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公開番号2025084359
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-03
出願番号2023198203
出願日2023-11-22
発明の名称ニッケル亜鉛二次電池
出願人FDK株式会社
代理人弁理士法人鷲田国際特許事務所
主分類H01M 4/52 20100101AFI20250527BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】サイクル後の容量維持率が良好なニッケル亜鉛二次電池を提供する。
【解決手段】ニッケル亜鉛二次電池は、正極と、負極と、アルカリ電解液と、を有する。前記正極は、ニッケル複合水酸化物を含むベース粒子と、前記ベース粒子の表面を覆う、コバルト化合物を含む被覆層と、を有する複合粒子を含む。前記複合粒子は、転換電子収量法による測定で得られるコバルトのX線吸収微細構造(XAFS)スペクトルにおいて、入射X線のエネルギーをx、X線の吸収量をyとしたときに、入射X線のエネルギーxが7730eV以上7736eV以下である範囲において、Δy/Δxが常に0以下である、
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
正極と、負極と、アルカリ電解液と、を有するニッケル亜鉛二次電池であって、
前記正極は、ニッケル複合水酸化物を含むベース粒子と、前記ベース粒子の表面を覆う、コバルト化合物を含む被覆層と、を有する複合粒子を含み、
前記複合粒子は、転換電子収量法による測定で得られるコバルトのX線吸収微細構造(XAFS)スペクトルにおいて、入射X線のエネルギーをx、X線の吸収量をyとしたときに、入射X線のエネルギーxが7730eV以上7736eV以下である範囲において、Δy/Δxが常に0以下である、
ニッケル亜鉛二次電池。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
正極と、負極と、アルカリ電解液と、を有するニッケル亜鉛二次電池であって、
前記正極は、ニッケル複合水酸化物を含むベース粒子と、前記ベース粒子の表面を覆う、コバルト化合物を含む被覆層と、を有する複合粒子を含み、
前記複合粒子は、X線のエネルギーEを20keVとして得たX線回折(XRD)プロファイルにおいて、CoOOHのミラー指数(110)面の回折ピークが、2θ=25.52°以上に現れる、
ニッケル亜鉛二次電池。
【請求項3】
前記被覆層は、リチウムがドープされたコバルト化合物を含む、
請求項1又は2に記載のニッケル亜鉛二次電池。
【請求項4】
前記ベース粒子は、前記ニッケル複合水酸化物として、少なくとも亜鉛が固溶した水酸化ニッケルを含み、
前記複合粒子における前記亜鉛の固溶量は、前記複合粒子に対して5~10質量%である、
請求項1又は2に記載のニッケル亜鉛二次電池。
【請求項5】
前記負極は、亜鉛または亜鉛酸化物の粒子を含む、
請求項1又は2に記載のニッケル亜鉛二次電池。
【請求項6】
前記アルカリ電解液は、亜鉛イオンを含み、
前記アルカリ電解液における前記亜鉛イオンの濃度は、酸化亜鉛換算で4質量%以上である、
請求項1又は2に記載のニッケル亜鉛二次電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ニッケル亜鉛二次電池に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
ニッケル亜鉛二次電池は、ニッケル水素二次電池の水素吸蔵合金負極を、亜鉛又は亜鉛化合物を含む負極に置き換えた電池として知られている。亜鉛は、資源的に豊富であり、安価・環境負荷が小さい材料である。また、ニッケル亜鉛二次電池は、開回路電圧が1.8Vと高く、理論エネルギー密度が高く、出力が高い等のメリットを有する。
【0003】
ニッケル亜鉛二次電池の正極活物質としては、水酸化ニッケル等のニッケル複合水酸化物が使用されている。例えば、特許文献1には、正極活物質として、水酸化ニッケルを含む粒子を用いたニッケル亜鉛二次電池が開示されている。
【0004】
水酸化ニッケルは、ニッケル水素二次電池でも正極として使用されている。ニッケル水素二次電池では、水酸化ニッケルの利用率やサイクル特性等の向上を目的として、ZnやMg、Co等の各種元素を水酸化ニッケルに固溶させたり、コバルト化合物を含む被覆層でニッケル複合水酸化物を含むベース粒子をコートしたりする方法が検討されている。
【0005】
例えば、特許文献2では、正極活物質として、亜鉛が1.5~2.8質量%固溶した水酸化ニッケル粉末を含むニッケル水素電池が開示されている。当該文献では、亜鉛の固溶量を1.5~2.8質量%とすることで、水酸化ニッケルの充填容量密度を維持しつつ、正極活物質の膨潤を抑制できるとされている。
【0006】
また、特許文献3では、正極活物質として、コバルト酸化物を含む被覆層を含み、X線吸収微細構造(XAFS)において、Co L

-edgeが780.5eV以上783eV以下の領域にピークトップを有する複合粒子を含むニッケル水素電池が開示されている。特許文献3は、この複合粒子は電子伝導性が高いため、ニッケル水素電池のハイレート特性を向上させ得るとしている。特許文献3には、ニッケルと亜鉛とのモル比がNi:Zn=0.96:0.04となるように亜鉛を固溶して、この正極活物質を得たことが記載されている。
【0007】
このように、ニッケル水素二次電池では、水酸化ニッケルへの亜鉛の固溶等は一般的に行われている。但し、亜鉛の固溶量が過剰になると、容量の低下等を生じるため、水酸化ニッケルに対して5質量%よりも少なくすることが一般的である。
【0008】
なお、非特許文献1には、コバルトが3価以上に高次化された高次コバルト化合物と、価数が3価以下の一般的なオキシ水酸化コバルトとの違いが記載されている。非特許文献1には、上記高次コバルト化合物は、XAFSスペクトルにおいて、入射X線のエネルギー7736eV付近におけるピークの消失を示すと記載されている。また、非特許文献1には、上記高次コバルト化合物は、X線回折(XRD)プロファイルにおいて、CoOOHのミラー指数(110)面の回折ピークが高角度側にシフトすると記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2023-144770号公報
特開平5-290841号公報
特開2019-204764号公報
【非特許文献】
【0010】
Shigekazu Yasuokaら、” Development of Highly Durable Ni-MH Batteries through Introduction of Highly Conductive Co Compound-Coated Ni(OH)2Technology”、ESC Transactions, 2015年、Vol.66、Number.8、p.19
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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