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公開番号2025075259
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-15
出願番号2023186304
出願日2023-10-31
発明の名称覆工コンクリートの加温養生時における積算温度管理方法
出願人中日本高速道路株式会社,株式会社奥村組
代理人個人,個人
主分類E21D 11/10 20060101AFI20250508BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】施工の高速化を実現し得るように、覆工コンクリートに、目標とする脱型時間内に必要圧縮強度を確実に発現させることが可能な覆工コンクリートの加温養生方法を提供する。
【解決手段】覆工コンクリートが必要圧縮強度を発現すると推定される目標積算温度M0を予め求めておき、セントル型枠への覆工コンクリートの打設完了位置であって、かつ面状ヒータを避けたセントル型枠の天端位置における、セントル型枠の側とトンネル地山の側の少なくとも2つの計測箇所で、ヒータにより加温される覆工コンクリートの温度推移を計測し、計測箇所それぞれで計測される温度推移から推定される覆工コンクリートの積算温度Mが、セントル型枠を脱型する設定目標脱型時間t0内で目標積算温度M0に達するように、覆工コンクリートをヒータで加温し、計測箇所すべてで覆工コンクリートの積算温度Mが目標積算温度M0に達したことに応じてセントル型枠を脱型する。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項１】
セントル型枠に設けた温度制御自在なヒータで、トンネル地山の内面に打設される覆工コンクリートを加温して養生する方法であって、
上記覆工コンクリートが必要圧縮強度を発現すると推定される目標積算温度を予め求めておき、
上記セントル型枠への上記覆工コンクリートの打設完了位置であって、かつ上記ヒータを避けた該セントル型枠の天端位置における、該セントル型枠の側と上記トンネル地山の側の少なくとも２つの計測箇所で、該ヒータにより加温される該覆工コンクリートの温度推移を計測し、
上記計測箇所それぞれで計測される温度推移から推定される上記覆工コンクリートの積算温度が、上記セントル型枠を脱型する設定目標脱型時間内で上記目標積算温度に達するように、該覆工コンクリートを上記ヒータで加温し、
上記計測箇所すべてで該覆工コンクリートの上記積算温度が上記目標積算温度に達したことに応じて上記セントル型枠を脱型することを特徴とする覆工コンクリートの加温養生方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、施工の高速化を実現し得るように、覆工コンクリートに、目標とする脱型時間内に必要圧縮強度を確実に発現させることが可能な覆工コンクリートの加温養生方法に関する。
続きを表示（約 1,100 文字）【背景技術】
【０００２】
セントル型枠に設けたヒータにより、トンネル内面に打設される覆工コンクリートを加温して養生する技術として、特許文献１が知られている。
【０００３】
特許文献１の「覆工コンクリートの温度制御方法」は、トンネル工事において覆工コンクリートの若齢時の温度を適切に制御するための有効適切な温度制御方法を提供することを課題とし、覆工コンクリートを打設成型するための型枠に予め発熱シートを装着しておき、型枠内に覆工コンクリートを打設した際、覆工コンクリートの表面温度を測定し、表面温度がピーク温度に達してから発熱シートによって型枠を介して覆工コンクリートの表層部を加温して表層部の急激な温度低下を防止することによって内部温度と表面温度との温度差を低減させるための加温養生時間を確保し、しかる後に前記型枠を脱型するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０１４－８８７４３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
打設直後の若材齢の覆工コンクリートに対する養生は、セントル型枠を脱型する時点で、覆工コンクリートが自重や荷重に耐えることができかつ脱型によって覆工コンクリートに表面剥離等の欠損が生じない圧縮強度を覆工コンクリートが発現することが求められる。
【０００６】
このような圧縮強度を確保するためには、一昼夜程度の養生時間が必要とされる一方、施工の高速化を実現するためには、当該養生時間の短縮、すなわち短時間での脱型が求められる。
【０００７】
覆工コンクリートは、水和反応によって圧縮強度を発現するが、水和反応は、コンクリートの温度が高いほど早く進行し、温度が低いほど遅く進行するため、覆工コンクリートの施工場所の環境温度がコンクリート打設初期の水和反応に大きく影響する。
【０００８】
具体的には、覆工コンクリートが施工されるトンネル内では、地山側の温度と、セントル型枠側の温度に差違がある。
【０００９】
地山側の温度はほぼ一定であるのに対し、セントル型枠側の温度は、トンネル内に流れ込む外気の温度により、夏場は高く、冬場は低くなる。また、トンネル外で製造されるフレッシュコンクリートの温度は、外気の温度とほぼ同等である。
【００１０】
従って、覆工コンクリートにおける水和反応の進行は、覆工コンクリートの厚さ方向において相対的には、夏場はセントル型枠側で速く、冬場は地山側で速く進む。
（【００１１】以降は省略されています）

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