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公開番号2025083070
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-30
出願番号2023196738
出願日2023-11-20
発明の名称内燃機関の点火制御装置及び内燃機関の点火制御方法
出願人株式会社豊田自動織機
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類F02P 3/04 20060101AFI20250523BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】水素を燃料とする内燃機関において部品の追加を要せずに点火プラグの異常放電を抑制することができる内燃機関の点火制御装置及び内燃機関の点火制御方法を提供する。
【解決手段】内燃機関の点火制御装置100は、水素を燃料とする4サイクルの内燃機関1の点火制御装置であって、内燃機関1のクランク角を含む内燃機関1の運転状態に基づいて点火信号を生成するECU10と、点火信号に基づいて内燃機関1の点火プラグ30をスパークさせる点火装置31と、を備える。ECU10は、点火信号として、内燃機関1の圧縮行程又は膨張行程で点火プラグ30をスパークさせる第1点火信号と、内燃機関1の排気バルブ3bの開弁期間に点火プラグ30をスパークさせる第2点火信号と、を生成する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
水素を燃料とする４サイクルの内燃機関の点火制御装置であって、
前記内燃機関のクランク角を含む前記内燃機関の運転状態に基づいて点火信号を生成する点火信号生成部と、
前記点火信号に基づいて前記内燃機関の点火プラグをスパークさせる点火装置と、を備え、
前記点火信号生成部は、前記点火信号として、前記内燃機関の圧縮行程又は膨張行程で前記点火プラグをスパークさせる第１点火信号と、前記内燃機関の排気バルブの開弁期間に前記点火プラグをスパークさせる第２点火信号と、を生成する、内燃機関の点火制御装置。
続きを表示（約 550 文字）【請求項２】
前記点火信号生成部は、前記第２点火信号による点火コイルの通電時間が前記第１点火信号による前記点火コイルの通電時間よりも短くなるように、前記点火信号を生成する、請求項１に記載の内燃機関の点火制御装置。
【請求項３】
前記点火信号生成部は、前記排気バルブの開弁期間の後半における前記内燃機関の吸気バルブの閉弁期間に前記点火プラグをスパークさせるように、前記第２点火信号を生成する、請求項１又は２に記載の内燃機関の点火制御装置。
【請求項４】
水素を燃料とする４サイクルの内燃機関の点火制御方法であって、
前記内燃機関のクランク角を含む前記内燃機関の運転状態に基づいて点火信号を生成する点火信号生成部と、前記点火信号に基づいて前記内燃機関の点火プラグをスパークさせる点火装置と、を用いて、
前記点火信号として、前記内燃機関の圧縮行程又は膨張行程で前記点火プラグをスパークさせる第１点火信号と、前記内燃機関の排気バルブの開弁期間に前記点火プラグをスパークさせる第２点火信号と、を前記点火信号生成部に生成させ、
前記第２点火信号に基づいて、前記排気バルブの開弁期間に前記点火プラグをスパークさせる、内燃機関の点火制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、内燃機関の点火制御装置及び内燃機関の点火制御方法に関する。
続きを表示（約 1,800 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、外部混合方式の水素エンジンにおいて、点火コイルから点火プラグケーブルに供給された２次側の高電圧を、電気抵抗を有するアースケーブルによって分圧する構成が知られている（例えば特許文献１参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開平０９－３１０６６８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
上記従来技術では、点火プラグケーブルにアースケーブルを追加して、点火コイルから点火プラグまでの高電圧部分の浮遊容量に残存電気エネルギーが蓄積しないようにすることにより、異常放電によるバックファイヤの発生の防止が図られている。しかしながら、この手法は、部品点数の増加及び電気抵抗の配置スペースの点で改善の余地がある。
【０００５】
本発明は、水素を燃料とする内燃機関において部品の追加を要せずに点火プラグの異常放電を抑制することができる内燃機関の点火制御装置及び内燃機関の点火制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明の一態様は、水素を燃料とする４サイクルの内燃機関の点火制御装置であって、内燃機関のクランク角を含む内燃機関の運転状態に基づいて点火信号を生成する点火信号生成部と、点火信号に基づいて内燃機関の点火プラグをスパークさせる点火装置と、を備え、点火信号生成部は、点火信号として、内燃機関の圧縮行程又は膨張行程で点火プラグをスパークさせる第１点火信号と、内燃機関の排気バルブの開弁期間に点火プラグをスパークさせる第２点火信号と、を生成する。
【０００７】
本発明の一態様に係る内燃機関の点火制御装置では、内燃機関の排気バルブの開弁期間に点火プラグをスパークさせる第２点火信号が、点火信号生成部によって生成される。例えば第１点火信号に基づいて圧縮行程又は膨張行程に点火プラグがスパークさせられた結果、点火装置に電気エネルギーが残留していたとしても、第２点火信号に基づいて排気バルブの開弁期間に新たにエネルギーが供給されて点火プラグがスパークさせられる。ここで、排気バルブの開弁期間では圧縮行程又は膨張行程に比べて筒内圧が下がるため、絶縁破壊電圧が小さくなり、第２点火信号に基づくスパークが消失する放電維持電圧が小さくなる。その結果、内燃機関の吸気行程で点火プラグがスパークする異常放電が発生するほどの電気エネルギーが残留していない状態となる。したがって、本発明の一態様に係る内燃機関の点火制御装置によれば、水素を燃料とする内燃機関において部品の追加を要せずに点火プラグの異常放電を抑制することができる。
【０００８】
一実施形態において、点火信号生成部は、第２点火信号による点火コイルの通電時間が第１点火信号による点火コイルの通電時間よりも短くなるように、点火信号を生成してもよい。この場合、例えば点火コイルの通電時間が互いに同等である場合と比べて、第２点火信号による点火プラグのスパークが第１点火信号による点火プラグのスパークよりも弱くなり、点火プラグの消耗を抑制することができる。
【０００９】
一実施形態において、点火信号生成部は、排気バルブの開弁期間の後半における内燃機関の吸気バルブの閉弁期間に点火プラグをスパークさせるように、第２点火信号を生成してもよい。この場合、例えば排気バルブの開弁期間の前半において点火プラグをスパークさせる場合と比べて筒内圧が低いため、絶縁破壊電圧が小さくなる。よって、残留する電気エネルギーをより確実に低下させることができる。
【００１０】
本発明の他の態様は、水素を燃料とする４サイクルの内燃機関の点火制御方法であって、内燃機関のクランク角を含む内燃機関の運転状態に基づいて点火信号を生成する点火信号生成部と、点火信号に基づいて内燃機関の点火プラグをスパークさせる点火装置と、を用いて、点火信号として、内燃機関の圧縮行程又は膨張行程で点火プラグをスパークさせる第１点火信号と、内燃機関の排気バルブの開弁期間に点火プラグをスパークさせる第２点火信号と、を点火信号生成部に生成させ、第２点火信号に基づいて、排気バルブの開弁期間に点火プラグをスパークさせる。
（【００１１】以降は省略されています）

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