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公開番号2025081790
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-28
出願番号2022060999
出願日2022-03-31
発明の名称建設機械の油圧駆動システム
出願人株式会社日立建機ティエラ
代理人弁理士法人開知
主分類E02F 9/22 20060101AFI20250521BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】ロードセンシング制御を行う油圧駆動システムにおいて、オペレータの操作が行われていないときのエンジンの負荷を低減し、燃費を向上させる。
【解決手段】油圧駆動システムは、油圧ポンプの吐出圧がアクチュエータの最高負荷圧よりエンジンの回転速度に依存する目標差圧だけ高くなるように油圧ポンプのロードセンシング制御を行うポンプ制御装置と、油圧ポンプの吐出圧が最高負荷圧にアンロード設定圧を加算した圧力よりも高くなると開状態になって油圧ポンプの吐出油をタンクに戻すアンロード弁とを備える。アンロード弁は閉方向作動のバネと協働してアンロード設定圧を設定する閉方向作動の受圧部を有する。油圧駆動システムは、流量制御弁を動作させるための操作が行われているときには、エンジンの回転速度に依存する目標差圧としての油圧信号をアンロード弁の受圧部に導き、流量制御弁を動作させるための操作が行われていないときには、タンク圧をアンロード弁の受圧部に導く。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
エンジンと、
前記エンジンにより駆動される可変容量型の油圧ポンプと、
前記油圧ポンプから吐出される作動油により駆動される複数のアクチュエータと、
前記油圧ポンプから前記複数のアクチュエータに供給される作動油の流量を制御する複数の流量制御弁と、
前記流量制御弁を操作するための操作装置と、
前記エンジンの回転速度を検出し、検出結果に応じた信号を出力するエンジン回転速度検出装置と、
前記油圧ポンプの吐出圧が前記複数のアクチュエータの最高負荷圧より、前記エンジン回転速度検出装置により検出される前記エンジンの回転速度に依存する目標差圧だけ高くなるように前記油圧ポンプの容量のロードセンシング制御を行うポンプ制御装置と、
前記油圧ポンプから吐出される作動油が導かれる油路に接続され、前記油圧ポンプの吐出圧が前記最高負荷圧にアンロード設定圧を加算した圧力よりも高くなると開状態になって前記油圧ポンプから吐出される作動油をタンクに戻し、前記油圧ポンプの吐出圧の上昇を制限するアンロード弁と、を備え、
前記アンロード弁は、閉方向作動のバネと、前記バネと協働して前記アンロード設定圧を設定する閉方向作動の受圧部とを有する建設機械の油圧駆動システムにおいて、
前記操作装置によって前記流量制御弁を動作させるための操作が行われているときには、前記エンジンの回転速度に依存する前記目標差圧としての油圧信号を前記アンロード弁の前記受圧部に導き、前記操作装置によって前記流量制御弁を動作させるための操作が行われていないときには、タンク圧を前記アンロード弁の前記受圧部に導くアンロード弁制御装置を備える
ことを特徴とする建設機械の油圧駆動システム。
続きを表示(約 2,200 文字)【請求項2】
請求項1に記載の建設機械の油圧駆動システムにおいて、
前記エンジンにより駆動されるパイロットポンプを備え、
前記エンジン回転速度検出装置は、前記パイロットポンプから吐出される作動油に基づいて、前記エンジンの回転速度に依存する前記目標差圧としての前記油圧信号を前記ポンプ制御装置に出力するエンジン回転速度検出弁であり、
前記ポンプ制御装置は、前記エンジン回転速度検出弁から導かれる前記油圧信号に応じて記油圧ポンプの容量を制御し、
前記アンロード弁制御装置は、
前記操作装置によって前記流量制御弁を動作させるための操作が行われているときには、前記エンジン回転速度検出弁から出力された前記油圧信号を前記アンロード弁の前記受圧部に導き、
前記操作装置によって前記流量制御弁を動作させるための操作が行われていないときには、タンク圧を前記アンロード弁の前記受圧部に導く
ことを特徴とする建設機械の油圧駆動システム。
【請求項3】
請求項1に記載の建設機械の油圧駆動システムにおいて、
前記エンジンにより駆動されるパイロットポンプと、
前記エンジン回転速度検出装置として、前記エンジンの回転速度を検出するエンジン回転速度センサと備え、
前記アンロード弁制御装置は、
前記エンジンにより駆動される前記パイロットポンプから吐出される作動油に基づいて、前記エンジンの回転速度に依存する前記目標差圧としての前記油圧信号を前記ポンプ制御装置に出力する電磁弁と、前記エンジン回転速度センサにより検出された前記エンジンの回転速度に依存する前記目標差圧としての前記油圧信号を前記電磁弁を制御して生成するコントローラとを備え、
前記操作装置によって前記流量制御弁を動作させるための操作が行われているときには、前記コントローラが前記電磁弁を制御することにより、前記エンジンの回転速度に依存する前記目標差圧としての前記油圧信号を前記電磁弁から前記アンロード弁の前記受圧部に出力し、
前記操作装置によって前記流量制御弁を動作させるための操作が行われていないときには、前記コントローラが前記電磁弁を制御することにより、前記タンク圧を前記電磁弁から前記アンロード弁の前記受圧部に出力する
ことを特徴とする建設機械の油圧駆動システム。
【請求項4】
請求項1に記載の建設機械の油圧駆動システムにおいて、
前記エンジンにより駆動されるパイロットポンプと、
前記パイロットポンプから吐出される作動油に基づいてパイロット一次圧を生成するパイロット油圧源と、前記パイロット油圧源により生成されたパイロット一次圧を減圧して前記流量制御弁を動作させるための操作圧を生成する操作圧生成弁と、
前記パイロットポンプから前記操作圧生成弁に至るパイロット油路を開閉可能なロック弁と、を備え、
前記操作装置は、
