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公開番号2025084213
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-03
出願番号2023197940
出願日2023-11-22
発明の名称インバータの制御方法、及び、インバータの制御装置
出願人日産自動車株式会社
代理人弁理士法人後藤特許事務所
主分類H02M 7/48 20070101AFI20250527BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】状況に応じてデッドタイムを変更し、還流電流の導通損失を低減するインバータの制御方法、及び、制御装置を提供する。
【解決手段】ゲート電圧VGによってドレイン(D)及びソース(S)間を導通させるチャネルを形成し、還流電流U-,L-を流すボディダイオード23を含み、かつ、チャネルによる逆導通性を有するスイッチング素子UU~WLを用いて、PWM制御により、入力された直流電力(Vdc)を交流電力に変換し、交流電力を回転電機10に供給するインバータ12の制御方法である。この制御方法では、ボディダイオード23に還流電流U-,L-が流れるときに、デッドタイムτを空けて、ソース(S)及びドレイン(D)間が導通するようにゲート電圧VGを制御し、かつ、スイッチング素子UU~WLのスイッチング頻度に応じてデッドタイムτを変更する。
【選択図】図9
特許請求の範囲【請求項1】
ゲート電圧によってドレイン及びソース間を導通させるチャネルを形成し、還流電流を流すボディダイオードを含み、かつ、前記チャネルによる逆導通性を有するスイッチング素子を用いて、PWM制御により、入力された直流電力を交流電力に変換し、前記交流電力を回転電機に供給するインバータの制御方法であって、
前記ボディダイオードに前記還流電流が流れるときに、デッドタイムを空けて、前記ドレイン及び前記ソース間が導通するように前記ゲート電圧を制御し、かつ、
前記スイッチング素子のスイッチング頻度に応じて前記デッドタイムを変更する、
インバータの制御方法。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
請求項1に記載のインバータの制御方法であって、
前記PWM制御のキャリア周波数を予め定める周波数閾値と比較することによって、前記スイッチング頻度を判定し、
前記キャリア周波数が前記周波数閾値よりも大きい場合、前記キャリア周波数が前記周波数閾値以下である場合と比較して、前記デッドタイムを短くする、
インバータの制御方法。
【請求項3】
請求項1に記載のインバータの制御方法であって、
前記回転電機の回転速度を予め定める回転速度閾値と比較することによって、前記スイッチング頻度を判定し、
前記回転速度が前記回転速度閾値よりも大きい場合、前記回転速度が前記回転速度閾値以下である場合と比較して、前記デッドタイムを短くする、
インバータの制御方法。
【請求項4】
請求項1に記載のインバータの制御方法であって、
前記スイッチング素子のスイッチング速度に基づいて、前記デッドタイムが変更可能か否かを判定し、
前記デッドタイムが変更可能であるときに、前記スイッチング頻度に応じて、前記デッドタイムを変更する、
インバータの制御方法。
【請求項5】
請求項4に記載のインバータの制御方法であって、
前記スイッチング素子のゲート抵抗が可変であり、前記ゲート抵抗の変更によって前記スイッチング速度を変更するときには、前記ゲート抵抗の値によって前記デッドタイムが変更可能か否かを判定する、
インバータの制御方法。
【請求項6】
請求項1に記載のインバータの制御方法であって、
前記スイッチング頻度に応じて前記デッドタイムを変更するときには、さらに、前記直流電力の電圧である直流電圧を予め定める電圧閾値と比較し、
前記直流電圧が前記電圧閾値よりも小さい場合、前記直流電圧が前記電圧閾値以上である場合と比較して、前記デッドタイムを短くする、
インバータの制御方法。
【請求項7】
請求項1に記載のインバータの制御方法であって、
前記スイッチング頻度に応じて前記デッドタイムを変更するときには、さらに、前記回転電機に流れる電流である回転電機電流を予め定める電流閾値と比較し、
前記回転電機電流が前記電流閾値よりも大きい場合、前記回転電機電流が前記電流閾値以下である場合と比較して、前記デッドタイムを短くする、
インバータの制御方法。
【請求項8】
請求項1に記載のインバータの制御方法であって、
前記回転電機が有する複数の相ごとに、前記スイッチング素子のスイッチング頻度に応じて前記デッドタイムを変更する、
インバータの制御方法。
【請求項9】
請求項1に記載のインバータの制御方法であって、
