TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025083149
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-30
出願番号
2023196879
出願日
2023-11-20
発明の名称
身体活動量の低下に伴って生じる臭気を改善する物質の評価・スクリーニング方法
出願人
ロート製薬株式会社
代理人
弁理士法人 津国
主分類
G01N
33/497 20060101AFI20250523BHJP(測定;試験)
要約
【課題】本発明は、身体活動量の低下に伴って発生、増加する臭気の原因を見出し、それを改善できる方法を提案することを目的とする。また、このような方法を活用し、それぞれの健康度に合った適切なヘルスケア製品を提供することも目的とする。
【解決手段】本発明は、被験物質の使用による、体臭中に含まれるプロピオン酸、カプリル酸及びカプリン酸から成る群より選択される少なくとも1種の脂肪酸の含有量の変化を指標として、被験物質の、身体活動量の低下に伴う臭気(こもり臭(引きこもり臭)、介護臭、寝たきり臭、老人臭、高齢者臭、シニア臭等)の抑制効果を評価する、身体活動量の低下に伴う臭気の抑制、除去、マスキング及び/又はハーモナージュ効果の評価方法である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
被験物質の使用による、体臭中に含まれるプロピオン酸、カプリル酸及びカプリン酸から成る群より選択される少なくとも1種の脂肪酸の含有量の変化を指標として、被験物質の、身体活動量の低下に伴う臭気の抑制効果を評価する、身体活動量の低下に伴う臭気の抑制及び/又は除去効果の評価方法。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
被験物質の使用による、体臭中に含まれるプロピオン酸、カプリル酸及びカプリン酸から成る群より選択される少なくとも1種の脂肪酸の含有量の変化を指標として、身体活動量の低下に伴う臭気の抑制効果を有する物質をスクリーニングする、身体活動量の低下に伴う臭気の抑制及び/又は除去作用を有する物質のスクリーニング方法。
【請求項3】
被験物質による、プロピオン酸、カプリル酸及びカプリン酸から成る群より選択される少なくとも1種の脂肪酸から発生する臭気の変化を指標として、被験物質の、身体活動量の低下に伴う臭気の抑制効果を評価する、身体活動量の低下に伴う臭気の抑制、除去、マスキング及び/又はハーモナージュ効果の評価方法。
【請求項4】
被験物質による、プロピオン酸、カプリル酸及びカプリン酸から成る群より選択される少なくとも1種の脂肪酸から発生する臭気の変化を指標として、身体活動量の低下に伴う臭気の抑制効果を有する物質をスクリーニングする、身体活動量の低下に伴う臭気の抑制、除去、マスキング及び/又はハーモナージュ作用を有する物質のスクリーニング方法。
【請求項5】
体臭に含まれるプロピオン酸、カプリル酸及びカプリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸の含有量を低下させること、又は上記脂肪酸から発生する臭気を抑制、除去、マスキング及び/若しくはハーモナージュすることにより、身体活動量の低下に伴う臭気による不快感、暗さ、不安な気持ち、憂鬱な気持ち及び/又はいらいら感を軽減する方法。
【請求項6】
被験物質の使用による、体臭中に含まれるプロピオン酸、カプリル酸及びカプリン酸から成る群より選択される少なくとも1種の脂肪酸の含有量の変化を指標とすること、又は上記脂肪酸から発生する臭気の抑制、除去、マスキング及び/又はハーモナージュ効果を指標として、身体活動量の低下に伴う臭気による不快感、暗さ、不安な気持ち、憂鬱な気持ち及び/又はいらいら感を軽減する物質をスクリーニングする方法。
【請求項7】
身体活動量の低下に伴う臭気の成分として、プロピオン酸、カプリル酸及びカプリン酸から成る群より選択される少なくとも1種の脂肪酸を少なくとも含む、身体活動量の低下に伴う臭気モデル組成物。
【請求項8】
プロピオン酸、カプリル酸及びカプリン酸から成る群より選択される少なくとも1種の脂肪酸を少なくとも含む組成物であって、身体活動量の低下のレベルを判定する指標として用いられる、身体活動量の低下のレベル判定用指標剤。
【請求項9】
