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公開番号2025078329
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-20
出願番号2023190806
出願日2023-11-08
発明の名称内燃機関の燃料制御装置
出願人株式会社豊田自動織機
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類F02D 19/02 20060101AFI20250513BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】圧力調整器にて液状で残留した液化燃料が内燃機関の暖機後に気化することに起因する燃料の供給量の誤学習を抑制することができる内燃機関の燃料制御装置を提供する。
【解決手段】内燃機関の燃料制御装置100は、エンジン2の運転時に加熱されて液化燃料を気化させるレギュレータ30と、レギュレータ30からインジェクタ11への燃料通路9におけるガス燃料の圧力上昇に応じて、インジェクタ11を介さずに燃料通路9から吸気通路3にガス燃料を流出させるリリーフ通路10と、排気ガスの酸素濃度に基づく燃料の供給量のフィードバック補正の結果を用いて燃料の供給量を補正するための学習補正値を算出する学習制御を行うECU20と、を備える。ECU20は、燃料圧力センサ13で検出した燃料通路9での燃料圧力が所定の圧力閾値以上である場合に、学習補正値の算出を一時的に停止する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
液化燃料を気化させたガス燃料を供給可能な内燃機関の燃料制御装置であって、
前記内燃機関の運転時に加熱されて前記液化燃料を気化させる圧力調整器と、
前記圧力調整器からインジェクタへと前記ガス燃料を供給する燃料供給通路と、
前記圧力調整器又は前記燃料供給通路における前記ガス燃料の圧力上昇に応じて、前記インジェクタを介さずに前記圧力調整器又は前記燃料供給通路から前記内燃機関の吸気通路に前記ガス燃料を流出させる流出通路と、
前記圧力調整器又は前記燃料供給通路での前記ガス燃料の燃料圧力を検出する圧力検出部と、
前記内燃機関の排気ガスの酸素濃度に基づく燃料の供給量のフィードバック補正の結果を用いて燃料の供給量を補正するための学習補正値を算出する学習制御を行う制御部と、を備え、
前記制御部は、前記ガス燃料の前記燃料圧力が所定の圧力閾値以上である場合に、前記学習補正値の算出を一時的に停止する、内燃機関の燃料制御装置。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
前記圧力閾値は、前記ガス燃料が前記流出通路を介して前記吸気通路に流出する前記燃料圧力である流出圧力よりも小さく、且つ、前記内燃機関の温間状態における前記燃料圧力である温間圧力よりも大きい値である、請求項1に記載の内燃機関の燃料制御装置。
【請求項3】
前記燃料供給通路と前記吸気通路とを接続し、所定のリリーフ圧力で前記ガス燃料を流通させるリリーフ弁を有するリリーフ通路を更に備え、
前記圧力調整器は、前記内燃機関の温間状態において前記温間状態での前記燃料圧力である温間圧力で前記インジェクタへと前記ガス燃料を供給し、
前記流出通路は、前記圧力調整器及び前記燃料供給通路における前記ガス燃料の圧力上昇に応じて、前記インジェクタを介さずに前記リリーフ通路を介して前記燃料供給通路から前記吸気通路に前記ガス燃料を流出させる、請求項1又は2に記載の内燃機関の燃料制御装置。
【請求項4】
前記内燃機関の吸気通路に設けられたミキサを更に備え、
前記圧力調整器は、前記内燃機関の温間状態において前記温間状態での前記燃料圧力である温間圧力で前記インジェクタへと前記ガス燃料を供給する1次室と、前記1次室からの前記ガス燃料が流入し、前記温間状態において前記温間圧力よりも低い圧力で前記ミキサへと前記ガス燃料を供給する2次室と、を有し、
