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公開番号2025078214
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-20
出願番号2023190631
出願日2023-11-08
発明の名称顕微鏡、観察方法
出願人株式会社日立ハイテク
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類G02B 21/06 20060101AFI20250513BHJP(光学)
要約【課題】フォーカス追従の高速性とフォーカス精度を両立したオートフォーカス機構付き顕微鏡を提供する。
【解決手段】本発明に係る顕微鏡は、対物レンズを通過した光がカバーガラスの表面に集束するように、コリメータレンズの位置を移動させ、対物レンズを通過した前記光の集束点のフォーカス対象面からのずれ量を表すフォーカス誤差信号として、サンプルからの反射光を検出する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
カバーガラスによって覆われたサンプルを観察する顕微鏡であって、
光源から出射された光を略平行光にするコリメータレンズ、
前記コリメータレンズを透過した光を前記サンプルに対して集束する対物レンズ、
前記コリメータレンズの位置を移動させる位置調整機構、
前記サンプルからの反射光を検出する検出器、
を備え、
前記位置調整機構は、前記対物レンズを通過した前記光が前記カバーガラスの表面に集束するように、前記コリメータレンズの位置を移動させ、
前記検出器は、前記対物レンズを通過した前記光の集束点のフォーカス対象面からのずれ量を表すフォーカス誤差信号として、前記反射光を検出する
ことを特徴とする顕微鏡。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
前記位置調整機構は、前記対物レンズが前記サンプルにフォーカスを合わせるようにあらかじめ調整された状態において、前記対物レンズを通過した前記光が前記カバーガラスの表面に集束するように、前記コリメータレンズの位置を移動させる
ことを特徴とする請求項1記載の顕微鏡。
【請求項3】
前記位置調整機構は、前記フォーカス誤差信号が0に近づく方向に、前記コリメータレンズの位置を移動させる
ことを特徴とする請求項1記載の顕微鏡。
【請求項4】
前記顕微鏡はさらに、前記カバーガラスの厚みに起因する前記フォーカス誤差信号の変動を補正するために用いる補正値を前記カバーガラスの表面上の平面位置ごとに記述した補正値マップを取得する演算部を備え、
前記演算部は、前記補正値マップが記述している前記平面位置それぞれにおいて、前記補正値を用いて前記フォーカス誤差信号を補正し、
前記演算部は、前記補正した前記フォーカス誤差信号が0に近づく方向に、前記対物レンズの位置を制御する
ことを特徴とする請求項1記載の顕微鏡。
【請求項5】
前記位置調整機構は、前記フォーカス誤差信号が0となる位置に前記コリメータレンズを移動させ、
前記演算部は、前記平面位置ごとに前記対物レンズのフォーカスを前記サンプルに合わせた上で前記フォーカス誤差信号を取得し、
前記演算部は、前記平面位置ごとに取得した前記フォーカス誤差信号を、前記補正値として記録する
ことを特徴とする請求項4記載の顕微鏡。
【請求項6】
前記顕微鏡はさらに、前記フォーカス誤差信号が0となる前記コリメータレンズの目標位置を前記カバーガラスの表面上の平面位置ごとに記述した位置マップを取得する演算部を備え、
前記演算部は、前記位置マップが記述している前記平面位置それぞれにおいて、前記コリメータレンズの位置を前記目標位置へ制御する
ことを特徴とする請求項1記載の顕微鏡。
【請求項7】
前記位置調整機構は、前記フォーカス誤差信号が0となる位置に前記コリメータレンズを移動させ、
前記演算部は、前記平面位置ごとに前記対物レンズのフォーカスを前記サンプルに合わせた上で、前記フォーカス誤差信号が0となる位置に前記コリメータレンズを移動させ、
前記演算部は、前記平面位置ごとの前記フォーカス誤差信号が0となる前記コリメータレンズの位置を、前記目標位置として記録する
ことを特徴とする請求項6記載の顕微鏡。
【請求項8】
前記顕微鏡はさらに、前記カバーガラスの厚みに起因する前記フォーカス誤差信号の変動を補正するために用いる補正値を前記カバーガラスの表面上の平面位置ごとに記述した補正値マップを作成するマップ作成装置を備え、
前記顕微鏡はさらに、前記補正値マップを用いて前記フォーカス誤差信号を補正する演算部を備え、
前記演算部は、前記補正値マップが記述している前記平面位置それぞれにおいて、前記補正値を用いて前記フォーカス誤差信号を補正し、
前記演算部は、前記補正した前記フォーカス誤差信号が0に近づく方向に、前記対物レンズの位置を制御する
ことを特徴とする請求項4記載の顕微鏡。
【請求項9】
前記顕微鏡はさらに、前記フォーカス誤差信号が0となる前記コリメータレンズの目標位置を前記カバーガラスの表面上の平面位置ごとに記述した位置マップを作成するマップ作成装置を備え、
前記顕微鏡はさらに、前記位置マップを用いて前記コリメータレンズの位置を制御する演算部を備え、
前記演算部は、前記位置マップが記述している前記平面位置それぞれにおいて、前記コリメータレンズの位置を前記目標位置へ制御する
ことを特徴とする請求項6記載の顕微鏡。
【請求項10】