上記身体活動量の低下が、介護状態、引きこもり、身体の障害のいずれかによるものである、請求項8に記載の身体活動量の低下のレベル判定用指標剤。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、身体活動量の低下に伴って生じる臭気を改善する物質の評価・スクリーニング方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、高齢者等の介護にかかわる臭気は、介護に携わる人々にとっては深刻な悩みのひとつとなっている。介護空間に漂う独特の臭いは、尿や便が主な発生源とされ、中でも、尿漏れ等で床や寝具についた尿が、時間の経過と共に不快な臭いとなって漂うことが大きな原因と考えられている。また、加齢臭、入浴及び着替えの回数の減少による皮脂臭等も原因と考えられている。このような介護空間の臭い対策としては、臭いの原因を取り除き、衣類や寝具を清潔に保つために、こまめな掃除や洗濯を行うことが奨められている。また、介護空間全体に漂う臭いのケアとしては、専用の消臭剤等も活用されている。
【0003】
また、介護空間に存在する臭気をより忠実に再現した疑似介護臭としてサリチル酸のエステル等を含む組成物を調製し、それを用いて消臭効果を評価する方法が知られている(特許文献1参照:特開2019-203096号公報)。また、特定のフェノール類、アルデヒド類等を含む疑似介護臭組成物を用い、介護臭の不快感の評価をする方法(特許文献2参照:特開2017-165959号公報)等が開発されている。しかし、このような従来から知られている疑似介護臭が実際の介護臭を十分に再現しているとは言えない場合もあり、介護臭に対する新しいアプローチが強く求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-203096号公報
特開2017-165959号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、かかる状況に鑑みてなされたものであり、身体活動量の低下に伴って発生、増加する臭気の原因を見出し、それらを改善できる方法を提案することを目的とする。また、このような方法を活用し、それぞれの健康度に合った適切なヘルスケア製品を提供することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決するために、高齢者等の身体活動量と体臭の関係について研究を行った。その結果、身体活動量が著しく低下した高齢者の体臭では、特定の脂肪酸成分が顕著に増加していることを見出した。さらにこれらの成分が、介護者の不快感、不安感等の原因になっている可能性があることも明らかにした。本発明者らは、上記特定の脂肪酸成分の体臭における増減を指標として、身体活動量の低下に伴って発生、増加する臭気を改善する物質を評価・スクリーニングする方法等を見出した。即ち、本発明の要旨は以下の通りである。
【0007】
[1]被験物質の使用による、体臭中に含まれるプロピオン酸、カプリル酸及びカプリン酸から成る群より選択される少なくとも1種の脂肪酸の含有量の変化を指標として、被験物質の、身体活動量の低下に伴う臭気の抑制効果を評価する、身体活動量の低下に伴う臭気の抑制及び/又は除去効果の評価方法。
[2]被験物質の使用による、体臭中に含まれるプロピオン酸、カプリル酸及びカプリン酸から成る群より選択される少なくとも1種の脂肪酸の含有量の変化を指標として、身体活動量の低下に伴う臭気の抑制効果を有する物質をスクリーニングする、身体活動量の低下に伴う臭気の抑制及び/又は除去作用を有する物質のスクリーニング方法。
[3]被験物質による、プロピオン酸、カプリル酸及びカプリン酸から成る群より選択される少なくとも1種の脂肪酸から発生する臭気の変化を指標として、被験物質の、身体活動量の低下に伴う臭気の抑制効果を評価する、身体活動量の低下に伴う臭気の抑制、除去、マスキング及び/又はハーモナージュ効果の評価方法。
[4]被験物質による、プロピオン酸、カプリル酸及びカプリン酸から成る群より選択される少なくとも1種の脂肪酸から発生する臭気の変化を指標として、身体活動量の低下に伴う臭気の抑制効果を有する物質をスクリーニングする、身体活動量の低下に伴う臭気の抑制、除去、マスキング及び/又はハーモナージュ作用を有する物質のスクリーニング方法。
