質を得るための製造方法である。
Li
a
Mn
b
Fe
c
M
x
PO
4
・・・(A)
(式(A)中、MはMg、Al、Ti、Cu、Zn、Nb、Co、Ni、Ca、Sr、Y、Zr、Mo、Ba、Pb、Bi、La、Ce、Nd又はGdを示す。a、b、c、及びxは、0<a≦1.2、0≦b≦1.2、0≦c≦1.2、0≦x≦0.3、及びb+c≠0を満たし、かつa+(Mnの価数)×b+(Feの価数)×c+(Mの価数)×x=3を満たす数を示す。)
(【0011】以降は省略されています)
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