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公開番号
2025080912
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-27
出願番号
2023194294
出願日
2023-11-15
発明の名称
金属部材、および金属-ゴム複合体
出願人
住友電気工業株式会社
代理人
弁理士法人深見特許事務所
主分類
B32B
15/01 20060101AFI20250520BHJP(積層体)
要約
【課題】タイヤ等のゴム部材との接着性が良好な金属部材を提供する。
【解決手段】金属部材は、鉄を含有する鉄基材と、前記鉄基材上に設けられるコバルト層と、を含み、前記コバルト層は、展開界面面積率Sdrが0.7以上である表面を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
鉄を含有する鉄基材と、
前記鉄基材上に設けられるコバルト層と、を含み、
前記コバルト層は、展開界面面積率Sdrが0.7以上である表面を有する、金属部材。
続きを表示(約 870 文字)
【請求項2】
前記表面は、500μm
2
当たり200個以上1000個以下の突起を有し、
前記突起は、0.01μm以上0.5μm以下の高さおよび0.1μm以上2μm以下の幅を有する、請求項1に記載の金属部材。
【請求項3】
前記コバルト層は、硫黄を含む、請求項1または請求項2に記載の金属部材。
【請求項4】
前記コバルト層に含まれる硫黄の含有量は、1ppb以上500ppm以下である、請求項3に記載の金属部材。
【請求項5】
前記コバルト層は、結晶層である、請求項1または請求項2に記載の金属部材。
【請求項6】
前記コバルト層の厚みは、10nm以上2μm以下である、請求項1または請求項2に記載の金属部材。
【請求項7】
ゴム部材と、前記ゴム部材に内包される請求項1または請求項2に記載の金属部材とを備える、金属-ゴム複合体。
【請求項8】
前記金属-ゴム複合体は、コバルト硫黄層を有し、
前記コバルト硫黄層は、前記ゴム部材と前記金属部材との間に配置され、
前記コバルト硫黄層は、硫黄と炭素と残部のコバルトおよび不可避不純物とからなり、
前記金属部材における前記コバルト層の前記表面と前記コバルト硫黄層とが接する界面上に存在する任意の2点X、Yは、以下の条件Iおよび条件IIを満足する、請求項7に記載の金属-ゴム複合体。
条件I:前記Xと前記Yとの直線距離は1μmである。
条件II:前記Xから前記Yまでの界面に沿った距離は1.10μm以上2.50μm以下である。
【請求項9】
前記コバルト硫黄層は、アモルファス層である、請求項8に記載の金属-ゴム複合体。
【請求項10】
前記コバルト硫黄層に含まれる硫黄の含有量は、10原子%以上90原子%以下である、請求項8に記載の金属-ゴム複合体。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、金属部材、および金属-ゴム複合体に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
M. Yoshikawa et al., New Adhesion Technology with the Dry Plated Thin Films of Cobalt Alloys, Society of Vacuum Coaters., 505/298-7624, 35th Annual Technical Conference Proceedings(1992), 1-878068-11-3(非特許文献1)は、鋼材などのターゲット材料上にスパッタリング成膜によりコバルト層を形成したスチールプレート、およびブラスプレートを開示している。上記のスチールプレート、およびブラスプレートは、ゴムと接合させた場合に初期性能および湿熱劣化性能において良好であるとされる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
M. Yoshikawa et al., New Adhesion Technology with the Dry Plated Thin Films of Cobalt Alloys, Society of Vacuum Coaters., 505/298-7624, 35th Annual Technical Conference Proceedings(1992), 1-878068-11-3
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のスチールプレート、およびブラスプレートといった金属部材、ならびに上記金属部材を用いた金属-ゴム複合体に係る技術分野では、金属部材とゴムとの間の更なる接着性向上に資する改良技術の開発が進められている。非特許文献1に開示されたスチールプレート、またはブラスプレートは、スパッタリング成膜により形成されるコバルト層の表面が平滑であるため、ゴムとの間でアンカー効果による更なる接着性向上を期待することが難しい。そもそも本技術分野では、製造に低コスト性が厳しく求められる傾向があるため、高価なスパッタリング成膜を適用することは困難である。
【0005】
上記実情に鑑み、本開示の目的は、ゴムとの間の接着性を向上させることが可能な金属部材、および上記金属部材を用いた金属-ゴム複合体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る金属部材は、鉄を含有する鉄基材と、上記鉄基材上に設けられるコバルト層と、を含み、上記コバルト層は、展開界面面積率Sdrが0.7以上である表面を有する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、ゴムとの間の接着性を向上させることが可能な金属部材、および上記金属部材を用いた金属-ゴム複合体が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本実施態様に係る金属部材の一例が模式的に表された断面説明図である。
図2は、本実施態様に係る金属部材におけるコバルト層の表面が撮影された顕微鏡像である。
図3は、本実施態様に係る金属-ゴム複合体の一例が模式的に表された断面説明図である。
図4は、エネルギー分散型蛍光X線検出器が付帯された走査透過型電子顕微鏡(STEM-EDX)を用い、本実施態様に係る金属-ゴム複合体が切断されることにより現れた断面を対象として撮影された顕微鏡像(左側図はADF像、右側図はBF像)である。
図5は、図4の顕微鏡像を対象としてゴム部材側からコバルト硫黄層を介してコバルト層側へ、250nm幅にて金属-ゴム複合体の組成をライン分析した結果が示されたグラフである。
図6は、本実施態様に係る金属-ゴム複合体の適用例の一つであるタイヤの断面が模式的に表された説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ね、本開示に到達した。本発明者は、具体的にはめっき条件を適切に調整することにより、ゴムとの間で十分なアンカー効果が得られる表面粗さを有するコバルト層を鉄基材の表面に形成することに着目した。とりわけ表面の展開界面面積率Sdr(Developed interfacial area ratio)が0.7以上である表面粗さを有するようにめっき条件を調整してコバルト層を上記鉄基材上にめっきすることにより、当該コバルト層を含む金属部材を得た。その結果、上記金属部材は、タイヤ等に用いられるゴムとの間で接着性が向上することが知見された。
【0010】
最初に本開示の実施態様が列記されることにより説明される。
[1]本開示の一態様に係る金属部材は、鉄を含有する鉄基材と、上記鉄基材上に設けられるコバルト層と、を含み、上記コバルト層は、展開界面面積率Sdrが0.7以上である表面を有する。このような特徴を有する金属部材は、ゴムとの間で接着性を向上させることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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