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公開番号2025086304
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-06
出願番号2024027292
出願日2024-02-27
発明の名称グラウト注入具及び石積補修工法
出願人九州防災メンテナンス株式会社
代理人個人
主分類E02D 3/12 20060101AFI20250530BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】目地開きが狭い場合でも、目地を削隙せず目地裏に充填剤を充填できるグラウト注入具及び石積補修工法の提供。
【解決手段】グラウト注入具1は、可撓性部材により構成され、先端側が扁平形状に形成された筒状の先込部2と、先込部2の基端側に接続された円筒状の接続管部3と、先込部2の先端に開口形成された注出口4を備える。石積擁壁の目地にグラウド注入具1の先込部2の先端を差し込み、接続管部3にグラウト圧送用ポンプに接続したグラウト注入用ホースの先端を差し込み、グラウト注入具1にグラウトとを圧送し、注出口4から目地内にグラウトを注出させ、目地内の空間にグラウトを充填する。充填後、グラウド注入具1を目地から抜脱する。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
可撓性部材により構成され、先端側が扁平形状に形成された筒状の先込部と、
前記先込部の基端側に接続された円筒状の接続管部と、
前記先込部の先端に開口形成された注出口と、
を備えたことを特徴とするグラウト注入具。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記先込部は、先端側が扁平形状で、先端辺中央が孤状に突出する形状に構成されており、
前記注出口は、前記先込部の先端に開口形成された
ことを特徴とする請求項1記載のグラウト注入具。
【請求項3】
前記先込部は、先端側が扁平形状で、先端辺が中心軸に対して傾斜するように構成されており、
前記注出口は、前記先込部の先端に開口形成された
ことを特徴とする請求項1記載のグラウト注入具。
【請求項4】
前記先込部は、先端側が扁平形状で、且つ先端辺中央部が封着された筒状に形成されており、
前記注出口は、前記先込部の先端辺の左右隅部の一方又は両方に開口形成された
ことを特徴とする請求項1記載のグラウト注入具。
【請求項5】
前記先込部は、先端側が扁平形状で、且つ先端辺が封着された形状に構成されており、
前記注出口は、前記先込部の先端側の左右側面の一方又は両方に開口形成された
ことを特徴とする請求項1記載のグラウト注入具。
【請求項6】
積石を積み上げて構成された石積擁壁の内部に形成された空洞に、グラウトを注入し硬化させることで該石積擁壁の補修を行う石積補修工法であって、
石積擁壁の各積石間に開いた目地に、請求項1乃至5の何れか一記載のグラウド注入具の先込部の先端部分を差し込む注入具設定工程と、
目地に差し込まれた前記グラウド注入具の接続管部に、グラウト圧送用ポンプの吐出ポートに接続したグラウト注入用ホースの先端を差し込み、又は該グラウト注入用ホースの先端を接続するホース接続工程と、
グラウト注入ホースを介してグラウト注入具にグラウトとを圧送することで、グラウト注入具の先込部の注出口から目地内にグラウトを注出させ、目地内の空間にグラウトを充填するグラウト充填工程と、
目地内の空間にグラウトを充填した後、前記グラウド注入具を目地から抜脱する注入具抜脱工程と、
を備えたことを特徴とする石積補修工法。
【請求項7】
前記ホース接続工程に於いて、
前記グラウド注入具の接続管部に、前記グラウト注入用ホースの先端を差し込み、前記グラウト注入用ホースの先端部により前記グラウト注入具の前記先込部を内側から押し広げることにより、前記目地の入口部分の内壁と前記先込部の外壁とを密着させた状態とすることを特徴とする請求項6記載の石積補修工法。
【請求項8】