前記流出通路は、前記圧力調整器の前記1次室及び前記燃料供給通路における前記ガス燃料の圧力上昇に応じて、前記インジェクタを介さずに前記ミキサを介して前記吸気通路に前記ガス燃料を流出させる、請求項1又は2に記載の内燃機関の燃料制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関の燃料制御装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、一次減圧室からアイドル用のスロー燃料をベンチュリに供給し、二次減圧室からメイン燃料をベンチュリに供給するLPGレギュレータを備える液化石油ガスを用いたエンジンが知られている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平02-218853号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に、液化燃料を気化させたガス燃料を燃焼させる内燃機関には、タンクからの高圧の液化燃料を気化させて減圧したガス燃料に変換するレギュレータ(圧力調整器)が設けられている。気化の過程で燃料が膨張して周囲の熱が奪われるため、例えば内燃機関の冷却水の熱を用いた加熱装置が設けられ、内燃機関の運転時にレギュレータが加熱される。
【0005】
このようなレギュレータでは、例えば内燃機関の冷間時等、レギュレータの加熱が不足すると燃料の気化が不十分になることがある。レギュレータの内部等にて液状で残留した液化燃料が、内燃機関の暖機後に急激に気化した場合、レギュレータの内部等の圧力が過剰に高くなるおそれがある。そこで、圧力調整器又は燃料供給通路から内燃機関の吸気通路にガス燃料を流出させて、圧力が過剰に高くなることを抑制する構成が考えられる。しかしながら、圧力調整器又は燃料供給通路から吸気通路にガス燃料を流出させると、一時的に内燃機関へのガス燃料の供給が過多となり、燃料の供給量の学習補正値が誤って過剰に減量側に算出されるおそれがある。
【0006】
本発明は、圧力調整器にて液状で残留した液化燃料が内燃機関の暖機後に気化することに起因する燃料の供給量の誤学習を抑制することができる内燃機関の燃料制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、液化燃料を気化させたガス燃料を供給可能な内燃機関の燃料制御装置であって、内燃機関の運転時に加熱されて液化燃料を気化させる圧力調整器と、圧力調整器からインジェクタへとガス燃料を供給する燃料供給通路と、圧力調整器又は燃料供給通路におけるガス燃料の圧力上昇に応じて、インジェクタを介さずに圧力調整器又は燃料供給通路から内燃機関の吸気通路にガス燃料を流出させる流出通路と、圧力調整器又は燃料供給通路でのガス燃料の燃料圧力を検出する圧力検出部と、内燃機関の排気ガスの酸素濃度に基づく燃料の供給量のフィードバック補正の結果を用いて燃料の供給量を補正するための学習補正値を算出する学習制御を行う制御部と、を備え、制御部は、ガス燃料の燃料圧力が所定の圧力閾値以上である場合に、学習補正値の算出を一時的に停止する。
【0008】
本発明の一態様に係る内燃機関の燃料制御装置では、例えば圧力調整器にて液状で残留した液化燃料が内燃機関の暖機後に気化すると、圧力調整器又は燃料供給通路におけるガス燃料の圧力が上昇する。圧力調整器又は燃料供給通路におけるガス燃料の圧力上昇に応じて、流出通路を介して、圧力調整器又は燃料供給通路から内燃機関の吸気通路に流出し得る。ここで、圧力調整器又は燃料供給通路でのガス燃料の燃料圧力が所定の圧力閾値以上である場合には、学習補正値の算出が一時的に停止される。このため、流出通路を介して吸気通路に過剰に流出したガス燃料の影響を含む学習補正値の算出が抑制される。これにより、圧力調整器にて液状で残留した液化燃料が内燃機関の暖機後に気化することに起因する燃料の供給量の誤学習を抑制することができる。
【0009】
一実施形態において、圧力閾値は、ガス燃料が流出通路を介して吸気通路に流出する燃料圧力である流出圧力よりも小さく、且つ、内燃機関の温間状態における燃料圧力である温間圧力よりも大きい値であってもよい。この場合、ガス燃料が流出通路を介して吸気通路に流出するよりも早期に学習補正値の算出が一時的に停止されるため、燃料の供給量の誤学習をより確実に抑制することができる。
【0010】
一実施形態において、内燃機関の燃料制御装置は、燃料供給通路と吸気通路とを接続し、所定のリリーフ圧力でガス燃料を流通させるリリーフ弁を有するリリーフ通路を更に備え、圧力調整器は、内燃機関の温間状態において温間状態での燃料圧力である温間圧力でインジェクタへとガス燃料を供給し、流出通路は、圧力調整器及び燃料供給通路におけるガス燃料の圧力上昇に応じて、インジェクタを介さずにリリーフ通路を介して燃料供給通路から吸気通路にガス燃料を流出させてもよい。この場合、リリーフ通路を介して吸気通路に過剰に流出したガス燃料の影響を含む学習補正値の算出を抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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