[5]体臭に含まれるプロピオン酸、カプリル酸及びカプリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸の含有量を低下させること、又は上記脂肪酸から発生する臭気を抑制、除去、マスキング及び/若しくはハーモナージュすることにより、身体活動量の低下に伴う臭気による不快感、暗さ、不安な気持ち、憂鬱な気持ち及び/又はいらいら感を軽減する方法。
[6]被験物質の使用による、体臭中に含まれるプロピオン酸、カプリル酸及びカプリン酸から成る群より選択される少なくとも1種の脂肪酸の含有量の変化を指標とすること、又は上記脂肪酸から発生する臭気の抑制、除去、マスキング及び/又はハーモナージュ効果を指標として、身体活動量の低下に伴う臭気による不快感、暗さ、不安な気持ち、憂鬱な気持ち及び/又はいらいら感を軽減する物質をスクリーニングする方法。
[7]身体活動量の低下に伴う臭気の成分として、プロピオン酸、カプリル酸及びカプリン酸から成る群より選択される少なくとも1種の脂肪酸を少なくとも含む、身体活動量の低下に伴う臭気モデル組成物。
[8]プロピオン酸、カプリル酸及びカプリン酸から成る群より選択される少なくとも1種の脂肪酸を少なくとも含む組成物であって、身体活動量の低下のレベルを判定する指標として用いられる、身体活動量の低下のレベル判定用指標剤。
[9]上記身体活動量の低下が、介護状態、引きこもり、身体の障害のいずれかによるものである、[8]に記載の身体活動量の低下のレベル判定用指標剤。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、高齢者等の身体活動量の低下に伴う臭気を改善することができ、それぞれの健康度に合った適切なヘルスケア製品を提供することが可能となる。さらに、本発明によれば、高齢者のみならず、身体活動量が低下した若年層による臭気に対しても効果を奏することが期待される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
高齢者の体臭の臭いの強さに関する官能評価スコア
高齢者の体臭の不快度に関する官能評価スコア
高齢者の体臭の質に関する官能評価スコア
高齢者の体臭についての評価者の自覚症状に関する官能評価スコア
高齢者の体臭中のプロピオン酸含有量の比較(ヘッドスペース分析)
高齢者の体臭中のカプリル酸(オクタン酸)含有量の比較(ヘッドスペース分析)
高齢者の体臭中のカプリン酸(デカン酸)含有量の比較(ヘッドスペース分析)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書中で使用される用語は、特に言及しない限り、当該技術分野で通常用いられる意味で解釈される。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
日本精機株式会社
表示装置
20日前
株式会社エビス
水準器
19日前
株式会社チノー
測定装置
1日前
株式会社不二越
塵埃噴射装置
14日前
個人
浸透探傷試験方法
15日前
日本碍子株式会社
ガスセンサ
19日前
株式会社東芝
センサ
14日前
トヨタ自動車株式会社
制御装置
15日前
日本特殊陶業株式会社
ガスセンサ
13日前
株式会社チノー
検量線の取得方法
1日前
日本特殊陶業株式会社
ガスセンサ
14日前
個人
多段電磁加速による高力積衝撃試験機
7日前
TDK株式会社
アレイセンサ
15日前
株式会社不二越
X線測定装置
20日前
学校法人 中央大学
管内径推定装置
5日前
株式会社不二越
X線測定装置
20日前
株式会社TISM
センサ部材
25日前
東洋紡株式会社
ヘムタンパク質の安定化方法
8日前
TDK株式会社
計測装置
20日前
株式会社村田製作所
厚み測定装置
1日前
本田技研工業株式会社
車載検出器
1日前
エスペック株式会社
温度槽及び試験方法
21日前
栗田工業株式会社
水処理システム
18日前
個人
簡易・迅速タンパク質検出装置および方法
15日前
TDK株式会社
温度センサ
18日前
ローム株式会社
加速度センサ
15日前
Astemo株式会社
電子制御装置
22日前
トヨタ自動車株式会社
鋳巣の強度評価方法
5日前
株式会社 システムスクエア
検査選別装置
15日前
トヨタ自動車株式会社
バッテリ異常診断装置
25日前
株式会社北斗測量設計社
測量用ポール座標軸設置台
1日前
株式会社デンソー
熱抵抗測定方法
8日前
株式会社ナガセインテグレックス
水準器
19日前
東洋紡株式会社
測定試料希釈液および免疫測定キット
22日前
株式会社荏原製作所
センサホルダ
11日前
富士電機株式会社
レーザ式ガス分析装置
12日前
続きを見る
他の特許を見る