前記グラウド注入具は、請求項1乃至3の何れか一のグラウド注入具であって、
前記ホース接続工程に於いて、
前記グラウド注入具の接続管部に、前記グラウト注入用ホースの先端を差し込み、前記グラウト注入具の前記先込部の内壁をガイドとして前記グラウト注入用ホースの先端が前記グラウト注入具の前記先込部の先端の前記注出口から突出するまで前記グラウト注入用ホースの先端を目地の内部に差し込むことを特徴とする請求項6記載の石積補修工法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、目地開きやゆるみの生じた石積擁壁の補修に使用するグラウト注入具及びそれを用いた石積補修工法に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
目地開きやゆるみが生じた石積擁壁を補修する場合、目地内部に無収縮モルタル、水ガラス、合成樹脂(エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂等)などのグラウト材を注入し、硬化させることにより、石積擁壁の補強が行われる。斯かる石積擁壁の補修工法としては、特許文献1~7に記載の技術が公知である。
【0003】
特許文献1記載の擁壁の補強方法は、石積み(1)(擁壁)の隙間(6)にモルタル(12)(充填材)を注入する際に、石積み(1)を貫通する狭い貫通孔(7)を形成して、その貫通孔(7)に有孔管(8)を挿入し、該有孔管(8)を通してモルタル(12)を注入することにより、石積み(1)の背面の空洞部(5)にまで十分にモルタル(12)を充填させる(仝文献図1参照)。有孔管(8)は、内径35~45mm、外径40~55mm、長さ400~600mmとされている(仝文献請求項5参照)。貫通孔と有孔管との間の隙間、及び、擁壁の隙間にそれぞれシール用充填材を注入することによって前記隙間をシールし、有孔管に注入ノズルを接続し、該注入ノズルから有孔管を通して空洞部に充填材を吐出圧力0.1~0.5MPaで加圧して注入し、充填材の注入後に有孔管を貫通孔から除去し、有孔管を除去した後の貫通孔を新たな充填材でシールする。(仝文献〔0008〕参照)
【0004】
特許文献2記載の石積み補強工法は、目地の会合部分を削孔し、グラウト注入ポンプの吐出口に接続された注入用ホースを直接挿入し、該注入用ホースから充填剤を注入する(仝文献図6参照)。
【0005】
特許文献3記載の石積擁壁の補強工法では、積石(2)の目地(6)に排水部材を挿入し、目地(6)からノズル(8)を挿入し、ノズル(8)を通して空洞(5)奥壁に発泡固化剤を噴射発泡させ奥壁表面全体を被覆する遮壁(9)を形成する(仝文献図1参照)。このとき、隣り合う積石(2)と積石(2)とが密着していて、作業に必要な程度の目地6の隙間がない場合には、ピックなどのハツリ工具によって十分な隙間が確保できる程度に目地(6)を削る(仝文献〔0025〕参照)。遮壁(9)の発泡固化剤が固化した後に積石(2)の目地(6)から空洞(5)の内部に充填材(グラウト)(10)を注入し空洞(5)を充填する。充填剤(10)の注入は、モルタル注入器や漏斗などを用いて流し込むことにより行ったり、モルタル吹付機(11)を使用して吹きつけにより充填する(仝文献〔0037〕,図4参照)。
【0006】
特許文献4記載の石積擁壁補強方法では、まず、組み付けられた積石(1)とその裏の内面体(積石(1)の裏側部分)とを備えた石積擁壁の積石(1)の目地(1a)をシール材で塞ぎ、積石(1)の表面側から内面体の間隔にグラウト材を注入するための注入口(12)を設ける。例えば大/小口径が50mm/30mmで長さ100mm程度のグラウト材注入用ホース先端の口金やこれに相当する塩ビ管等の形筒(13a)を目地(1a)に挿入し、その周囲にシール材を沿わせて固めた後に抜いて形成する。シール材は、無機質早強性セメントにシリカ系珪砂6~7号と有機性接着剤とを適当な割合で混合し、これに水を加えて練り上げることによって作られる。設置場所は、1列の目地の上方で間隔の広い所や、目地近傍の石の端を少し削った所とし、その数は1m