前記PWM制御のキャリア周波数が予め定める周波数閾値よりも大きく、前記直流電力の電圧である直流電圧が予め定める電圧閾値よりも小さく、かつ、前記回転電機に流れる電流である回転電機電流が予め定める電流閾値である場合の前記デッドタイムが最低確保値以上となるように、前記デッドタイムを設定する、
インバータの制御方法。
【請求項10】
ゲート電圧によってドレイン及びソース間を導通させるチャネルを形成し、還流電流を流すボディダイオードを含み、かつ、前記チャネルによる逆導通性を有するスイッチング素子を用いて、PWM制御により、入力された直流電力を交流電力に変換し、前記交流電力を回転電機10に供給するインバータの制御装置であって、
前記ボディダイオードに前記還流電流が流れるときに、デッドタイムを空けて、前記ドレイン及び前記ソース間が導通するように前記ゲート電圧を制御し、かつ、
前記スイッチング素子のスイッチング頻度に応じて前記デッドタイムを変更する、
インバータの制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、インバータの制御方法、及び、制御装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、電力変換装置において電圧駆動型半導体素子を用いる場合に、デッドタイムが不足して正負アームが短絡し、装置に過電流が流れることを防ぐために、半導体素子に流れる電流が所定値以上のときにはデッドタイムを短くし、半導体素子に流れる電流が所定値以下のときにはデッドタイムを長くすることを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平10-337046号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
インバータ(電力変換装置)は、入力された直流電力を、回転電機等に供給するための交流電力に変換するために用いられる。インバータでは、スイッチング素子として、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)やMOSFET(金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ)等が用いられる。
【0005】
インバータに用いるスイッチング素子は、電力の伝送効率を高めるために基板の表裏方向に電流を流す縦型の層構造に形成される。特に、インバータに用いるMOSFET(パワーMOSFET)は、この縦型の層構造によって必然的に、ソース-ドレイン間に逆バイアスが印加されたときに還流電流を流すダイオード(いわゆるボディダイオード)を含む。
【0006】
MOSFETは、チャネルによる逆導通性がある。すなわち、MOSFETは、ゲート電圧の制御によってソース-ドレイン間に形成するチャネルによっても還流電流を流すことができる。そして、チャネルの導通損失は、ボディダイオードの導通損失よりも小さい。このため、スイッチング素子としてMOSFETを用いるインバータでは、順方向に電流を流すタイミングだけでなく、還流電流が流れるタイミングにおいてもチャネルを形成することによって、還流電流の導通損失を低減することが望ましい。
【0007】
しかし、インバータでは、短絡防止のためにデッドタイムが設けられる。そして、デッドタイムの期間においては、上記のように、還流電流を流すためにチャネルを形成することができないので、ボディダイオードに還流電流が流れることになる。そして、デッドタイムの設定は、状況によっては過大となっており、低減可能である。したがって、状況に応じて適切にデッドタイムを変更(調整)し、還流電流の導通損失をさらに低減することが求められている。
【0008】
本発明は、状況に応じてデッドタイムを変更し、還流電流の導通損失を低減することができるインバータの制御方法、及び、制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のある態様は、ゲート電圧によってソース及びドレイン間を導通させるチャネルを形成し、還流電流を流すボディダイオードを含み、かつ、チャネルによる逆導通性を有するスイッチング素子を用いて、PWM制御により、入力された直流電力を交流電力に変換し、交流電力を回転電機に供給するインバータの制御方法である。このインバータの制御方法では、ボディダイオードに還流電流が流れるときに、デッドタイムを空けて、ソース及びドレイン間が導通するようにゲート電圧を制御し、かつ、スイッチング素子のスイッチング頻度に応じてデッドタイムを変更する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、状況に応じてデッドタイムを変更し、還流電流の導通損失を低減するインバータの制御方法、及び、制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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