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公開番号2025082665
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-29
出願番号2023196154
出願日2023-11-17
発明の名称コンクリート構造物の解体方法及び割裂具
出願人株式会社丸高工業
代理人個人
主分類E04G 23/08 20060101AFI20250522BHJP(建築物)
要約【課題】例えばシンダーコンクリートの解体に適した解体方法を提供する。
【解決手段】コンクリート構造物CCの所定部位にコア穴H11を形成した後、油圧シリンダーをコア穴に挿入して作動させることにより、コア穴H11の周辺にクラックを生じさせる。このクラック又はコア穴に油圧スプレッダーを挿入して作動させることによりクラックを拡開する。コンクリート構造物にワイヤーメッシュWMが存在する場合、そのワイヤーメッシュWMをカッター等で切断してコンクリート小片CC1,CC2を分離させ、回収可能にする。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
コンクリート構造物を削孔することによりコア穴を形成する工程と、
第1圧力を押板の押圧力に変える割裂具を前記コア穴に挿入し該割裂具に前記第1圧力を供給することにより、前記コア穴の周辺にクラックを生じさせる工程と、
第2圧力を一対の拡開刃の拡開力に変える拡開具を前記クラック又は前記コア穴に挿入し該拡開具に前記第2圧力を供給することにより、前記クラックを拡開する工程と、
を有するコンクリート構造物の解体方法。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記コンクリート構造物に線材が埋め込まれている場合、拡開した前記クラックの隙間に前記線材の切断具を挿入するとともに切断後の前記コンクリート構造物から分離した部を回収可能にする工程と、
をさらに有する請求項1に記載の解体方法。
【請求項3】
前記コア穴が、φ50以上φ100以下の内径で前記割裂具の押圧力が作用する深さである、請求項1又は2に記載の解体方法。
【請求項4】
前記コア穴の深さに応じて前記割裂具の前記押板の設置位置又は前記押板の設置数を変更させる、請求項1又は2に記載の解体方法。
【請求項5】
1つ以上の油圧ラムと、前記油圧ラムを所定方向の任意の位置で離脱自在に固定するフレームと、を有し、
前記油圧ラムは、作動油の貯留空間を有するシリンダ本体と、該シリンダ本体の内部からその露出端部が所定方向に出没するピストンロッドと、前記ピストンロッドの露出端部に離脱自在に固定される凸円弧状の第1押板と、を備えており、
前記シリンダ本体から前記第1押板が突出した状態でφ50以上φ100以下の内径の窪みに収容されるサイズに成形されている、割裂具。
【請求項6】
前記油圧ラムが前記フレーム内で変位自在である、請求項5に記載の割裂具。
【請求項7】
前記油圧ラムは、前記第1押板が突出する方向と逆の方向に凸となる凸円弧状の第2押板が固定されている、請求項5に記載の割裂具。
【請求項8】
前記油圧ラムは、作動油導入時に付勢され前記作動油導入停止後に消勢する弾性部材で支持されている、請求項5、6又は7に記載の割裂具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート構造物の解体方法及び割裂具に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
老朽化したコンクリート構造物を修復する場合、必要以上に既設構造物を破壊することのないように、慎重に修復対象部位の解体を行う必要がある。コンクリート構造物の解体には、破砕片の飛散や破砕時の騒音も発生する。これらは特に住宅地や商業施設の部分修復では大きな問題となる。特許文献1に開示された解体方法では、コンクリートに複数の円状に開口する穴を間隔をあけて形成し、各穴にそれぞれ油圧式破砕装置を挿入して圧力を作用させて穴間にスリットを直線状に形成することにより、少ない作動圧力で目的方向のクラック(亀裂)を生じやすくして集中応力の発生等による爆発的な破砕音の発生を抑制している。
【0003】
油圧式破砕装置に代えて左右拡開刃を有する拡開具を用いてコンクリート構造物を解体する技術も提案されている。例えば特許文献2には、この種の拡開具の一例となる破砕機とその使用方法が開示されている。この技術によれば、例えば油圧により拡開する左右拡開刃の間に挟持され同拡開刃の軸方向長さと同程度の長さを有する芯棒により、被破砕物からの反力による左右拡開刃の変形損傷を防止することができ、比較的厚みのある被破砕物であっても対応できるとされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-138598号公報
特開2020-197036号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、コンクリートに含まれる骨材の種類が多様化しており、コンクリートの使用態様も様々である。例えば解体対象がシンダーコンクリートの場合、施工後の強度を増すためにワイヤーメッシュ(溶接金網)が埋め込まれていることがある。ワイヤーメッシュは、鉄線を直交して配列し、その交点を溶接した網目状の金網である。この場合、特許文献1に例示される油圧式破砕装置を用いてクラックを生じさせてもワイヤーメッシュをカットしない限り、次の作業工程に移ることができない。
【0006】
しかし、油圧式破砕装置は、クラックを生じさせる力は大きいがストローク(押圧による変位量)は小さいとされる。カッターの操作を可能にする十分なストロークを確保するためには、大型で重い油圧シリンダーを使用するか、内壁と油圧シリンダーの間の押板を何度も入れ直すしかなく、作業がきわめて煩雑なものになる。
また、特許文献2に例示されるような、供給された圧力を拡開力に変える拡開具は、拡開量(拡開による開口幅)は油圧式破砕装置よりも大きいものの内壁に及ぼす力は小さいとされ、それ故に特許文献2に開示されたような工夫(芯棒使用)が必要とされるなど、使用態様が制限される。
【0007】
本発明は、対象となるコンクリートの種類及び部位を問わず、また、狭い作業空間においても、簡易な作業で静音下でのコンクリート解体を可能にする方法及びこの方法の実施に適した工具の提供を主たる課題とする。
本発明の他の課題は、本明細書の開示から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
課題解決に向けた態様の一つは、コンクリート構造物の所定部位を削孔することによりコア穴を形成する工程と、第1圧力を押板の押圧力に変える割裂具を前記コア穴に挿入し該割裂具に前記第1圧力を供給することにより前記コア穴の周辺にクラックを生じさせる工程と、第2圧力を一対の拡開刃の拡開力に変える拡開具を前記クラック又は前記コア穴に挿入し該拡開具に前記第2圧力を供給することにより、前記クラックを拡開する工程と、を有するコンクリート構造物の解体方法である。
【0009】
課題解決に向けた他の態様は、1つ以上の油圧ラムと、前記油圧ラムを所定方向の任意の位置で離脱自在に固定するフレームと、を有し、前記油圧ラムは、作動油の貯留空間を有するシリンダ本体と、該シリンダ本体の内部からその露出端部が所定方向に出没するピストンロッドと、前記ピストンロッドの露出端部に離脱自在に固定される凸円弧状の第1押板と、を備えており、前記シリンダ本体から前記第1押板が突出した状態で取り付けられ、前記ピストンロッドが埋没した状態でφ50以上φ100以下の内径の窪みに収容される割裂具割裂具である。
【発明の効果】
【0010】
上記態様によれば、対象となるコンクリートの種類及び部位を問わず、また、狭い作業空間においても、簡易な作業で静音下でのコンクリート解体を可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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