当たり2~3個所とする(仝文献〔0018〕)。次いで、ポンプにより注入口(12)からグラウト材を注入する。グラウト材が固形化した後に、表面側から削孔機を用いてグラウト材の注入されている所のコア(16)を抜く。コアを抜いた跡に水濾過体(17)を設置する。
【0007】
特許文献5記載の石積みの補修方法では、まず、各間知石(2)の目地(13)を、高圧洗浄装置から噴射される高圧水により洗浄し、コケやごみ等の異物を除去し、次に、洗浄された目地(13)に、エポキシ樹脂からなる下地剤(22)を塗布し固化させる。次に、下地が形成された目地(13)に、粘土状のエポキシ樹脂からなる接合剤(23)を、ガンタイプの注入機によって充填し、又は手詰めにより充填し、目地(13)を密封する。次に、間知石(2)の面(14)から背面部(6)の裏込材層(20)まで、ホールソーを用いて貫通穴を開けて塩化ビニルの排水管(26)を配設する。この目地(13)を密封しつつ接着する一連の作業を、谷積みされた間知石(2)の、例えば、2段目まで実施する。次に、目地(13)が密封、接着されていない、谷積みされた間知石(2)の2段目より上側の目地(13)から、充填材(27)(モルタル)を漏斗(28)を用いて流し込む。流し込まれたモルタル(27)は、自重によって流動し、目地(13)が補修された石積み(1)の空洞(21)に充填される。空洞(21)に充填されたモルタル(27)が硬化した後、谷積みされた間知石(2)の2段目より上側において、目地(13)を密封、接着する作業から空洞(21)にモルタル(27)を充填する作業までを繰り返し行い、石積み(1)の全面の補修が完了する。(仝文献〔0014〕~〔0016〕,図4参照)
【0008】
特許文献6記載のの石積壁の耐震補強方法では、石積壁の表面で4個の積石材がほぼ会合する積石会合部(P1)付近の積石材(2B)等をコア抜きカッター(11)で除去し外部から胴込石領域に到達する挿入開口(12)を形成し、前端が尖端部(13b)で開口後端が流入口(13c)となる打込注入管(13)を、挿入開口(12)から挿入し衝打を加えて押し込み、打込注入管(13)の吐出孔(13d1)等が略上方に向くようにしてグラウト材(16)を注入した後に打込注入管(13)を引き抜いて硬化させ略球根状の固化領域を 4個の積石材の背後と地盤(G)との間に形成する工程を繰り返し、固化領域を石積壁の表面から見た平面配置が略散点状になるように複数形成させる(仝文献図1,図3,図4参照)。
【0009】
特許文献7記載のの石積の補強方法では、まず、伸縮自在の柔軟なシート製の袋(1)をパイプ(2)の先端側に被せ、石積(A)の隙間(目地)(7)から挿入して空洞の奥まで至らしめる(仝文献〔0017〕,図1)。袋(1)には、厚さ0.02~1.20mm、幅30~60cm、長さ60~120cm、容量0.002~0.010m3程度の伸縮自在のゴム製や合成樹脂材料等の袋が使用され、パイプ(2)には、ポリ塩化ビニルの配管用パイプなどの切断が容易な合成樹脂パイプが用いられる(仝文献〔0014〕~〔0015〕)。次に、パイプ(2)に接続用の器具により充填材供給用のホースを接続し、パイプ(2)を通じて袋(1)内に充填材(13)を充填し、袋(1)を介して充填材(13)を空洞内に充満させ、充填材(13)を硬化させ、石積の表面に合わせて硬化した充填材(13)をパイプ(2)ごと切除し、切断面に積み石(11)と同色の防水塗装を施す(仝文献〔0018〕~〔0021〕)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開2017-040162号公報
特開2022-101245号公報
特開2015-040463号公報
特開2000-355949号公報
特開2005-036636号公報
特開2006-283309号公報
特開平09-256393号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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