前記顕微鏡はさらに、前記反射光を第1検出光学系と第2検出光学系へそれぞれ導く光分割素子を備え、
前記光分割素子は、前記光分割素子を透過した前記反射光を前記第1検出光学系へ導くとともに、前記光分割素子から反射した前記反射光を前記第2検出光学系へ導き、
前記第1検出光学系へ導かれた前記反射光の強度分布と、前記第2検出光学系へ導かれた前記反射光の強度分布は、互いに線対称に反転している
ことを特徴とする請求項1記載の顕微鏡。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、顕微鏡に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
病理学は、組織や手術で切除した臓器、体液などを顕微鏡で調べて病気を診断する医学の1分野である。近年、デジタル画像の普及、特にWSI(ホールスライドイメージング)技術の開発と普及により、伝統的な病理学はデジタル病理学(デジタルパソロジー)へと発展した。WSIとは、あらかじめ高倍率の顕微鏡を用いてガラススライド標本全体を撮像しデジタル画像としてコンピュータに取り込み、それをモニタ装置に表示して観察するシステムである。デジタル画像の撮像装置はWSIスキャナと呼ばれる。
【0003】
デジタルパソロジーの多くのアプリケーションでは、標本のスキャン工程がワークフローにおける主要なボトルネックとなっており、スキャン工程のスループット向上(スキャン時間の短縮)が要求されている。
【0004】
ところで、WSIスキャナの顕微鏡においては、対象物の鮮明な画像を得るために対物レンズのフォーカスを最適な位置に自動調整するオートフォーカス制御が行われる。WSIスキャナ向けオートフォーカス方式は、フォーカス検出方式の観点で反射型と画像ベース型の2種類に大別される。反射型は専用光源を用いてサンプルからの反射光を受光し、サンプル上の基準面の高さを検出する方式である。画像ベース型は撮像画像の画質評価値(コントラスト等)に基づきフォーカス高さを検出する方式である。
【0005】
反射型フォーカス検出方式の1種である非点収差法は、フォーカス検出対象面にレーザ光を集束して照射し、反射光を受光することでフォーカスずれ(デフォーカス)を検出する。この方式における検出系は、集束レンズ、シリンドリカルレンズ、および検出器からなり、デフォーカス量に応じて検出器上の光スポット形状が変化することを利用してデフォーカスを検出する。この非点収差法は、フォーカス検出専用の光源と検出系を用いるので、画像ベース型フォーカス検出方式のような撮像画像の処理が不要である。また、簡単な信号処理で実現可能であることから、フォーカス追従の高速性に優れ、WSIスキャナのスキャン時間短縮に有力な方式である。
【0006】
下記特許文献1は非点収差法を用いたオートフォーカス装置の1例を記載している。同文献は、『対物レンズの焦点を対象物に合わせるのに要する時間を短縮することができるオートフォーカス装置及び顕微鏡装置を提供する。』ことを課題として、『オートフォーカス装置20は、対物レンズ11を光軸方向に移動させる駆動部25と、対物レンズ11の焦点面から予め規定された基準距離だけずれた検出位置DPに対象物が配置されたか否かを検出する検出部28と、対象物が検出位置DPに配置されたと検出部28で検出された場合に、駆動部25を駆動して対物レンズ11を基準距離だけ移動させて対物レンズ11の焦点を対象物に合わせる制御を行う制御部29と、を備える。』という技術を記載している(要約参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2022-137838号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
WSIスキャナの撮像対象物となるガラススライド標本の1態様は、スライドガラスに乗せた組織切片を、封入剤を用いてカバーガラスで封入したものである。非点収差法に基づくフォーカス検出方式を理想的に、すなわち高いフォーカス検出感度で機能させるためには、フォーカス検出用のレーザ光ビーム(以降、フォーカス検出ビームと呼ぶ)をフォーカス対象面に集束して照射する必要がある。非点収差法をガラススライド標本に対するオートフォーカスに適用する場合、標本へのレーザ光の照射は顕微鏡の対物レンズを利用して実施され、フォーカス対象面は照射する光の主要な反射面、すなわちカバーガラスの表面となる。
【0009】
しかしながら、組織切片を撮像する際、対物レンズの位置(高さ)は、組織切片にフォーカスが合うように調整するという制約条件があるので、必ずしもフォーカス検出ビームをフォーカス対象面であるカバーガラス表面に集束して照射することはできない。多くの場合、フォーカス検出ビームは平行ビームであり、対物レンズによる集束点は組織切片の位置となる。したがって、カバーガラス表面においてはビームが広がった状態となり、フォーカス検出感度、すなわちデフォーカス量に対するフォーカス誤差信号の変化量が、理想的な場合と比較して著しく低下することになる。フォーカス検出感度の低下はフォーカス精度の低下につながる。
【0010】
本発明の目的は、上記の課題を解決し、フォーカス追従の高速性とフォーカス精度を両立したオートフォーカス機構付き顕微鏡を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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