前記操作圧生成弁を操作する操作レバーと、
前記ロック弁を操作するロックレバーと、を有し、
前記流量制御弁を動作させるための操作とは、前記操作レバーの操作であり、
前記アンロード弁制御装置は、
前記操作レバーによって前記複数の流量制御弁のうちの少なくとも一つが操作されているときには、前記エンジンの回転速度に依存する前記目標差圧としての前記油圧信号を前記アンロード弁の前記受圧部に導き、
前記ロックレバーがロック解除位置に操作され、前記ロック弁により前記パイロット油路が開かれている場合であっても、前記操作レバーによって前記複数の流量制御弁のいずれもが操作されていないときには、タンク圧を前記アンロード弁の前記受圧部に導く
ことを特徴とする建設機械の油圧駆動システム。
【請求項5】
請求項1に記載の建設機械の油圧駆動システムにおいて、
前記エンジンにより駆動されるパイロットポンプと、
前記パイロットポンプから吐出される作動油に基づいてパイロット一次圧を生成するパイロット油圧源と、前記パイロット油圧源により生成されたパイロット一次圧を減圧して前記流量制御弁を動作させるための操作圧を生成する操作圧生成弁と、
前記パイロットポンプから前記操作圧生成弁に至るパイロット油路を開閉可能なロック弁と、を備え、
前記操作装置は、
前記操作圧生成弁を操作する操作レバーと、
前記ロック弁を操作するロックレバーと、を有し、
前記流量制御弁を動作させるための操作とは、前記ロックレバーのロック解除位置への操作であり、
前記アンロード弁制御装置は、
前記ロックレバーの前記ロック解除位置への操作が行われ、前記ロック弁により前記パイロット油路が開かれているときには、前記エンジンの回転速度に依存する前記目標差圧としての前記油圧信号を前記アンロード弁の前記受圧部に導き、
前記ロックレバーのロック位置への操作が行われ、前記ロック弁により前記パイロット油路が閉じられているときには、タンク圧を前記アンロード弁の前記受圧部に導く
ことを特徴とする建設機械の油圧駆動システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧ショベル等の建設機械に用いられる油圧駆動システムに係り、特に油圧ポンプの吐出圧が複数のアクチュエータの最高負荷圧より目標差圧だけ高くなるように、ロードセンシング制御を行う油圧駆動システムに関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
油圧ポンプの吐出圧が複数のアクチュエータの最高負荷圧より目標差圧だけ高くなるようにロードセンシング制御を行う油圧駆動システムが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載の油圧駆動システムは、エンジンと、このエンジンにより駆動される可変容量型の油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出された圧油により駆動される複数のアクチュエータと、油圧ポンプから複数のアクチュエータへ供給される圧油の流量を制御する複数の流量・方向制御弁と、複数のアクチュエータの最高負荷圧を検出する検出回路と、油圧ポンプの吐出圧が複数のアクチュエータの最高負荷圧より目標差圧だけ高くなるようロードセンシング制御を行う制御手段と、油圧ポンプを複数の流量・方向制御弁に接続する管路に設けられ、油圧ポンプの吐出圧が最高負荷圧にアンロード設定圧を加算した圧力よりも高くなると開状態になって油圧ポンプの吐出油をタンクに戻し、油圧ポンプの吐出圧の上昇を制限するアンロード弁とを備えている。
【0004】
アンロード弁は、閉方向作動のバネと、このバネと協働してアンロード設定圧を設定する閉方向作動の受圧部とを有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2001-193705号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の油圧駆動システムでは、ロードセンシング制御の目標差圧がアンロード弁の閉方向作動の受圧部に常に作用する。また、特許文献1に記載の油圧駆動システムでは、目標差圧がエンジンの回転速度に応じて変化する。このため、エンジンの回転速度が低下すると、それに応じて目標差圧が小さくなり、アンロード設定圧も低くなる。
【0007】
したがって、例えば、特許文献1に記載の油圧駆動システムを備えた建設機械において、一定時間操作を行わなかったときにエンジンの回転速度を自動的に低下させる、いわゆるオートアイドル制御が行われた場合には、エンジンの回転速度の低下とともにアンロード設定圧が低下する。また、例えば、特許文献1に記載の油圧駆動システムを備えた建設機械において、ゲートロックレバーがロック位置に操作されることにより、エンジンの回転速度を低下させる制御が行われた場合には、エンジンの回転速度の低下とともにアンロード設定圧が低下する。
【0008】
このように、特許文献1に記載の従来技術では、エンジンの回転速度の低下とともに目標差圧が低下し、アンロード設定圧が低下するため、その分、燃費を向上することができる。
【0009】
しかしながら、ロードセンシング制御を行うには所定値以上の目標差圧が必要であり、目標差圧を0(ゼロ)にすることはできない。したがって、特許文献1に記載の従来技術では、オペレータの操作が行われておらずエンジンの回転速度が低下している状態であっても、所定値以上の目標差圧がアンロード弁の閉方向作動の受圧部に作用し、その分がエンジンへの負荷となってしまう。このため、特許文献1に記載の従来技術では、燃費の向上に関して改善の余地がある。
【0010】
本発明は、ロードセンシング制御を行う油圧駆動システムにおいて、オペレータの操作が行われていないときのアンロード設定圧を従来技術よりも低減し、エンジンの負荷を低減することにより、燃費を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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