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公開番号2025082006
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-28
出願番号2023195176
出願日2023-11-16
発明の名称空気二次電池用の空気極、及びこの空気極の製造方法
出願人FDK株式会社
代理人弁理士法人相原国際知財事務所
主分類H01M 4/86 20060101AFI20250521BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】従来よりも触媒の使用量を削減できるとともに、出力特性及び耐久性にも優れる空気二次電池用の空気極、及びこの空気極の製造方法を提供する。
【解決手段】空気極2は、ニッケルフォーム9aと、ニッケルフォーム9aの一方側に圧着されたガス拡散層6と、ニッケルフォーム9aの他方側に形成された触媒層8と、を備えており、ガス拡散層6は、空気二次電池4における大気に臨む位置に位置付けられ、導電性を有する第1の導電材と、撥水性を有する第1のフッ素樹脂とを含んでおり、触媒層8は、空気二次電池4における内部に位置付けられ、酸素発生及び酸素還元の二元機能を有する触媒と、導電性を有する第2の導電材と、撥水性を有する第2のフッ素樹脂とを含んでいる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
空気二次電池の正極に用いられる空気二次電池用の空気極であって、
前記正極の芯体となる金属発泡体と、
前記金属発泡体の一方側に圧着されたガス拡散層と、
前記金属発泡体の他方側に形成された触媒層と、を備えており、
前記ガス拡散層は、前記空気二次電池における大気に臨む位置に位置付けられ、導電性を有する第1の導電材と、撥水性を有する第1のフッ素樹脂とを含んでおり、
前記触媒層は、前記空気二次電池における内部に位置付けられ、酸素発生及び酸素還元の二元機能を有する触媒と、導電性を有する第2の導電材と、撥水性を有する第2のフッ素樹脂とを含んでいる、空気二次電池用の空気極。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
前記ガス拡散層に含まれる前記第1のフッ素樹脂の比率は、前記触媒層に含まれる第2のフッ素樹脂の比率よりも高い、請求項1に記載の空気二次電池用の空気極。
【請求項3】
前記第1の導電材は、第1の黒鉛粒子であり、前記第2の導電材は、第2の黒鉛粒子であり、
前記第1の黒鉛粒子の平均粒径は、前記第2の黒鉛粒子の平均粒径よりも大きい、請求項1に記載の空気二次電池用の空気極。
【請求項4】
前記触媒は、組成式がBi

Ru



で表されるパイロクロア型のビスマスルテニウム複合酸化物を含んでいる、請求項1~3の何れかに記載の空気二次電池用の空気極。
【請求項5】
前記触媒層は、マンガン酸化物を更に含んでいる、請求項4に記載の空気二次電池用の空気極。
【請求項6】
金属発泡体を準備する金属発泡体準備工程と、
前記金属発泡体の一方側にガス拡散層を形成させるために用いられるガム状のガス拡散層前駆体を作製するガス拡散層前駆体作製工程と、
前記ガス拡散層とは前記金属発泡体を挟んで反対側に位置付けられる触媒層を形成するために用いられる触媒層スラリーを準備する触媒層スラリー準備工程と、
前記ガス拡散層前駆体作製工程において作製されたガム状のガス拡散層前駆体を前記金属発泡体の一方側に圧着させる圧着工程と、
前記金属発泡体に圧着された前記ガス拡散層前駆体に熱処理を施し、前記ガス拡散層を形成するガス拡散層形成熱処理工程と、
前記金属発泡体における前記ガス拡散層が圧着された一方側とは反対の他方側に、前記触媒層スラリーを塗布する触媒層スラリー塗布工程と、
前記金属発泡体に塗布された前記触媒層スラリーに熱処理を施し、前記触媒層を形成する触媒層形成熱処理工程と、を備えている空気二次電池用の空気極の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、空気二次電池用の空気極、及びこの空気極の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、大気中の酸素を正極活物質とする空気電池が、エネルギー密度が高く、小型、軽量化が容易であること等の理由から注目を集めている。このような空気電池においては、亜鉛空気一次電池が補聴器用の電源として実用化されている。
【0003】
また、充電が可能な空気電池として、負極用金属に、Zn、Fe、Al、Mg、水素吸蔵合金などを用いる空気二次電池の研究がなされており、このような空気二次電池は、リチウムイオン二次電池のエネルギー密度を超える可能性がある新しい二次電池として期待されている。
【0004】
このような空気二次電池の一種として、電解液にアルカリ性水溶液(以下、アルカリ電解液とも表記する)を用いる空気二次電池が知られている(例えば、特許文献1参照)。上記の空気二次電池のようにアルカリ電解液を用いる空気二次電池では、正極(以下、空気極とも表記する)において以下に示すような充放電反応が起こる。
【0005】
充電(酸素発生反応):4OH

→O

+2H

O+4e

・・・(I)
放電(酸素還元反応):O

+2H

O+4e

→4OH

・・・(II)
【0006】
ここで、空気二次電池では、放電時に空気中の酸素が還元されて水酸化物イオンがアルカリ電解液中に生成され、充電時にアルカリ電解液中の水酸化物イオンが酸化されて酸素及び水が生成される。充電時に生成された酸素は、空気極内部の空孔を通って、空気極における大気に開放されている部分から大気中に放出される。
【0007】
空気二次電池においては、正極である空気極に、上記した充放電反応を促進させる触媒が用いられている。この触媒は、酸素還元及び酸素発生の二元機能を有しており、酸素還元および酸素発生反応に対する高い活性と耐久性を持っていることが要求される。このような触媒としては、例えば、パイロクロア型構造のビスマスルテニウム複合酸化物が挙げられる。
【0008】
空気極は、上記した触媒を含む空気極合剤が芯体に保持された形状をなしている。この空気極合剤は、上記した触媒と、電子伝導性を担う導電材と、撥水剤であるフッ素樹脂とを含んでおり、多数の微細な空孔を含む多孔質構造をなしており、この空孔にアルカリ電解液や酸素が取り込まれる。
【0009】
空気極においては、触媒、電解液、及び空気(酸素)により固体-液体-気体の三相界面が形成されている。放電時には、上記した三相界面で酸素が還元されてOH

イオンとなって電解液中に拡散する。このため、放電特性を高めるためには、放電反応の効率を上げるべく、三相界面を多く形成すること、及び三相界面への酸素の供給を速やかに行うことができる空気の通り道が必要である。
【0010】
また、空気極においては、充電時の高い電位や酸化雰囲気においても安定であることが要求され、更に充電時の酸素発生による触媒の脱落を抑制することができるとともに、発生した酸素を系外に速やかに排出することができる特性を有することが要求されている。
(【0011】以降は省略されています)

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